阪神タイガースが球団史上最高得点をした試合を語ろう

いきなりだけど、

 

今回は過去の野球観戦の中から特に印象に残っている試合を振り返ってみよう。

 

 

 

 

 

今から6年前。大阪で専門学生をしていた頃の話だ。

 

球場で売り子をしていた友達が「チケットあるから野球観にいかへん?」と誘ってくれたので、京セラドームへプロ野球観戦にいくことになった。

 

阪神タイガース対広島カープの1戦だ。

 

阪神ファンの友達3人と一緒に指定席についた。周囲は完全に虎キチ揃い。厳つい刺繍で鮮やかな横断幕に、虎の唸り声のような野次を飛ばすおじさんたち。まだ試合もはじまっていないのに響く怒号に思わず苦笑い。何気なく後ろを振り返ると、思わず「オツトメご苦労さんでした」と頭を下げたくなるアウトレイジなおじ様と目があった。

 

まるで何千もの虎が入っている檻の中に閉じ込められたかのような気持ちになりながら、割高のビール片手に試合がはじまるのを待った。

 

まさか、近年まれに見る激しい試合展開になるとは、このときの俺たちは気づきもしなかった。

 

 

 

「ここでホームラン打てばおもろいのになあ」→的中

 

2点を追いかける阪神は、満塁の場面でアニキ金本。

 

やっぱり期待する展開としては「ここで主砲による一発で大盛り上がり」だろう。阪神ファンじゃなくても、野球ファンとして当然ドラマチックな場面を観たい。

 

何気なく「ここでアニキ、ホームラン打ってくれんかな。そしたらおもろいのに」と友達のひとりが呟いた。

 

俺も思っていたけど、野球はそんなに甘いものじゃないと思った。「こうだったらいいのになあ」という空想は常に裏切られるように出来ている。

 

そんな都合の良い展開を、友達のおごりで観に来た俺たちが観られるわけがないと心の何処かで思っていた。

 

だが、それは俺の大いなる勘違いに過ぎなかった。

 

スリーボール。ツーストライク。フルカウントから投じられた大島の変化球を金本の鋭いひと振りが捉えた。

 

「嘘やろ?」

 

まさかの逆転満塁ホームランだった。

 

この試合、4本目のホームランである。

 

 

アウトレイジなおじ様にジェット風船をもらう

 

7回の阪神の攻撃の時にはファンが一斉に膨らませたジェット風船を飛ばす習わしがある。

 

しかし、うっかり風船を用意してなかった俺らは、周囲の人々が楽しそうにジェット風船を膨らませているのを物欲しそうに眺めているしかなかった。

 

すると、突然誰かに肩をポンポンと叩かれた。驚いて振り返ると、オツトメを終えたばかりのはずのダンディおじ様だった。

 

その手には大量のジェット風船。

 

「えっ? 良いんですか!?」

 

「ええから。いそげ、いそげ」

 

「ありがとうございます!」

 

その様子がよっぽど哀れに見えたのか、ダンディおじ様は間抜けな俺たちにジェット風船を恵んでくれたのだ。

 

おかげで俺らも他の観客と同じようにジェット風船を飛ばすことが出来たのである。ありがとう、おじさん。

 

 

「今日、何か乱闘起こる気がするなあ」→的中

 

試合前、俺は何の気無く「今日は乱闘が起こる気がするな」と言っていた。根拠はなかったんだけど、結果的にそれも実現することになる。

 

それは8回裏の阪神の攻撃のときに起こった。

 

バッターボックスには新井兄。マウンドには梅津だったと思う。二球目に投げた球が新井兄の顔すれすれに飛んでって、あわや直撃という暴投になった。

 

そこで阪神ベンチが飛び出し、負けじと広島ベンチも飛び出し、乱闘になった。

 

「今日は何かよくわからんけど、言ったことが的中する日やなあ」と友達と顔を見合わせた。

 

生まれて初めて生で観る乱闘に、俺も思わずエキサイトした。

 

 

1試合両チーム合計37安打7本塁打の乱打戦

とにかく両チーム打って、打って、打ちまくる試合展開だった。

 

5回を除いて毎イニングどちらかが必ず点をとり、「いつこの回終わるんだ?」と心配になったのを覚えている。

 

結局、試合終了までに飛び出した安打数は両チーム合わせて37安打。そのうち7つが本塁打というとんでもない試合だった。

 

 

試合時間:4時間16分の激闘

 

終わってみれば阪神球団史上最多得点22というメモリアルな感じの試合だった。

 

試合終了後、テンションがあがっていた俺は隣に座っていた見知らぬサラリーマンと「おもろかったですね~終電なくなるかと思いました」なんて言いながら、笑いあっていた。

 

球場での観戦でよくあるパターンだ。

 

同じものを、同じ時間、同じ空間で共有しているがゆえの仲間意識が芽生えて、まるで戦友のような具合で笑い合える。

 

こういうのが生観戦の一番の醍醐味かもしれないな。

 

 

2010年8月25日

 

 

 

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