安打製造機と呼ばれる選手は意外と多い。
日本球界で言えば初めて3000本安打を達成した張本勲。若干18歳で4番を任され、史上最速で1000本安打、2000本安打を達成した榎本喜八。日米通算3000本安打を達成したイチロー。
メジャーリーグなら「球聖」との異名をとり、メジャー史上最高の通算打率3割6分6厘(4191安打)を記録しているタイ・カッブ。そして、忘れてはならない「最後の4割打者」テッド・ウィリアムズ。それから問題はあるもののメジャー最高の安打数4256を記録しながら野球賭博により永久追放されてしまったピート・ローズ。
他にも打撃の神様・川上哲治やジョー・ディマジオなども挙がると思う。
今回は日本球界とメジャーリーグにわけて、俺なりの最強の安打製造機を考えてみたのでそれを発表する。
日本球界なら誰だろう。
個人的な好みで言えば、日本最高の安打製造機は榎本喜八を推したいところ。2314安打と日本歴代14位と言う数字であるが、俺は彼のエピソードが大好きだ。
榎本喜八は、臍下丹田を意識する独自に取り入れたトレーニングの結果、自分の身体の動きが寸分の狂いも無く認識でき、次はどのコースにどんな球が来るのか手に取るように分かるという奇妙な感覚という神の域(いわゆるゾーン)を体感するに至ったという。その期間は19試合程度だったというが、その間の打率は何と4割1分1厘(73打数30安打)というから驚きだ。
そして、榎本は同時期に活躍した往年の名選手たちからの評価も高い。かの名捕手・野村克也をして、「一番対戦したくなかった打者」だという。ささやき戦術も効かず、独特の集中力と雰囲気を漂わせる榎本に対しては、どこを攻めればいいのかわからなかったとも言っている。
その他、稲尾和久や豊田泰光、張本勲などの名選手たちが絶賛している。
メジャーリーグならこの人!
さて、続いてはメジャーリーグ最高の安打製造機についてだ。
タイ・カッブかテッド・ウィリアムズのどちらかで悩んだ。しかし、タイ・カッブは打撃に関してのみならず、走塁でも凄まじい記録(通算892盗塁)を残していることから、打撃特化しているテッド・ウィリアムズを推すことに決めた。
並外れた動体視力(何でも回転するレコードのラベルを読むことが出来たらしい)を持ち、驚異的な記憶力で相手投手の投げた球種、コースを覚えており、それらの能力を存分に発揮して輝かしい打撃成績を記録した。また、ウィリアムズは足が遅かったらしく、内野安打が少なかったのも特徴。わかりやすい安打の積み重ねで打ち立てた2654安打は素晴らしいのひと言だ。
さて、完全完璧に独断よる評価だから反対意見もあると思うが、それは俺の知ったことではない。ただ「俺は◯◯選手こそ最高の安打製造機だ」という意見があれば、こっそりその理由を教えていただければ幸いだ。