ちょっと今朝は衝撃的なニュースを知ってしまった。
朝、何気なくネットニュースを開いてみたら、金田正一氏の訃報が飛び込んできた。金田氏といえば日本が誇る大投手である。
俺の大好きな投手のひとりだった。
なので、過去記事に一部加筆修正を入れて、追悼更新しておこうと思う。 以下記事は2017年に書かれたものであることを、念の為書き記しておく。
※このブログは元々は野球ブログとして始まったのである※
日本球界唯一400勝をあげた不滅の男
そして、298敗して日本球界史上一番負けた投手でもある。
完投数も、対戦打者数も、投球回数も、与四球も、奪三振も全部歴代1位。トップ・オブ・ザ・トップ
それに通算38本塁打は投手として最多の記録だ。体も態度も打ち立てた記録も、何もかもが大きなスケールの男である。
また、400勝しようと思うと、単純計算で難関ラインである、シーズン20勝を20年しなくては届かない。
もし、マンガや小説にそんなキャラクターを登場させようとすれば、編集者から「待って下さい。リアリティがなさすぎます」とボツを喰らうレベルの成績なのである。
球界随一のご意見番
金田正一と言えば球界の大御所だ。口を開けば「わしは凄い」発言。
実を言うと俺は金田氏の発言の大ファンで、彼の発言を聞くたびに嬉しくなる。「カネやんはずっとカネやんだなあ」と安心するからだ。大エース金田正一というキャラクターが大好きなのかもしれない。
中には「なんだ、偉そうなジーさんめ」と思うかたがいるかもしれないが、その反応こそ彼の術中にはまっている。思うに彼はわざとそうした発言をして面白がっている節がある。
アウトデラックスに出演した際に「本当に180キロ出ていましたか?」と聞かれ、彼はニヤリと笑いながら「当時は測る機械もないんだから。出たと思えばいい」「心のキロ数だから」と答えたのだ。バラエティ番組でこう語る金田氏は実に楽しそうで、観ていてとても心が和んだのを覚えている。
金田=エンターティナー
金田は根っからのエンターテイナーでもあるのだ。
球界を盛り上げるためなら、台本のある乱闘もするし、わざと因縁をつけるし、士気を保つために敢えて審判に抗議をしているかのようなパフォーマンスも辞さないのだ。そう言う過去を考えてみれば、「球界が盛り上がるなら」と敢えて様々な奔放発言をしているのではないかと思いたくなるのだ。
ロッテの監督時代は、稲尾和久監督率いるライオンズと協力して、あえてチーム同士を敵対させるようにして、まだ人気のなかったパ・リーグを盛り上げようとしていたことがあるくらいだ。
なお、ロッテは現在でも相手チームをわざと挑発するような、面白いポスターなどを作ることがあるが、俺はそれを「カネやんの置き土産」と呼んでいる。
もっともこれは俺の想像にすぎない。本当のところは400勝投手にしかわからない。だが、わからないからこそ面白い。俺もまた金田の術中にはまっているのである。
追悼 令和元年10月7日
金田氏の現役時代は知るはずもない俺であるが、こよなく愛する昭和のプロ野球史を眺める上で、欠かすことの出来ない1人であり、二度お手紙を出したことがあるくらいだ。
当然ながら一方的なファンに過ぎないけれども、「凄い野球と面白い野球のどちらも残してくださり、本当にありがとうございました」という気持ちでいっぱいだ。
今日一日は、喪に服しつつ、金田伝説を思いながら過ごしたいと思う。