「ええ、野球大好きなんですよ~」「そうなんですか! どちらの球団のファンですか?」「いえ、どこも」
野球ファン同士で行う野球談義が大好きで、よく混ぜてもらって楽しんでいる。
初対面だったり、互いをよく知らない状態の場合、当然「どちらの球団のファンですか?」という質問が話の取っ掛かりになってくるものだ。その情報から話を広げていくというのがオーソドックスなんだろうけど、俺にとっては非常に困った質問なのだ。
何しろ贔屓にしている球団がないからだ。
気まずくなりながらそのことを伝えると、
「えっ? なんで? 野球好きなんでしょ?」みたいなリアクションが返ってくる。
これがとても面倒くさい。
野球好きにもいろいろある。
ひとくちに「野球好き」と言っても、様々なスタイルがあるわけだ。
- 贔屓の球団を応援する野球好き。
- 実際に自分がプレーするのが好きな野球好き。
- 野球が好きで、野球史に興味がある野球好き。
- 特定の選手を熱烈に応援していく野球好き。
- メジャーリーグ特化の野球好き。
- 高校野球や大学野球などの学生野球メインの野球好き。
- 草野球に興じる野球好き。
- 球場にいって「あの選手はワシが育てた」とうそぶく野球好き。
- データで野球を分析する野球好き。
本当に様々なのだ。
俺はその中でも「野球史に興味がある野球好き」にジャンル分けされる。
とくに昭和のパ・リーグに興味があって、中学生の頃から南海ホークスの歴史であったり、阪急ブレーブスや西鉄ライオンズの選手や関する出来事を調べていた。
その一方で、成績などに含まれる数字的なデータにはあまり興味がない。数字を見ると頭が痛くなってしまうからだ。(とは言うものの、誰かが分析した結果を話してくれるのを聞くのは大好き)
実際に観戦するのも、自分がプレーしてみるのも大好きなんだけど、俺は調べるのが一番好きなのだ。
自分が圧倒的に少数派である自覚はあるんだけど、あまりにも多数派が「なんで? どうして?」と圧迫してくるので熱弁をふるってみた。
野球の楽しみ方は千差万別。大嫌いなフレーズをあえて使うなら、「人それぞれ」なのである。