僕はチーズバーガーが大好きだ。
愛していると言っても過言ではない。
チーズバーガーへの想いを語ると国語辞典一冊分くらいの文字量が必要になると思うので、今回は割愛しておくことにする。
とにかく、僕はチーズバーガー大好き人間なのである。
おい、このチーズバーガー、バーグがねえ!
先ほどテイクアウトしたチーズバーガーはいつものと少し違う気がした。
いつものよりも随分と薄かったのである。まだ黄色い包み紙をはがしてないんだけど、僕が手にしているのは驚くほどぺったんこで、異様にボリューム感に欠けている。
いつもと同じお店で買ったのに何故だろう。僕は何度も首を傾げた。
けれど、いつまでも包み紙の上から眺めていたって仕方が無い。
もしかしたら着痩せするチーズバーガーもあるかもしれないと前向きに考えた僕は、とりあえず包み紙をはがしてみることにした。
そんな思い込みも虚しく、チーズバーガーはやっぱり薄かった。
そこで僕はひと口齧ってみることにした。
味さえ美味しければ問題ないと、勢いよく齧った。
ぱふっ。
まるでインパクトのない食感しかなかった。僕の前歯が齧り取ったのは、柔らかなパンとケチャップまみれのピクルスとチーズだけだった。
なんと肝心の肉の部分(ハンバーグ)が入っていなかったのである。
肉の挟まれていないチーズバーガーなど、チーズバーガーではない。こんなのはチーズノーバーグだ。