前回までのあらすじ
前回、朝3時すぎに家を飛び出し、朝5時には第一目的地「山犬嶽駐車場」に到着していた俺。歩き始め、「もうすぐ登山口」というところで思わぬハプニングが発生。それでも歩き進めていくと、ついに登山口に到着。しかし、何やら「まさか入れないんじゃね?」的な不穏な空気におののく俺。どうなる、俺!
あみ、あけたらしめて。
よかった~!!!
たしかどっかの滝でも似たようなことがあったな。でも、これがあるってことは、野生動物との遭遇もあり得るってことか。気を引き締めていこう。
こうして俺の山犬嶽登山が始まったのである。
久々の山とのガチ遊び。心して行かんと、マジでヤバいからな笑
山に限らず、海や川など自然たちと戯れるのは楽しいが、彼らは常に本気で遊んでくる。それこそ命がけで戯れないと、帰ってこれない。遊びであるが、常に真剣に。よし、スタート!
意気揚々と網を開けて閉めて歩き始めた途端、登山口付近に「いかにも杖になりそうな棒」を発見。
当ブログを読んでいただけている方なら、この棒の意味をよくご存じであろう。そう、「杖がなければ辛い道のりになるけんな。覚悟しとけよ」的な意味がある棒なのである。
同時に、誰かが次の登山者のために置いておいてくれた優しさでもあるのだ。
遠慮なく借り、装備する俺。
さっそく目の前に広がる蜘蛛の巣を、棒で払って出発。
なるほど。
これはなかなか歯ごたえのありそうなルートっぽいですな。
よし、頑張っていくぜ!
分岐点
ちょっと歩くと、わりとすぐに分岐点に到達。
「山犬嶽ハイキングコース」と「山犬嶽参道」および「コケの名所」の2つから選択。とりあえずコケが見たくて来たから、迷わず「山犬嶽参道」ルートを選んだ(はず)。
かなり背高のっぽな杉たちの隙間から覗く朝日が神々しいね。
「ああ、太陽も俺を祝福しとるな」と凄まじくポジりながら歩く。やっぱり自然のもとで遊んでいると、ちょっと気持ちがポジティブ寄りになっていくんだな。余計なしがらみも、抱えた悩みも、いったん頭の外に追い出せるしね笑
正直、山を歩いてて、ネガティブな気持ちを思い出す余裕ないんだわ。
「がんばれ、俺」「一歩一歩を積み重ねたら絶対に報われるんが山や」「俺、たぶん今、この山で一番格好ええな」とアホ全開のポジティブシンキングで上っていくのが一番楽しいのだ。
さらに進んでいくと、またもや分岐点。
なるほど。今度はハイキングコース側を選んでいく。何しろ最大目的は「コケ」だからな。右側ルートを突き進む。
俺ね、↑みたいな道を見るたびに、なぜか水戸黄門のうっかり八兵衛になったような気持ちで歩いちゃうんだよな。これってどういう心理状態なんだろう笑
たしか剣山でも同じようなことを思ったんだよな。
水戸黄門をほとんど観たことがないのに……。心理学詳しい方、もしくはその道のプロの方、教えてください笑
だんだん険しさが増してきたぞ。ワクワクが止まらんぜ!
ちなみに左足の裏は、天然の足つぼマッサージのごとく刺激され続けております。痛いけど、気持ちいい塩梅です。
少しずつ「コケの名所」ってのが近づいてきてるっぽいことは、周囲を見れば一目瞭然だ。そこらじゅうにコケにくるまれた石、岩、木がお出迎えしてくれるからな。
でも……。
なんか違うなあ笑
もっとこう、事前情報で仕入れた「もののけ姫の世界観!」みたいな鮮やかな緑を想像していたからさ。。。なんだろうな、もっと「ピカピカ瑞々しい輝く緑!」みたいなのをイメージしてたもので、
「あれ? ちょっとヤバいんじゃないの? もしかして、ここ数日の快晴続きがあだとなって、コケが元気ないってこと?」と少し大きめの独り言が漏れ出てしまったくらいショックを受けた。
でも、まだ名所にたどり着いたわけじゃない。凹んでいる暇があったら、足を動かさなきゃ。
そんな気持ちを引きずりながら進んでいくと、ミニ四国八十八ヶ寺霊場の1ヶ寺を発見。(ちょっと今回の目的じゃないから、何番目のかはわからないけど)
「苔むす世界はまだか?」「もののけ姫はどこか?」と思いながら、さらに進んでいく。もうこの段階で、俺の両足は完全に筋肉痛だった笑
嗚呼、足って俺の全体重を持ち上げてくれてんだな。。。
という当たり前のことを、改めて感じさせてくれるのが山道である。
コケとコケに挟まれた道を歩いてくと、裏向きの標識を発見。駆け寄ってみると、
水コケの見所→
はい、来ました!
今回最大の見所「水コケの見所」到着。
っていうか、最初「コケの名所」って書いてあったのに、急に「水」が追加されてて驚いた笑 まあ、別にいいんだけども。
ただ、もう何となくわかっちゃってんだよね。。。ここに来るまでのコケの感じとか、標識の周辺のコケ具合で「あれ? やっぱり今日はあんまり本調子じゃないんじゃないの?」って。
でも、当然見に行く!
水コケの名所(前編)
はい、こんな感じ。
思ったよりは良かったかなと。モフモフ具合も可愛かったし。
でもね、俺は帰り道に期待してるわけですよ。何しろまだ太陽が昇りきってない時間なわけだから。しっかり陽光が差し込まれて、ここまで届く時間帯になれば、もしかしたら「映える緑が見えるかもしれない」と。
となると、いったんコケの名所を離れて、さらに山頂目指していくしかない。
想像以上に長くなったので、さらに続く。