徳島県といえば「鳴門の渦潮」を思い浮かべる人もいるかもしれない。その渦潮は最大で30メートル近くになり、世界最大規模だという。
今回はそんな鳴門の渦潮を見てみようと思い、朝から鳴門に向かって出掛けた。
だが、正直、何もかもが一か八かの賭けだった。
まず「天候は大丈夫か」「定員多数で船に乗れないかもしれない」ということ。それと「船酔いするかもしれない」ということと、そして何より「鳴門の渦潮がきちんと発生しているのかどうか」という、いくつかの不確定要素に不安を抱きながらの起床だった。
そう、鳴門の渦潮は常に発生していて見られるわけではない。
あくまでも自然発生の産物であるから、せっかく船に乗り込めても見られる保証はないのである。
そんな不安の中、俺はこの日、鳴門の渦潮を見るための観潮船に乗るべく国道11号線を東に向かって車を走らせた。
しかし、いざ9時過ぎに駐車場に到着してみれば、車はほとんど止まっておらずガラガラ。
とりあえず「定員多数で船に乗れないかもしれない」という不確定要素は消滅。
天候も数日前に別件で作ったてるてる坊主の効果か、とりあえず雨も降っておらず問題がなかった。
この時点で船に乗ることが確定。
残す問題はふたつ。「船酔い」「渦潮」これだけだ。
とりあえずチケットを確保せねばと、「うずしお観潮船」に入った。ここはチケットを購入するだけではなく、主にお土産コーナーがあったり、トイレや待合室、本当にちょっとしたゲームコーナーを兼ね備えた施設である。