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【ハレとケホステル】山奥の廃校ホステルに泊まったら俺以外に誰も泊まってなかった話 其の3【祖谷】

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周囲を探索して、ベッドもセッティングして、あちこちチェックして、一旦ベッドで横になっていると、カフェにやってきていた若い女性たちが廊下を歩きながら喋っているのが聞こえてきた。

「ここってさ、めっちゃ怖くない?」的な話をしていて、そのうちにひとりの女性が多分スマホか何かで引っ張ってきたんだろうね。「本当にあった怖い話(ほん怖)のテーマ曲(エンドレスリピートver)」を爆音で流し始めた。

てーれれれーれー てーれれれーれー

ゲラゲラ笑いながら歩き去っていく女性たち。

残された俺はベッドに寝転んだまま、

「ふざけんじゃねえ! 俺は(多分)今日ひとりでここに泊まるんだぞ! 何怖い感じが始まりましたよ、ほん怖的体験のはじまり、はじまりーみたいな感じにしてくれてんだ、この野郎」

と思いながら、こっそり持ち込んでいた缶ビールを空けた。

午後7時 辺りから人の気配がなくなる

そうこうしているうちに、辺りがすっかり静かになった。

時間を見れば午後7時になろうとしており、「なるほど。6時までのカフェが閉店して客が完全にいなくなったんだな」と納得した。

そして、同時に「やっぱり他に宿泊客はこなさそうだな」と覚悟も決まった笑

何しろカフェが閉店し、しばらくするとスタッフさんも多分家に帰っちゃって誰もいなくなるんだ。そうなればチェックインすることができなくなるんだから。

とりあえず部屋から出てみることにした。

何を隠そう、ここを宿に決めた瞬間から「夜は絶対に学校内を探検するんだい」と思っていたのだ。

日が落ち、人の気配がなくなるのをこっそり待ちわびていたのである。

しかし、アレだね。ほんの1時間半足らずの時間経過で、こんなにも真っ暗になるもんかね。。。

とりあえず1Fまで降りていくと、もう電気が消えていて誰もいない様子だった。急に寂しくなったが、よく考えてみれば1泊3900円で廃校ホステルを貸切に出来、独り占め出来るとなると、

なんだ、俺、超得してるじゃないか(*´∀`*)

とゴキゲンになった。

「学校探検はもう少し夜になってからのほうが楽しそうだな」と思い、一旦部屋に戻って、ひとり宴を始めることにした。

何しろ、この日は俺の31度目の誕生日なのだ。学び舎で酒盛り。なんだかイケないことをしているような感じも無きにしもあらずだが、誕生日だから許してくれ。

「山奥の廃校でひとりハッピーバースデートゥーミー」

さすがに「ハッピーバースデートゥーミー」と歌うのは寂しすぎるし、虚しすぎるし、寒すぎるので、静かにコンビニで買っておいた諸々で宴開始。

セブンイレブン様様セットで飲み始めたのだが、風邪気味が災いしたのか、カップワイン(白)を空けたところで「これ以上呑むとマズい」となり、すぐに未開封のカップワイン(赤)を冷蔵庫に封印。

それからはゴロゴロしたり、水を飲んだり、ありがたいフリーWi-Fiの恩恵にあずからせていただき、スマホでプライムビデオを見て時間を過ごした。

ドキュメンタルを2本ほど見たところで、ほどよく酔いが覚め、気分も回復していたので、そろそろ本日のメインイベントを開催することにした。

そう、「夜の学校内探検」の始まり始まりである!

とりあえず、そのために用意しておいた「懐中電灯」を取り出し、装備。いやあ、子どもの頃から夢だったんだ。懐中電灯を装備して夜の学校を探検するの。

夜の学校内探検スタート

とりあえず写真よりも動画の方が雰囲気が出るんじゃないかと思い、まずは動画を撮りながら学校内を軽く歩いてみた。

とまあ、全部を載せると大変だからコレだけにしとくか。

念の為に言っておくけど、動画中に聞こえるキュピキュピ音が鳴ってるのは、俺のシューズだからね笑 小さい子の霊が歩く音じゃないから。

でも、アレだね。

思ったよりも行動できる範囲が広くなくて、すぐに全部まわれちゃったな。

もう少し色々と入れるところがあれば面白かったんだけど。。。「保健室」とか「理科室」とか、いかにもなスポットがあればなあ笑

ひとつ心残りがあるとすれば、ウッドデッキテラスにあった木の下の揺り椅子に腰掛けてみなかったことだ。

すごくいい感じにあったのに、臆病風に吹かれて、その場に落ち着いて留まることが出来なかったのだ。

じっと腰掛けて、山の夜空を眺めるべきだった。奥歯が擦り切れるほど歯噛みしても、唇を噛み切るほど噛み締めても、後悔は消えない。

後悔の念を消滅させる方法はただひとつ。また一晩、ここで夜を過ごして、そのときこそ揺り椅子に腰掛け、夜空を見上げることだけだ。

一事が万事とはよく言ったもので、冒険にしろ日常生活にしろ、こんな後悔は掃いて捨てるほど経験してきた。あまりにも学習能力がない。

自分の欠けた部分が色濃く、はっきりくっきりと明確に感じられた気がする。

「甘い観察眼」「好奇心不足」「こすった程度のリサーチ力」「小手先の文章」そう言われても仕方ないレベルの自分に気がつけた。

来てよかった。

心からそう思えた。

さて、散々「俺のバカ! 学習しろ、あんぽちん」ということを書き殴っておいて申し訳ないんだけども、またもやページを使いすぎた。。。

本当に申し訳ないんだが、俺が「ひゃー!!」と怯え慄くのは、まだまだこのさきの話になるのである。。。

まだ時刻は10時過ぎ。

山奥の廃校での夜は長い。あなたが想像しているより3倍くらい長い。。。

というわけで、次回更新に続く。。。

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