前回までのあらすじは以下の記事よりご覧ください(*´▽`*)
剣山の探索は、冒険のリハビリにはちょうどいい。
ゆっくりのんびり紅葉を楽しみながらであれば、まるで苦にならない。剣山は初心者でも登りやすい、優しい山だからだ。だが、油断は禁物。登りやすくても大けがのリスクなどは忘れてはいけない。
それに比較的難易度の高いルートもあり、そこは文字通り命がけで挑まないといけないこともあるのだ。ゆめゆめ山を侮らないようにしよう。
秋の味覚なのかはわからないが、とにかくデカいキノコを発見。
山を歩いていると、ちょくちょく色んなタイプのキノコを見かける。今回のは相当大きなやつで、まるでお皿のような大きさだ。餃子なら12個くらい乗りそう。
ちょっと雨に濡れており、太陽の光がなくているが、これはこれでなかなか悪くない気がする。濡れた紅葉ってなんか官能的に見えるし。風情があるじゃないか。
ずぶ濡れになりながら、ペン太のシャッターを切る俺。マーも新しく買ったばかりのレンズを試すべく、楽しそうに写真を夢中になって撮っていた。
赤と黄と緑の世界
地面に落ちた紅く色づいた葉っぱ。その下には土や雨にまみれ、ぼろぼろになった落ち葉たち。おそらく毎年この季節になれば、繰り返される光景なのだろう。栄枯盛衰の縮図を見ているようで、何とも言えない気持ちになるね。
芽吹き、葉を広げ、色づいて喝采を浴び、散り、朽ちていく。
桜の花見とは異なる哀愁。なるほど。道理で「愁」という字に「秋」が入っているわけだ。
そうかと思えば、まるで黄金の世界のように見える箇所もある。紅さだけが高揚ではないもんな。黄金色に色づく葉もあるのを忘れちゃいけないな。やがて訪れる最期ばかりに気を取られて、今に目を向けないのはよくない。
また山犬嶽を彷彿させる、苔むす緑の世界も飛び出してきて、日々の疲れをいやしてくれる。しかも、雨に濡れているおかげで青々としていて美しさが増しているではないか。
剣山を象徴する2つの岩場。もう少し色づいてくれてたら良かったんだけど、この付近で出会った愛媛からやってきたというベテランクライマーによれば、「いやあ、こんなもんですよ。今がベストやと思います」とのこと。
なるほど。それならば満足だ笑
いくつもの山を登ってきたという、その方からいろいろ山の話を聞かせてもらった。やっぱり登山に来る人たちというのは、フレンドリーというか仲間意識が強い気がする。出くわしたら必ず挨拶をかわし、場合によっては軽く立ち話にも付き合ってくれるし。
変な言い方だが、「わざわざ山を登っている者同士」というシンパシーがあるのかもしれないな。
霧が立ち込めてくる
雨が止んだと思ったら、ゆっくりと辺りを霧が立ち込めてきた。
たちまち幻想的な光景に早変わり。ほう、晴れっぱなしでは見られない景色ではあるな。実に興味深い。せっかくなので霧に覆われた剣山を味わってみることにする。
紅葉×霧によって、より不思議な景色になった。ぼけーっと見てると、山が燃えているようにも見えてくる。
ちなみに右下に写っているのは、クマザサと思わしきものである。
瞬く間に山頂到達
比較的楽なルートを選んだため、じっくり紅葉を楽しみながら、のんびり撮影しながら進んだ割にすんなりと山頂付近に到達。
久しぶりに訪れる剣山山頂にテンションが上がって両拳を突き上げる俺。そして、それをマーに撮ってもらう俺。テンションが上がりすぎて、かなり手前で撮影。
いつもはカレーを食べたり、うどんを食べたり燃料補給でお世話になっている「つるぎさん 頂上ヒュッテ」だが、今回は3密状況を回避すべくスルー。次訪れる頃にはコロナも収まっていてほしいものだ。その際には、1泊して呑んじゃおうかなと思っている。
とりあえず山頂へと続く階段を昇っていく。
このあたりからかな、異様に気温が下がり、また風が強まってきたのは。
やっぱり山は良いね。そう易々と達成感に浸らせてはくれない。そういうところも含めで大好きである。登りやすいのに、ちょっとだけ試練を与えて成長させてくれるのだ。
さて、俺たち徳嶋ブラザーズにおける、剣山での最高目標は「山頂で塩むすびを喰らうこと」。さあ、我々は無事塩むすびを口にすることが出来るのだろうか!
つづく