さて、少しずつ歩いて進んでいくと、だんだんと滝に近づいてくるのがわかる。
もう何度も来ている滝だもの。何なら、そこに流れる水の味だって知っているのだ。
母衣暮露滝の水は、甘い。俺流の表現でいうなら、椿味に分類される水で、これまで10か所くらい飲んできたが、一番を争うほど旨いのがこの滝の水である。
そして、約10か月ぶりの再会。去年の春以来にあった母衣暮露滝は、雪化粧で美しかった。
ちょっとまだ暗いから、少しおどろおどろしい感じもなきにしもあらず。でも、独特な雰囲気があってたまらないと思ったな。
この母衣暮露滝って、もともと水量の多くない滝なのよ。だから、もしかすると思っていたよりも氷瀑具合が小さいように見えるかもしれない。でも、俺は初めての氷瀑に息をのんだね。
氷瀑って、ホンマにあるんや……。
って。嬉しかったね。
ある程度スマホで写真や動画を撮った後は、GoProや一眼レフ(ペン太)を取り出して、あたりをウロウロしながら撮影しまくった。いつもなら、来て撮ってすぐ帰る俺だけど、さすがにこの日ばかりはじっくりゆっくり辺りを探索しまくったよ。
各カメラの持ち味を俺なりに活かしながら、そのカメラでしか撮れないであろうアングルを捉えていった。
次のページからは、一眼レフやGoProなどで捉えた、母衣暮露滝の様々な表情をご紹介。