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【日本の滝100選】雨乞いの滝までの長い長い道のり【卑弥呼】

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その滝は「雨乞いの滝」と呼ばれていて、一説によれば卑弥呼が関わっていたとかいないとか。他にも竜王神など様々な伝説があるスポットである。


また、山中にある滝スポットとしては珍しく、しっかりとした駐車場があるのもあありがたい。(大抵はやむなしの路駐で大慌てでの観光となりがちなのだ)




ところが!

この雨乞いの滝、そこへ到達するのに800メートル歩かねばならない!


ん? 今、あなた「たかが800メートルくらいで大袈裟な」と鼻で笑いましたか? 


平地の800メートルでは考えられないほど山の800メートルはめちゃくちゃキツい。しかも、かかとが伸びてアキレス腱を伸ばすストレッチ状態がナチュラルで続くほどの急勾配が続くことだってあるのだ。

覚えておくと良い。スタート地点にこういう「ご自由にお使い下さい」的な杖っぽいものが置かれていたら、その時点で覚悟を決めること。

「それなりにキツい道のりを歩きますよ」という無言のメッセージなのだ。

最初は比較的緩やかで人工的な匂いのする道が続く。

しばらく進んでいくと、立派な滝が見えてくる。

「おっ、もしかしてゴールしたか?(体感ではまだ800メートルも歩いてないけど)」

なんて思いながら近づいてみると……。

うぐいす滝

うぐいす滝

なんと雨乞いの滝までの道のりにいくつか名前のついた滝があることが発覚。

そのうちのひとつが「うぐいす滝」

ちょっくら木の幹や石ころを上手く利用しながら降りてみた。

いいね。中央に見える青々とした葉っぱがよく映えてる。

「どこらへんがうぐいすなのか」って言われるとわからない。が、とにかく俺はこの滝の具合は好きだと感じる。

これが俺が木の幹や石ころを利用して降りてきたルートだ。

不動滝

さらに進むと今度は「不動滝」

ちょっと水量が少ない感じ?

調べたところによれば、雨乞いの滝には竜王神や不動尊が祀られているらしいから、そのあたりが名前の由来なんじゃないかな。

それから更に雨乞いの滝を目指して進んでいく途中、

こういうのを発見。

不動たぬき?

気になって調べてみた。詳しい方のブログによれば10年くらい前に誰かが置いたのではないかとのこと。元々あったものじゃないらしい。

たしかに賽銭箱がめちゃくちゃ新しいもんね

まだ450メートルもあるだと!?

地獄淵

序盤に覚悟を決めていたにもかかわらず、想像を遥かに超えるハードな道のり。

一眼レフとスマホを手に装備していたため、厚意の杖を未装備だったのが悔やまれる。

そんな後悔が頭をよぎっていたころ、見えてきたのが「地獄淵」の看板。


看板の傍らに横たわる丸太に「彼岸島か!」
道なき道を降りていく。

勢いよく綺麗な水が流れ落ち、溜まりつつ流れている。


どういういわれがあるのかは知らないが、俺にはどうも地獄だとは思えない。(とはいえ、転落したら結構やばい。数メートルあるし、岩もあってただでは済まないだろう)

まだまだ続くよ

この時点であと300メートル

このあたりになると、ランナーズハイじゃないけど山道ハイみたいになってきて、少し苦痛が和らいで楽しくなってくる


でも、わりとすぐに「それは、気のせいや」と気がついて肩で息をすることになるので無理は禁物。まだ300メートル(+帰り道800メートル。合わせて1キロ以上)も歩かねばならないのだ。

もみじ滝

「延々と続く山の坂道」という強烈なムチに対し、「途中でステキな滝を見せて癒やす」というありがたいアメをくれる雨乞いの滝。

今回は「もみじ滝」という滝だ。

一体どこらへんが「もみじ」なのかというと、


多分周辺にもみじの木らしきものが生えていたので、秋頃になれば真っ赤に色づいた紅葉越しに綺麗な滝が見えたり、赤いもみじがひらりと落ちてプカプカ浮いている様が見られるに違いない。


おそらくそれが由来なんじゃないだろうか。

巨大な岩の真ん中をぶった切ったような間を通り抜けて前進。

残り200メートル
残り100メートル

100メートルあたりの時間の長さが、昔で言えば星飛雄馬の1球にかかる時間のようであり、最近で言えば弱虫ペダルにおけるラスト数百メートルくらいのノリがあると思った。

つまり、非常に長く感じるわけだ。

観音滝

今回のメインディッシュである雨乞いの滝まで、残り100メートルを切った段階で新たな滝と遭遇。

その名も観音滝

ちらっと写り込んでしまっているが、改めて近くに降りてってみた。

やっぱり全体的に水量が足りず、本来の迫力がないように思えるな。

気を取り直して先に進む。

はたして、俺が雨乞いの滝に到達することはあるのだろうか……。

ついに到達 雨乞いの滝

遠かった。。。

めちゃくちゃ遠かった。。。

でも、一歩一歩進んでいけば必ずゴールするんだなと思ったさ。

ちょっと休憩ポイントにあるベンチに腰掛け回復。

滝に向かう前に年季の入った看板を読んで勉強。


雨乞いの滝

この滝には、竜王神と不動尊が祭られています。

昔から日照りが続いたときには、村人が鐘や太鼓をたたいて、踊りを奉納して雨乞をしたということです。

右側の断続的な滝が雌滝、左側が雄滝で、合わ十二勝の一つとして、四季を通じて水量は多く、夏なお寒いところです。

なるほど。よし、完璧に理解したところで行ってみよう!

いざ雨乞いの滝 ご対面!

豪快な水しぶきが特徴的な雌滝
控えめな水量の雄滝

やっぱり水量が多く、豪快に水しぶきをあげるほうが見ごたえがある。

そうなると必然的に雌滝ばかりに目が行ってしまった。(すまぬ、雄滝)

ちょっと見えづらいかもしれないが、滝の左側に不動尊らしき石像が見える。

徳島市のほうの鳴滝だったか、そちらの滝でもそんな感じで像があった気がする。

謎の積石と雌滝

よくわからないけど、ちょくちょく岩の上に誰かが作った積石があった。

何かのおまじないなのか、たくさんあってちょっとひいた笑

そんなこんなで念願かなって雨乞いの滝に無事到達出来た。


全体的に水量が少なかったのには残念だったが、梅雨明けごろにまた滝を求めて徳島県内をうろついてみようかと画策中だ。


それに新緑を楽しみながら滝までいって癒やされるというのも悪くない。日頃のストレスが浄化されるようだ。ストレス解消におすすめ。


とりあえずお疲れさんでした。

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