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【ハレとケホステル】山奥の廃校ホステルに泊まったら俺以外に誰も泊まってなかった話 其の2【祖谷】

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前回までのあらすじ

夕闇通り探検隊 2F

階段をトントンとリズミカルに登っていくと、踊り場を経て、

やたら風通しの良い2Fへ。ちなみに写真を撮ってる俺の背後にトイレがある。

↑トイレへと続く、やたらオシャレな通り道。正直いうと「トイレも昔の学校の雰囲気だったらどうしよう」「ボットン式だったら怖いなあ」と内心ビビリまくっていたから、この時点で相当ホッとした笑

便器自体もこの通り非常に新しく、また掃除が行き届いていて綺麗綺麗。ウォッシュレットもあるし、何か音姫みたいな装置もついてるし。

ちなみにトイレに隣接する形で存在する、立ち入り禁止を掲げる扉があった。

BAR音楽室。。。超絶気になったけど、貼り紙を読むに「マネージャーさんのプライベートルーム」みたいな空間みたい。音楽スタジオ……それもレコーディングやミキシングなどの作業が出来るほどのスタジオがあるなんて。。。

しかし、気になるのが「夜間は基本お静かにお過ごし下さい。」のあたり。

大声、奇声レベルの騒ぎ方をしているグループがいるらしい。そういえば、逆お利口さんみたいな若者グループが廊下を走り回っていたな。多分そういう連中が大騒ぎして、施設や周辺地域の方々に迷惑をかけるんだろう。

正直、山奥で喧しいのは盛り狂った猿だけで充分である。

その点、俺なんか騒ごうにも単独行動だから騒ぎようがないね笑

そう考えていくと、そういう煩い連中と一夜を共にするくらいなら、学校を一晩独り占めするほうが良いかもしれないなと思い直し始めた。

2Fの廊下も当然吹きさらしだ。なるほどなるほど。どーりで真冬の営業をしてないわけだ。薄い窓ガラスや木製の戸だけでは、真冬の寒さが直撃だもんな。

逆に春や初夏、秋なんかは風通しが良くて良いかもしれないけど。

何故か廊下に置かれた懐かしの「足踏みオルガン」。俺が通ってた小学校では、音楽室にこれが並んでて、それが楽器兼テーブルの役割を果たしていたな。全然弾けなかったけども笑

KAWAIというところが渋くて良い気がするな。

そして、まさかのマッサージ。。。時間が過ぎてしまっていたため利用出来なかったんだけど、これは凄いね。よく見てみると、鍼灸的なマッサージで妙に本格的な感じがする。

しまったな。知ってたらお願いしたかったところ。

ここまでの冒険でクッタクタだったからな笑

めちゃくちゃ懐かしい感じの手洗い場があるのも「学校っぽさ」満点。

みかんの網みたいなヤツに固形石鹸が入ったのを、蛇口に縛り付けてあったら完璧に廃校が免れない我が母校の記憶が蘇ったことだろう笑

さて、そろそろ今宵の寝床に行ってみるとするか。

今宵の寝床に行ってみる

これが俺が泊まる、教室2年3組。

「あれ? 思ってた感じと違う」って思った?

前回記事での引用文を思い出してみよう。

教室を街に見立てて家の形のベッドが6つ入った部屋

そう。俺が予約したのは 教室を街に見立てて家の形のベッドが6つ入った部屋があるやつだ。宿泊客は、この中からひとつ好きなのを選んで使うのだ。

寝台列車の様相に似ているかもしれないね。

いろいろ見て回り、結局決めたのは出入口から一番近い廊下側の「1」(すべてのベッドにはナンバリングがされているのだ) にした。

理由は「仕切りカーテンの模様である、鹿かトナカイかが気に入ったからだ。

とりあえず寝床が決まったところで、宿泊客にはまず大事なひと仕事が待っている。それは、ベッドシーツや枕カバーなどの装着である。

備え付けのテーブル上に綺麗に折りたたまれているシーツ類一式を、宿泊客は自身で装着しなければならないのだ。

ほら、宿泊訓練でやったでしょ? 駆け出し自衛隊員のように慣れない手つきでベッドシーツかけて、「先生、出来ました!」って言って見せて、「やり直し!」っていう地獄の無限ループを。ほら、自然の家みたいなのでやったアレ。

まあ出来上がりは「先生出来ました!」「やり直し!」の頃とまったく進歩がないから、お見せはしないけど、10分近くかけてシーツカバーをセッティング完了。

とりあえず寝転がってみた。

頭上には木の板が突き出ていて、帽子をかけたりするのに便利。俺も愛用の帽子をかけてみた。

そして、しばらく眺めながら、

「これ、朝起きた時にまず目に入るわな……。そのとき、俺はメガネをかけてないから、ぼんやりコレが見えるわな。たぶん、人の顔だと思って、『あっ、誰かが覗き込んでる!?』ってなるわな……」

と空想を膨らませた挙げ句、そっと帽子をどけてベッドの下に空いた空間に置いた。少しでも怖い思いをしないようにするための工夫である。

今宵の寝床(教室)を闊歩する

まず出入口はこのような扉になっている。

↑がこの部屋のセキュリティーシステム「鍵」だ。右側の金具をドアについてる輪っか部分にはめ込んでロックするのだ。

そして、大充実のスリッパたち。紺色とグレーのもこもこスリッパと、病院でお馴染みの橙色のスリッパが揃う。が、今は俺ひとりなので1組しかいらない。

黒板には、おそらくスタッフの方が書いたであろう「教室の使い方」の説明書きに加えて、これまでの宿泊客たちが書き残していった思い出の記録という名の落書きでいっぱいになっていた。

うんうん、これはこれで趣があってよろしいね。

他にも、

ミニテーブルテニスセットやトランプ、

電気カーペットやギター型クッションなどが、棚に所狭しと並んでいた。

教室内には2つの綺麗な洗面台があり、手を洗いたい放題。

ボックスティッシュのストックも充分で、鼻をかみたい放題である。

小型冷蔵庫もあってありがたいし、

電気ポットもあるので、カップラーメンやインスタント味噌汁などを持ち込めば、それらを楽しむことも出来る。(これがあることを知ってれば、いくつか持ち込んだというのに。。。笑)

アースノーマット的なのもあるし、

寒い夜もこれさえあればヘッチャラな電気ストーブ。

正直ここまで色々と揃っているとは思わず、「きっと夜は相当な寒さをしのがねばならんだろうな」とカイロや重ね着用の着替えを大量に持ってきてしまった。

まさか電気ストーブがあるとは……。

だって、説明書きに「電源なし」って書いてあったからさ笑

隣のクラスを覗いてみる

自分の寝床を充分にチェックしたら、次に気になるのが、室内キャンプのスタイルで寝袋などの寝具を持ち込む部屋の方だね。

ちょっとだけ覗かせてもらった。

こちら2年4組は主に雑魚寝するスペースだから、何もない分広く見える。

でも気になるのが、窓側ね。外がブロック塀的なので遮断されているからだろうけど、カーテンがまったくないのが。。。もし、これで真夜中に目が覚めたとき、窓ガラスにお化けがベターッと張り付いてたら丸見えじゃねえか。。。

こっちの黒板も、非常に凄まじいことになっていた笑

所狭しと思い出という名の落書きがびっちりみっしり書き込まれている。

何故だろう。細かく見ていけば、楽しかった思い出や施設に対する感謝の言葉などが並んでるんだけど、全体をパッと見たときに感じる怨念じみたものは何なんだろう笑

お化けより数倍怖い人の気持ちがこもりすぎてんのかな(;・∀・)

ここで過ごした時間があまりにも楽しすぎて、日常生活に帰りたくない人たちの生霊でも巣食ってるんじゃねえかと思うくらいだった笑

おっと、またもや細かい紹介をしているうちに6ページにも及んでしまった。。。

大変申し訳ないけど、今回もメインに届かず。。。

ごめんね。これでも相当ショートカットしてるんだけど、必要最低限のことを紹介していくだけでも文字量が必要なんだわ。

というわけで、次回更新に続きますm(_ _)m

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