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【徳島県】徳嶋ブラザーズ野良猫保護大作戦【大長編】

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野良猫を保護するのがこんなに大変とは。

この記事がここにあがっているということは、何かしらのかたちで保護猫大作戦が完了したということだ。

猫たちの安全を考慮するために必要最低限の情報しか出せず、写真も背景をモザイクで覆ったり、居場所を特定できないようにしたりしていたけど、完了したので解禁だ。(とはいえ具体的な場所の明記は控えさせていただく)

メロ、レン、ビビ。

この3兄弟と弟マーが出会ったのは、徳島県某所展望台。桜の季節になると非常に賑やかになる展望台だった。

たまたま写真を撮りに訪れたのがきっかけだったらしい。そして、ある日の休日、「俺もつれてけー」と駄々をこねて連れて行ってもらったのを機に、一緒に、または単独でごはんをあげにいくようになった。

やがて、どでかい台風が来るってんで「これはえらいこっちゃ。保護したらんと」という話になり、猫と生活もしたことがないのに保護をすることに決めた。

自称「ネコ寄せの術」の使い手であり、初対面の猫たちが何故か最初から好感度マックスみたいな状態になるという不思議な現象が続いていたため、正直「すぐ保護できるやろ」と高をくくっていた。

甘かった笑

幼少期より犬との生活しか知らない俺は、猫の身体能力の高さを知らなかった。

あんなミサイルみたいに飛び出していくなんて。ノーモーションからマックスの速度に達するなんて信じられなかったな。いかに動物たちが俺ら人間に対して手加減してくれているか、よくわかった。

三匹の兄弟にゃんこ。


一番よく懐き、一番よく食べるメロ。


ちょっと警戒はするけど結構クレバーなレン。


一番臆病で警戒心の強いビビ。

主に弟が頑張って時間をかけ、仲良くなった三匹である。

台風も近いということもあり、早めに保護しようとなりその日を向かえた。

2021年9月27日(月)

朝の6時からスタンバイして徹底的に懐かせていたにも拘わらず洗濯ネットから金網作戦が失敗に終わる。

メロを他の2匹から離れたところで捉え、洗濯ネットに入れたところまでは良かったんだ。でも、ほんの一瞬俺の腕を蹴ってロケットのごとき速度で飛び出していってしまったのである。

それが9時半ごろ。

側溝に逃げ込まれ、立て籠ってしまった。

※別日撮影

追うのは悪手だと思ったので、一旦時間を空けて改めて訪れることに。

2時間後こっそり覗きにいくと、姿がない。
しょぼくれながら帰宅。とりあえず午後3時前後まで時間を空けて再訪してみることにした。

で、午後3時前に行ってみると、


いた!

しかも、ちゅ~るを食べに寄ってきてくれた!
「良かった!」と泣きそうになりながら、弟に応援の電話をしていると見知らぬ女性が車でやってきた。

「猫保護しよんで?」と女性。
しばらく話していると、その人は猫たちの隠れ家に入っていき、そのうちの一匹を掴み、突然俺に渡してきた。暴れる猫。倒れこむ俺。側溝に逃げる猫。

俺は右手を負傷し、猫たちは再び姿を消した。

女性は気まずくなったのか「ほな帰るわ」と帰っていった。

俺はゆっくり信頼回復に努めていきたかったのに。。。まあ良かれと思ってしてくれたんだろうけどね。。。

すぐに弟に事情を話して、帰宅。

自宅にて弟と相談した結果、様子を見るため少し時間を空けて夜ごはんをあげにいってみようということに。

で、夕方こっそり覗きにいくと、一番臆病なビビだけがいてヨチヨチ歩いてくるではないか。まさかビビだけ残され、他の2匹は保護されたか? そんなことが頭をよぎりながら、ビビを保護しようと弟と頷きあう。

ところがビビが一瞬不可思議なことをしたのを見た。

何もない方向に向かって鳴いたのだ。それが何か引っ掛かりながらも、ビビに夜ごはんをあげはじめた。

弟お手製の捕獲網の中にビビが完全に入ったところで、俺は気配に気付いた。ビビが鳴いた方向からメロとレンが降りてきたのだ。

どうやら様子を眺めていたらしい。網に入ったビビを俺たちが保護しないのを確認して降りてきたようだ。恐らくビビを保護した段階で、他の2匹はもう二度と近寄ってこなくなっていただろう。

結局、一匹だけを引き寄せて死角で保護が不可能ということで今日は断念した。明日は出勤なのでやきもきしながら働くことになりそう。

とにかく助けたいので頑張るよ! 

9月28日記事へ続く

2021年9月28日(火)


この日は遅番出勤のため、午前中に少しゆとりあり。そこでまず一匹でも保護したいところ。

三匹を相手どるのは難しい。

我々としては三匹を分断して、連れ去る様子を見せずにいこうと考えていたからである。

しかし、前日の保護大作戦失敗からか警戒心炸裂な三匹。ごはんは食べにくるものの、少しでもこちらが妙な動きを見せると逃げていく。

粘ること半時間。

よもや仕方あるまい。「何気なく抱っこしてネット入れよう作戦」を実行。

多少「ヨシヨシオリコシャンネー」を続け、俺がさりげなくメロを抱えて、弟マーが広げた洗濯ネットにゆっくり入れて出入り口を握りしめて封印!

しっかり封をした状態でマーがファスナーを閉め、動きを封じたのち、マーお手製の保護カゴに入れ、無事保護完了!

そして、この日の夜に予てより里親として立候補してくれていた職場の先輩に無事受け渡しが完了。

別れを惜しみながらも、「良かったな、幸せになれよ」と笑顔で見送った。まずは一匹助けられたかな。

よし、明日も奇跡的に休みだ。

9月29日記事へ続く。

2021年9月29日(水)

奇跡的にこの日は休み。

朝8時すぎにレンとビビを探しに向かう。

メロを保護したから現れんかと心配していたが、しばらく猫じゃらしのオモチャを持ち、体育座りをして待っていたらヨチヨチ姿を現した。

しばらくレンとビビを相手にニコニコ猫じゃらしで遊びつつ、弟マーを待つ。

半時間ほど遊んでるとマー到着。
しばらく2対2で遊びつつ機会を伺う。とっておきのオヤツを使い、まずはビビを保護しようと決める。

が、山の空気感で「いや、やっぱりレンからや」と変更。

マーがタマを抱っこし、俺が広げた洗濯ネットにイン。出入り口をしっかりふさいだところでマーがネットのファスナーをジー!!

そのままカゴに入れて封印。


隠れていた徳嶋の母が登場し、マーと共に獣医さんのところへ向かっていった。

弟マーの「獣医さん連れていき部隊」を見送ると、俺はビビ専属の「見守り部隊」として単身現場に残り、ひたすらビビを見守る体勢に。

見守る徳嶋ダイスケ。探し回るビビ。

9月27日早朝撮影

いるはずのない兄弟をか細く鳴きながら探し回るビビ。その健気さに泣きそうになる。でも、まだ終わっていない。

本当ならば一気に保護してやれれば良かったんだが、そういうわけにもいかずスマン。「獣医さん連れていき部隊」が戻ってくるまで持ちこたえてくれ。

鬱蒼と木々が生い茂る山の中へ入っていくビビ。心配だが、今は見守るしかない。と言うかその山の斜面は我々人間ごときにはついていけんのだ。

しばらくすると、また拠点に戻ってきて、俺をジーっと観察するビビ。よく動いて腹を減らしとけ。また旨いの食わしてやっからよ。

腹がいっぱいなのもあるだろうが、やはり兄弟が2匹いなくなり、警戒心が強くなっているらしい。出会ったばかりのように距離をとって遠巻きに眺めては、また違うポイントにいって「出てきてよ、みんな~」と鳴きながら探し回る。

大丈夫。必ずお前も保護するからな。
そして、ステキな里親を見つけてやる。

とにかく今はビビをカラスなどから警護するのみ。でかめのカラスたちとメロやレンたちがケンカしていたとの目撃情報もあったからな。ここは過保護にも程があるくらいで丁度いい。

10分15分おきに戻ってきて、俺を観察するビビ。そりゃ心細いよな。。。初めてひとりぼっちになったんだから。

大体1時間くらい経過。こんなに時間が過ぎるのが長いと感じたのは久しぶりだ。そして、こんなに弟たちを待ちわびるのは初めてだ。

野良猫保護ってのは本当に気力体力がいる仕事だぜ。それにしても平日に休める会社で良かった。

獣医さん連れていき部隊が戻ってきたのは、レン保護から1時間ほど経過したときだった。

その頃、ビビはベンチ上の屋根に登って身を潜めていた。やがてマーを確認すると、そろりそろりと降りてきた。

ふたりがかりで伝家の宝刀「焼きカツオ」でごきげんを取りながら、撫でながら好感度をあげていく。

10分くらいかけて仲よしになったところで、マーがビビを抱き上げ、俺が広げた洗濯ネットに入れ、それまで身を潜めていた徳嶋の母がマーお手製カゴを手に登場。

難なく保護に成功。

そして、ビビを連れて「獣医さん連れていき部隊」は再び去っていった。残された俺は誰もいなくなった現場のゴミ拾いをして、辺りを見回してから帰宅した。

なかには猫用のオヤツのゴミが落ちており心底ガッカリした。ちゃんとゴミを持ち帰らないといかんよ。

というわけでトータル3日間に渡る野良猫保護大作戦は無事完遂したのである。

あとは里親を探すのみ。
声をかけられるとこには片っ端からかけた。あとは運命の出会いを待つのみだ。 

ここからが本番やけどね。

大事なんは里親。こればっかりは我々徳嶋家の眼力が重要になってくるし。

幸せにしてくれる人を探しまくるぜ。

保護猫レンビビin徳嶋家は随時更新していけたらなと思いつつ、またすぐにステキな里親さんが現れてくれたほうがええなとも思いつつ、今日は一旦記事を〆させていただこう。

したらなー

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