徳島一武道会 第1回戦(ベスト16)は↓
徳島一武道会 第2回戦(ベスト8)は↓
ベスト4決定戦
徳島最強を決める徳島一武道会。前回はベスト8を決める第2回戦を行った。ベスト4決定戦に挑むのは以下の8選手である。
金長まんじゅう選手。阿波すだち鶏ささみカツ選手。あおりいか選手。マンマローザ京抹茶選手。カロリーメイト選手。MATCH選手。うだつ丸サイダー選手。令和最初の阿波踊り選手。
それでは早速ベスト4決定戦をスタートしよう。
金長まんじゅう選手VS阿波すだち鶏ささみカツ選手
ハレルヤ一族のエリート・金長まんじゅう選手。阿波伝統銘菓代表として、絶品不死鳥野郎・阿波すだち鶏ささみカツ選手と対決。実力は五分と五分。ベスト4決定戦にふさわしい、超絶肉弾戦が期待できそうである。
ともに派手な試合を勝ち越えてきた猛者同士。
ベスト4に進むのはどちらなのか?
ゴングが鳴るや否やで飛びかかるささみカツ選手。強烈なフライングニーは、今は亡き山本KID徳郁選手を思わせる見事な一撃だった。だが、さすがは金長まんじゅう選手。まともに膝を喰らいながらも、踏みとどまり、さらにはまだ着地していないささみカツ選手を捕まえた。一瞬で背後に回り、ささみカツ選手の体をクラッチ。そして、そのままジャーマンスープレックスという荒業。
まさかの反撃にささみカツ選手、失神KO負け!
金長まんじゅう選手、文句なしのベスト4進出。
あおりいか選手VSマンマローザ京抹茶選手
渦潮からの刺客あおりいか選手と強運も味方につけて勝ち上がってきたマンマローザ京抹茶選手。
「運だけで上がってきたやつには負けない」と煽るあおりいか選手。それに対してマンマローザ京抹茶選手は、「運だけかどうか、戦えばわかること。煽りには乗りませんよ」と不敵な笑みを浮かべた。
素早さでわずかに勝るマンマローザ京抹茶選手が、電光石火の高速ジャブをヒットさせる。だが、あおりいか選手、構わず踏み込み、一直線に右拳を突き出した。一瞬のうちに勝負はついた。
マンマローザ京抹茶選手がダウンするなり、勝利を確信したのか、あおりいか選手がたくさんの足をあげてガッツポーズをしてみせる。
その姿には、貫禄すら感じさせられた。
カロリーメイト選手VSMATCH選手
運命というのは、酷なものだとつくづく思う。同門対決をタブーとする大塚系ドリンク軍団に所属するカロリーメイト選手とMATCH選手。
そして、カロリーメイト選手に関しては、1回戦にいきなり同門であるオロナミンC選手と戦っている。
すでに敗北したポカリスウェット選手、オロナミンC選手が見守る中、運命のゴングが鳴る。準決勝に「大塚」の看板を掲げるのは、どちらの選手なのか?
猛者揃いの今大会における、最高クラスのディフェンスを誇るMATCH選手。これまでの試合と同様に硬い守りで相手のカロリーメイト選手の攻撃を弾き飛ばしていく。ガードに徹したMATCH選手に高いダメージを与えるのは至難の業。
並大抵の攻撃では倒すには至らない。
結局、ガードを固めつつ、カーフキックでカロリーメイト選手の左足を徹底的に攻め立て粉砕。全盛期のアーネスト・ホースト並みの安定感ある戦いぶりをみせつけ、MATCH選手ベスト4進出。
うだつ丸サイダー選手VS令和最初の阿波踊り選手
次第にトーナメント優勝および絶対王者・徳嶋ダイスケへの挑戦権獲得が見えてきた。ベスト4を決める最後の一戦も猛者対猛者の戦い。だが、ここまでの試合展開を鑑みれば、令和選手のほうに分があるように思えるのは気のせいだろうか。
美馬市民の熱烈な応援を力に変える、うだつ丸サイダー選手。
そして、復活を誓う令和最初の阿波踊り選手(以降・令和選手)。
「俺には夢があるんです。美馬市を、うだつの町並みを世界に広めたいんです。そのために俺は勝たなきゃいかんのです。徳島で王にならなアカンのです」と目を輝かせ、うだつ丸サイダー選手は少年のように屈託なく笑った。
「俺には徳島県民の夢が託されている。俺が優勝して、ベルトを巻かなきゃ、誰が巻くって言うんだ? 俺こそが真の徳島王に相応しい」というのは、令和選手。ど派手な試合展開と、ド派手なマイクパフォーマンスで大人気のカリスマ性を帯びたスター選手だ。
ベスト4を決める最後の戦いがはじまった。
まさか、まさかの大波乱。
圧倒的なカリスマ性を身にまとい、高い実力を見せつけ、ド派手なパフォーマンスで観客を魅了し続けた令和選手が、まさかのベスト4目前で敗北を喫した。体力、攻撃力、素早さ。3つの要素で大きく上回っていたはずの令和選手。しかし、うだつ丸サイダー選手が粘って粘って、積み重ね続けた鋭く早いジャブで勝利をもぎ取った。
こうしてベスト4が決定した。今回はそのまま続けて準決勝をお送りする。
準決勝
金長まんじゅう選手VSあおりいか選手
コアなファンの間では、「事実上の決勝戦」と称されるマッチング。徳島銘菓を代表する金長まんじゅう選手と、渦潮を住処にする最強の刺客あおりいか選手。
試合前、並び立つ両選手は額と額が触れるほどの至近距離でにらみ合った。
徳島一武道会がなければ、一生向き合うことのなかったであろう両選手。
お菓子とイカ。どちらが強いのか?
ハレルヤ一族のみならず、徳島銘菓界のすべての期待を背負ってリングに立った金長まんじゅう選手。ここまで圧倒的な強さを見せつけながら、勝ち上がってきた金長まんじゅう選手。
しかし、準決勝戦ともなると、立ちはだかる異界の猛者が現れる。金長まんじゅう選手にとってのその猛者が、このあおりいか選手だったというわけである。金長まんじゅう選手の左右のフックを一発ずつ貰うも、微動だにせず。
自身の強靭さに絶対の自信を持っているようで、相手の攻撃をノーガードで受けながら、にやにや笑いながら、煽るように近づいていき、右ストレート2連発で金長まんじゅう選手を下した。
末恐ろしい渦潮からの刺客に、会場全体が戦慄した。
MATCH選手VSうだつ丸サイダー選手
はからずも準決勝で、徳島飲料対決となった。大塚系ドリンク軍団とご当地サイダー代表の一騎打ち。両者のプライドがバチバチぶつかり合う、熱い試合が期待できそうである。
両者ともに高い防御力を誇ることから、よく似たタイプのように思える。だが、総合的に戦力を見れば、うだつ丸サイダー選手に分があるようだ。とくに素早さの項目に4倍近くの差がついている。このあたりが試合展開に大きな影響を与えると、解説者は語る。
さて、決勝に進むのはどちらの徳島飲料なのか!
見事に五分五分の戦いだった。どちらも一歩も退かない戦いぶりで素晴らしい打ち合い。解説者が言っていた、「素早さ」云々はあんまり関係なかったけど、とにかくいい試合だった。
鋭く鞭のようにしなるミドルキックを放つMATCH選手。
重く威力の高いミドルキックを放つうだつ丸サイダー選手。
もう完璧にミドルキックの差し合いだった。
最終的に防御力で少し勝るMATCH選手に軍配があがった。
さて、次回はとうとうトーナメント戦優勝者が決定する。こうご期待。