もう12月だ。俺の天敵・ジョロウグモもほとんどいない。つまり、山は完全に俺のホームグラウンドというわけだ。こうなりゃ行くしかねえ。
で、この穴ぽこ見て、山道を進んでいきはじめた時だ。
突然の銃声
タァーンッ!
と猟銃が火を吹いた音が響き渡った。
やっぱり銃声が聞こえたら固まる。
たまに猪や鹿と間違えて人を撃っちゃう猟師さんもいるので、俄然神経ピリッとするよね。でも、歩きはやめない。
銃声を忘れながら、しばらく進むと、
ここにたどり着いた。
手力男神の塚
力強い感じだね。
山をひとりで歩いたり、野生の動物と遭遇したりするたびに己の弱さにヘドが出そうになるから、あやかりたいね。
ウィキペディアによれば、「『古事記』では天手力男神、『日本書紀』では天手力雄神と表記される。」らしいから、ここは古事記のほうに関係するのかな。松熊神社もそうだった気がする。
猪を投げられるようになりますよーに。
しばらく誰もいない神社周辺で佇み、なんとなくぼけーっと過ごした。