川島城を抜け、潜水橋・大野島橋を渡っていく。橋の幅は非常に狭く、車1台ほど(3メートル)しかないので注意しながら進む。
潜水橋を渡るとそこは善入寺島
ここはかつて3千人住んでいた川中島(三角洲)だったんだけど、台風が来る度に水没し被害がめちゃくちゃ多かったため、明治政府が全住民を強制的に退去させたんだって。
でも、島外に出た元島民たちが国土交通省管理下で、ある種の自己責任において農作物を育てるなどして島を活用。それが今でも続いているようだ。
とにかく広大で歩くのが大変だ。
見つけた看板によれば、東西に約6キロメートル南北に1.2キロメートルだそう。
遥か彼方まで続くキャベツ畑
田植えされた田んぼ
勇ましいトラクター
お遍路を励ます花畑
ねぎぼうず
田植えするカラス
夏にはひまわり畑
島の南側に乱発する鳥居
道がいくつもあるんだけど、建物がまったくなくて畑くらいしかないため、辺りが見渡せる。
阿波市側の善入寺島の出入り口付近には説明書き看板があるので載せておく。
さて、もう少し歩こうか。
しかし、ただ田畑を眺めて歩くのは退屈だ。なので、さらに潜水橋を渡り、反対側に進んでみることにした。
そこから土手沿いをガンガン進んでく。
こんな狭い土手を軽トラ、軽自動車が凄まじい速度で走り抜ける。何度かカバンがかすった気がした。
ちなみにこのあたりは潜水橋や土手沿い含めて事故が少なくない。
現にGW明けてからひとり橋から転落して亡くなっている。
めちゃくちゃデカイ犬発見!
最初置物かと思ったんだけど、近づくといきなり起き上がりワンワンワンワン吠え始めた。
見てみ、この豪腕というか豪脚。こりゃ戦っても勝てないね。
神社を見っけたので土手を降りて寄ってみる。
春日神社
小さな神社ではあるが、雰囲気のいい場所で心地良い風が吹いていた。
田植え中のおじいさんと話してみた
再び土手に戻る道中、田植えする80歳のおじいさんと遭遇。少しの間、話させて貰った。
「川島城から善入寺島通って歩いてきたんですよ。ちなみにここってどこですか?」と訊ねてみると、
「えーようけ歩いたなあ。ここは、阿波市。阿波市の市場じゃ」
「え!? 俺、今市場歩いてるんですか?」
そんな話から始まり、そのおじいさんとしばらく立ち話。
おじいさんいわく、やっぱり若者の農業離れは深刻で大変らしい。情報としては知っていたけど、改めて農家の方から聞くと唸らずにはいられなかった。
農業。実は、俺の将来の選択肢のわりと上位にあった。祖父母の畑もいくつかあるし、性格的にも合ってるとも思うし。
でも、その道を選びきれない何か引っ掛かりみたいなものがあって、今は農業はしてない。ただ一度覚悟決まると一気に動き出す男なので、ある日突然農業を始めるかもしれない。(え? 興味ないって? すみません)
おじいさんと別れた俺は、日本の農業について拙い考えを巡らせながら再び土手を歩いた。西へ西へと歩くと、先程とは別の潜水橋にたどり着いた。
千田橋というらしい。その千田橋を渡る手前には「環猿田彦大神」と書かれた石碑(?)とお地蔵さんを見つけたので「こんにちは」と挨拶。
千田橋を渡り、再度善入寺島に上陸。さらに別の潜水橋を渡り、フラフラ歩きながら川島城に戻っていくだけだ。しかし、それがまあ遠い道のりで大変だった。
その後、川島城をうろついたんだけど、それはまた別の機会に。