とりあえず売切れ表示「☓」だらけの券売機で、黄そば(大)の券を購入し、店員さんに「お願いしまーす」と手渡す。「出来上がったらお呼びしますので、しばらくお待ち下さい」と言われたので、お行儀よく適当なテーブルについて席を確保した。
待っていると、次第にお客さんがたくさんやってきた。
手持ち無沙汰な俺は、何気なく券売機の前に集まった人々を眺めて過ごした。
いかにも元気いっぱいな子ども。小学生くらいの少年がいて、その子の両親らしき若い男女。それから夫婦で買い物に来たらしき老夫婦。まさに老若男女様々な人々が各々「何を食べようかな」と楽しそうに選んでいた。
なるほど。なかなか活気があってよろしい。
そんなことを考えていると、「11番、黄そば(大)をご注文のお客様ー」とアナウンスが入った。慌てて立ち上がり、お待ちかねのラーメンを取りに向かう。