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大塚国際美術館に行ってきた話①  地下3階(古代~中世)編

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大塚国際美術館って知ってる??

ほら、米津玄師さんが紅白歌合戦で歌った、あの美術館のことだよ。

大人が入ろうと思うと3240円のチケットが必要で、とてもじゃないが「ちょっと時間が空いたから暇つぶしに覗いてみっか」というノリではやってこられない美術館だ。(もっとも、それだけの価値はしっかりある場所なので「いっちょ気合を入れて観に行くぜ」と行ってみるのをオススメする)

さて、この大塚国際美術館。ここの最大の特徴といえば「触れる芸術作品」と「膨大な数」だろう。

何しろココに展示されているものの大半は、陶板(陶器の板に図柄を描き焼き付けたもの)によるレプリカ的作品で自由に触れることが出来る

何でも、陶板によって作られたものは2000年以上に渡って現状の色と形を維持することが出来るらしく、文化財の記録保存としては相当に優れていると言う。(大塚国際美術館のパンフレットより一部抜粋

それに陶板によるレプリカ的作品と表現したものの、そのクオリティは凄まじく高い。

たとえばパブロ・ピカソ「ゲルニカ」も展示されているのだが、その陶板による再現においてはピカソの息子さん(クロード・ピカソ氏)による検品がなされている。

そんな陶板で原寸大に再現した作品の数々が展示される大塚国際美術館。世界26ヶ国古代壁画から現代絵画(西洋名画)1000点以上展示されているのだから、凄まじいボリュームが約束されている。

まあ小難しいことはここまでにしておき、ここからは美術館の雰囲気を伝えるレポートに徹しようと思う。(以下、大塚美術館と表記する)

まず、今月お盆休み中に弟マーと釣りに訪れた亀浦港と隣接する、大塚国際美術館の駐車場に車を止め、無料のマイクロバスに乗り込む。あとは放っておいても美術館まで運んでくれるのでご安心を。

駐車場に入る際に受け取る駐車券は、絶対に忘れずに美術館まで持っていくこと。詳しくは後述)

今回は頂いたチケットを持っているのでチケット売り場を無視して、そのまま入館。

午前10時20分 入館

にこやかなお姉さんが2人体制でチケットのチェックおよびモギリをしている。愛想よく挨拶しながら進むと、異様に長いエスカレーター。これが高所恐怖症と強烈な階段イップス(昇り)を併発している俺には難関だったが、耐えきりメインホールへ。

少しわかり辛いかもしれないが、我々客が最初にやってくるのは地下3階である。地下3階から地上2階へと進んでいくスタイルとなっているのだ。

メインホールにはこういう機械がおいてあり、

それに先程入手した駐車券を挿入すると「FREE」とスタンプが押されて「駐車場料金が無料になる」というシステムが導入されているのでお忘れなく。

レストランもあれば、洗練されたお土産屋さんもあり、いきなり目移りしそうになるが、俺はあるものに気づいて吸い込まれるように進んでいった。

俺が気づいたもの……それが、こちら。

システィーナ・ホール

ホール全面に描かれた圧巻の芸術によるお出迎えですわ。その名の通り、ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂。

思わず口をあんぐりさせて見上げると、こんな感じ。

とりあえず座ってみようと思い、中央付近のベンチに腰掛け再び見上げる。この画、見たことがあるなあ。

どうやらここが米津玄師さんが紅白歌合戦で使用した場所らしいとわかったのは、ここの片隅にこういうものが置いてあったから。

Lemonだね。流行に疎い俺でも知ってる有名なやつだ。どうやら米津さんご自身が描いたものらしい。

本当はもっと鮮明で大きな写真も撮ってあるんだけど、それは生で観て欲しいので省略しておく。とても綺麗な画なのでぜひ。

まるで俺のように動物に噛まれている画

何気に凄いと思ったのは、このように床の上にも陶板による作品が展示されていて、「作品の上を歩ける」という信じられないことだった。撮影している最中にちょうど人が歩いてくれたので、こういう写真を取ることが出来た。

この火焔土器の複製も触ってもいいし、むしろ「持ち上げてください 重さも再現しています」と書かれているので実際触って持ち上げることが可能だ。

しかし、この写真の角度からだと左手しか突っ込めないために持ちづらく持ち上げるのはしんどい。なので穴のある左側を正面にし両手を突っ込んでしっかり持ち上げてみよう。

あまり意識したことはなかったが、壁画をキャンバスにした作品というのも面白いなと改めて思った。紙に描いたものとは違った、妙な立体感のようなものがあるのが新鮮に思えたのだ。

スクロヴェーニ礼拝堂

帰宅後に実感したことだが、どうやら俺はこういう室内全面を利用した芸術作品を観ていると目が回ることがわかった。館内でも「何か目が回るなあ」と軽い目眩を覚えていたのだが、いざ帰宅し、撮った写真を眺めていると再び目眩を覚え、それがこういう作品の写真のところで顕著だったので発覚。

聖ニコラオス・オルファノス聖堂

平面のようで平面ではなく、立体のようで立体ではない。絵画による不可思議な禅問答のようなものが俺の感覚に直接訴えかけてくる何かが、俺を絵画酔いさせているのかもしれないと思った。

この地下3階は古代~中世の作品を展示するゾーンということもあり、壁画チックなものが多くみられ、とにかく1作品1作品が大きく巨大なのが特徴的だと思った。

教科書や資料集などで、何となくぼんやりと知っていたようなものであっても、原寸大を目の前にすると圧倒されるものだと知った。

それと大塚美術館では、作品展示が館内にとどまらず外にも及んでいる。

もちろん敷地内であることに変わりはないが、青空の下で眺められる「貝殻のヴィーナス」はなかなか良いものだ。

余談であるが、この大塚美術館の地下3階男子トイレ(小)にはこのように小さな陶板名画がはめ込まれていて用を足しながら名画鑑賞が出来る。。。それが良いのか悪いのかは俺の知ったことではない。

しかし、絵をよく見ようと思えばしっかり便器に接近して用を足すことになるので、愚かな飛び散りを最小限に防げると思うので、いいアイデアだと個人的に思う。

思いの外長くなったので、ここで一旦今回はおしまい。

次回更新へ続く……。次回はさらに有名な名画が登場するよ(*´∀`*)

お楽しみに!

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