ヤング淡路VSヤング徳島ホークスを観てきた
実を言うとこの日(2019年9月7日)は、Tリーグ(プロ卓球)の試合を観に鳴門大塚スポーツパークまでやってきていた。
でも、卓球の会場であるアミノバリューホールが開場されるまで4時間くらいあったので、どうしようと思っているところ、
ちょうどこの日に同じ敷地内にあるオロナミンC球場にて野球の試合があることを知り、ふらふら~と訪れたというわけだ。
全日本少年硬式野球連盟(ヤングリーグ)に属するチームによる試合で、中学生選手たちが所属する硬式野球だ。
ちなみにヤング徳島ホークスのOBを調べてみたら、八戸学院光星の武岡龍世選手や創志学園の横関隼選手がいた。これには驚いた。。。まさかふたりも名門に進学し、そこでふたりとも甲子園に出場し、さらにキャプテンとしてチームを率いていたとは。。。やばくない??笑
正直、最後まで観る予定はなかったんだけど、想像以上に面白い試合が展開されていたので、ついつい最後まで観てしまった。今回はそんなお話だ。
第12回アークバリア旗争奪 東四国大会
後に調べてわかったことだが、両チームとも激戦トーナメントを勝ち進んで、この試合を迎えていたらしい。この試合に勝ったほうが、第12回アークバリア旗争奪 東四国大会の決勝にコマを進めるということだったようだ。
そんなことは全く知らないまま、「おおっ、徳島ホークス。頑張れ」と徳島びいきの応援をすべく、ガラガラに空いた応援席に座った俺。
久しぶりの野球生観戦に心躍っていた。
選手たちの保護者以外の応援はほとんどおらず、どこでも選び放題である。
ところが、1回と2回の守備で徳島ホークスは3点ずつの計6失点してしまう。それでも何とか粘って引き下がって戦い進めていく。
相手の守備の乱れに乗じて、何とか1点をとった徳島ホークス。その後、さらに1失点してしまい、7対1。
そう簡単にはひっくり返すことが出来ない点差だ。不可能な数字ではないにせよ、ヤング淡路の守備はなかなかに堅い。投手も良いテンポで放っているし、100キロちょいの直球がコースに決まっているようだ。
それに継投として出てくる投手が軒並みいい感じで投げていた。
「このまま終わっちまうのかな……」なんて思いながらボケーッと観ていた。
中学生選手による野球は7イニングで終わる。何とか6点差を維持したまま迎えた、最終回7回裏の徳島ホークスの攻撃。
この6点差を追う最後の攻撃で、ホークス監督が動きまくる。(実際には試合中通して動きまくるというか、代打や守備位置変更などをしていたが、そこはご愛嬌)
まさかの展開に思わず手に汗握ることとなった。
代打、代打、代打の代打攻勢
それまでの試合中、控え選手として、ファウルになったボールを拾ったり、転がったバットを片したり、一生懸命頑張っている姿を見せてくれていた子たちにもドンドン出番が回ってきたのである。
「やっぱり野球の神様っているのかな」って思ったのは、そういう真面目にコツコツ一生懸命に取り組んでいる選手たちにちゃんとチャンスが回ってきて、
なおかつ、彼らがヒットやデッドボールなどで繋ぎに繋いで、コツコツ点差を縮めていく活躍を見せてくれたからだ。
まさか控え選手の彼らが6点ものビハインドを背負った最終回という場面で、連続して出塁していく姿は、まるで想像してなくて驚いたな。
でも、俺にはそれが単なるラッキーであるとか、偶然であるとかとは思えなかった。全部必然なんじゃないかと思ったくらいだ。
数少ないチャンスをモノにするためには、いつでもどんなときでも決して腐らず諦めず、地道に一生懸命やって備え続ける必要があるんだなと戦う彼らの姿を観てダイスケおじさんは思ったのだ。
腐らず諦めなかった彼らが引き寄せた最終回の攻撃だったのだろう。
結局、試合は7対4で徳島ホークスが負けてしまうわけだけど、俺はまさかこんな試合展開になるとは思わず「とても良いものが観れた」と大満足だった。
ちなみにオロナミンC球場からアミノバリューホールへ向かおうとした途中、球場裏から声がしたので覗き込んでみたところ、徳島ホークスの面々が地べたに座り込んで、監督の話を聞いていた。
どうやら反省会をしているらしかった。
このまま一緒になって立ち聞きしていると、おじさん貰い泣きしてしまう可能性があったため、小さく会釈してその場を立ち去ることにした。
対する淡路の選手の態度も良かった。きびきびしていたし、礼儀もしっかりしていて、監督がきちんと育成してるんだろうと思った。
あと徳島の選手が交錯してしまったときに、淡路の選手がすぐさま駆けつけ冷却スプレーしてあげてたのも良かったな。夏の甲子園でもあったんだよね。奥川選手(星稜)が熱中症気味になったときに黒川選手(智弁和歌山)が漢方渡したり、また違う試合でも相手選手に水飲ませてあげたり。
きっとそういうプレーをする「先輩」を観て、「後輩」たちも成長してるんじゃないかなと。
何だか名作「キャプテン」「プレイボール」を読んだときのような、爽やかな心地よさを覚えた気がする。