もうすでにおじさん、おじいさんたちでごった返していた。しかも、軒並み常連さんで、顔なじみばかりであるらしく、みな仲良さげに言葉をかわしていた。
思わぬアウェー感に居心地の悪さを覚えつつも、「まあ、いいや」と俺の一張羅(全裸)になり、風呂場へ直行。
自前のタオルを肩にひっさげ、かけ湯。
風呂はおじさんたちに占領されていたので、とりあえず先に体を洗っておくことにした。そして、勢いづいた俺は「ええい、頭も洗ってしまおう」と頭もガシガシ洗い、全身ピカピカ状態に。
そのころには、おじさん集団も三々五々霧散していた。
ようやく風呂に浸かれ、「ふぃー」。一日の仕事の疲れ。いや、今週の仕事の疲れが癒される。
窓の外を眺めてみたり、壁にもたれてみたり、肩までしっかり浸かってみたり。眼鏡の曇りをごしごししてみたり。いろいろしながら、ゆっくりゆったりと過ごすことが出来た。