2022年11月9日 PM5:45
俺は愛車・鉄の棺桶3号を慣れ親しんだ道の駅どなりの駐車場に停めた。
時刻は午後5時45分。11月~3月までの間は午前10時から午後5時までの営業時間となる道の駅どなり。本来であれば、もうすでに閉業時間になっているはずの時間である。
けれども、俺はやってきた。なぜなら……道の駅どなり(厳密には「かふぇりあん」さん)の新企画「道の駅貸し切りプラン」を堪能するためだ。
詳しくは、道の駅どなりのちーかまさんのTwitterか「かふぇりあん」さんのTwitterかを見てもらうと良いんだけど、ざっくり同企画の説明をしておくことにしよう。
午後6時から午後9時までの3時間、道の駅どなりを10000円ポッキリで貸し切りにし、かふぇりあんさん提供の料理を食べまくることが出来る企画。(※ただし5人目からは1人あたり2500円追加となる)
って感じかな。で、俺はこんな面白そうな企画はないと思い、自らの34歳の誕生日を祝い散らかすべく、10月某日に電話で予約をかけておいたというわけである。
車で待つこと15分。予めTwitterで「正面玄関から入ってください」とちーかまさんから教えてもらっていたんで、「こんばんは~」と正面突破して夜の道の駅どなりに突撃したのだった。
2022年11月9日 PM6:00
かふぇりあんのいつものお姉さん(パンケーキうどんとかキジ肉丼とか作ってくれてる方)が出迎えてくれ、2階の独占貸切会場まで案内してくれた。
会場につくと俺は思わず「うわースゲェ!」と声をあげた。
なんと誕生日だった俺のために、完全なる俺仕様の空間にセッティングされていたからである。
俺と生年月日が完全に一致する元西武ライオンズの助っ人選手・ザック・ニール選手の写真まで用意してくれて。いやあ野球好きの俺としては本当に嬉しい(*´▽`*)
すごくない?
これぞ貸切の世界!!!!
もうすでに俺が頼んであった、ぼたん鍋も準備万端で俺の腹も鳴りっぱなしである。
しばらく周囲を見渡しながら感嘆していると、お姉さんが「メニューから好きなもの選んでくれたら作って持ってきますよ」と言ってくれた。なので、「ガーリックカルビライス」という名前だけで垂涎ものなご飯ものをお願い。
続けて「お酒はどうします?」と聞かれたので、「今日は車で来たので……」としょぼくれる俺。「ノンアルビールは飲めますか?」とお姉さんが聞いてくれたので、ノンアルコールビールも注文した。
そして、呼び出しのために置いてあるトランシーバーの使い方を教わり、お姉さんを見送った俺は一旦部屋中にカメラをセットしてから着席。
GoPro含むアクションカメラ2台と360°カメラ1台で撮影スタート。
こうして俺にとっては夢のような、夜の道の駅どなりでのひとり誕生日パーティー祭りフェスティバル大会がはじまったのである。
2022年11月9日 PM6:15
注文したガーリックカルビライスとノンアルコールビールを持ってきてくれたお姉さん。
ひとりで誕生日を祝う俺を不憫に思ってくれたのか、一緒に乾杯してくれた。嬉しい心遣いである。
お互いのグラスに注ぎ合い、「かんぱ~い」。
完全にひとりでどんちゃん騒ぎすると思っていたから、嬉しかったな笑(ありがとうございます♪)
そして、ふたたびお姉さんを見送ると、俺はノンアルコールビールをちびちび飲みながら、ぼたん鍋完成を待ちつつ、つきだし的につきだされていた、鶏天的なやつを頬張った。旨い!
そして、ちょうどいい塩梅に勢いが出てきたところで、
ガーリックカルビライスを食すべく、スプーンを手に取った。
食べる前からガーリックカルビライスの食欲をそそらせまくる香り……。これは絶対に旨いのがわかったので、「旨いなあ。旨かった」とあえて過去形の感想を述べてから「いただきます」していただいた。案の定、めちゃくちゃ旨い。高校生の頃なら、これ3,4杯は連続で食えると思った。
ガーリックカルビライスを3,4口食べたところで、ぼたん鍋が良い具合に煮えてきたので、一旦スプーンを置いた。ぼたん鍋モードに切り替え集中。
ふたを開けるとポワンと味噌仕立ての優しい香り。
お姉さんが「味変用の味噌」を2種類と一味七味唐辛子を置いてってくれたが、まずはありのままの状態で楽しむことに。どでかいお玉を駆使して、懐の深いお皿に熱々具材を入れて、ふーふー。
もういきなりメインであるぼたん(猪肉)にかぶりついてやった。元来の肉の甘みと控えめな味噌味がよく合う。そして、一緒に煮込まれたたっぷりの野菜(白菜やニンジン、ネギ)、しいたけやエノキの旨味成分も相まって、めちゃくちゃ旨いでやんの。
で、ガーリックカルビライス食ったり、ぼたん鍋に戻ったり、ノンアルコールビールを嗜んだりしつつ、ひとり誕生日パーティー祭りフェスティバル大会を楽しんでいると、ふたたびお姉さんがやってきた。その手を見てわが目を疑った。
2022年11月9日 PM6:47
お姉さんの左手には、ルカ・ドンチッチ専用フリスビーのようなものが乗っていた。
よく見ると、それはお皿で、聞けば「ぼたん鍋のおかわりの具材」だという。まさかぼたん鍋のおかわりがあるとは……。驚愕しつつも、「そういやまだ味変してなかったな」と思い、お礼を言いながら受け取った。(どうやらお姉さんの中では俺は大食漢の印象があるらしく、気遣って持ってきてくれたようだ)
同時にノンアルコールビール2本目を置いてってくれた。俺も気づいてなかったことだが、先ほどの1本目が空になっていたのだ。おそらく「そろそろ無くなっているだろう」と思って持ってきてくれたに違いない。プロの心遣いに驚くとともに感動する34歳の俺であった。
スープの補充をしつつ、お姉さんが「またお鍋に具材を入れに来ましょうか?」と聞いてくれたものの、何度も来てもらうのも申し訳ないというのもあって、「自分でやってみます」と言った。
正直いうと鍋を綺麗に整えながら、見栄えを考えつつ作るのは苦手だった。お肉をどう配置して、この野菜をどう並べて、つみれはどうで、焼き豆腐はどう置くか……と整頓するのが出来ないのだ。
だが、「まあ食べるのは俺だけなんだから、見栄えは気にしなくていいか」と、とにかく絶対に火を通さないとヤベェ食材をどぼどぼ鍋の中の温められたスープに入れつつ、次に鷲掴みにした葉物野菜などをポンポン放り込み、つみれや焼き豆腐を隙間を埋めるように詰め込み、とりあえずふたをして中火で煮込み始めた。
数分待つ。
「もう大丈夫だろう」とニンジンをかじると、半生でガジガジなったので黙ってもう一度ふたをして待った。短気は損気。さらに待つこと数分。さすがにもう大丈夫だろうと、もっかいニンジンをかじってみる。うん、いい感じ。
そうこう試行錯誤しつつ、2杯目のぼたん鍋を食べ始める俺。
(そういや小松島市のイノシシ、どうなったかな?)なんて思いつつ。。。
ああ、やっぱうめえわ。でも、ちょっと味変。ノーマル味噌と白味噌をブレンドしながら溶いてみた。うん、より食欲を刺激する濃いめの味付けに変身した。これを入れても旨いね。
だけど、半分くらい食べ終えたころくらいから、「さすがに完食するのは無理っぽいな」と感じ始めた。俺ね、生まれて初めて「お腹が破裂するんじゃないか」と思ったのよ笑 だって、お腹(胃袋あたり)が服の上からでもわかるくらいポコって膨れてるのがわかってさ、そんな経験初めてだったから、めちゃくちゃ驚いた。
20代前半の頃、友達と焼肉食べ放題で2キロ+にほん昔話的山盛りご飯+生中飲みまくりでも平気だった俺なのになあ笑 誕生日に老いを感じて一瞬寂しくなった。でも、旨いし、真心こもりまくってるし、食べ物粗末にしたくないから食べられるだけ食べた。
7~8割くらいは食べられたかなと思う。(後でお姉さんには詫びを入れた)
さて、食事が終わったら、夜の道の駅どなり探索冒険タイムのスタートである。
2022年11月9日 PM7:18
猪パワーをフル充電した俺は、腹ごなしに夜の道の駅どなりを探索してみることにした。念のため、お姉さんに撮影許可もとったら、快く承諾してくれた。なんでも、ちーかまさんからも「撮らせてあげてくんなまし」的なことを聞いていたのだとか。最高の誕生日プレゼントだぜ、ちーかまさん!!!
というわけで俺は普段は他のお客さんがいたりしてなかなか思う存分撮れないでいた、愛する道の駅どなりの中をありとあらゆるカメラを駆使して、撮影しまくることにした。
今ね、地元阿波市の小学生たちによる、たらうどんをテーマにした絵がたくさん飾られてんの。それがまあ見事でね。ライトアップで更によく映えるんだわ。
ふむ。ちーかまさんのいないカウンター。もの寂しさが半端ないけど、レアな光景だ。
とりあえずスマホでの写真撮影を存分にやったところで、俺はカメラをTHETA SC2に持ち替え、360°のVR画像を撮影してまわることにした。次のページでは、おそらく世界初道の駅どなり内観VR画像をこれでもかってくらいはっつけていくぜ!
道の駅どなりのVR画像
※右下の「VR」ボタンをタップしてみてね。
※スマホでご覧の方は指で画像をいじってみてね。
どう? なかなか見ごたえのある写真が撮れてるっしょ? あますところなく道の駅どなりの360°を撮りに撮りまくったからね笑
でも、こんなもんじゃ俺の道の駅どなり愛は止まらない。
一旦2階の会場に戻った俺は、GoProを手に今度は動画撮影を開始した。YouTube用の動画を撮りたかったからである。またその際にお姉さんに相談して、「一度目は電気をフルで点けた状態で撮って、二度目はすべての電気を消した状態で撮りたいんです」とおねだり。
それを承諾いただいた俺は意気揚々と撮影を開始した。(その動画は近日公開予定!)
2022年11月9日 PM8:55
そうこうしているうちに楽しい時間はあっという間に過ぎ去っていってしまった。
なんやかんやであっという間に3時間が経過しようとしていたので、俺は慌てて1階のかふぇりあんのレジ前まで向かった。そして、お会計。
その際にとても嬉しいプレゼントをいただいた。バースデーケーキとコーヒーをお土産にいただいたのである。しかも、俺の大好きな菓子工房みずほではないか!
本当に嬉しかった。お礼を言いながら受け取り、夜の道の駅どなりを後にするのだった。
まとめ
この道の駅どなりの新企画「道の駅どなり貸し切りプラン」は、正直もっと盛り上がっていいと思った。何より10000円ポッキリでたらふく食事が出来るし、4人以上の規模での飲み会会場として利用するなら、ひとり頭2500円で楽しめるのだ。
そして、また居酒屋とは違った楽しみ方が出来るし、何より貸し切りだぜ?
居酒屋さんを貸し切りにしようと思ったら一体いくらかかるっていうのか。どう安く見積もったって10000円では貸し切りに出来るはずもないし、ぶっ倒れそうになるほど飲み食いが出来るわけがない。それだけでもお得感が伝わると思うんだけどなあ。
しかも、食べ物は軒並み旨いし、変わり種だって豊富で楽しめるんだ。
まあ場所が場所だけに代行呼んだりするのが大変だったりするんだろうけど、その場所を逆手にとって「貸し切りにして大騒ぎしたって近所迷惑にならない」というメリットと捉えているわけだから、やっぱり道の駅どなりは面白い。
俺がこの道の駅どなりをこよなく愛する理由は、そういう創意工夫が変幻自在で「次はどんな風に攻めてくるんだろうか」とワクワクするから。
サービス精神の集合体。それが道の駅どなりだ。今回の誕生日をこのプランを利用して自ら祝えて、俺は心から幸せだ。本当にありがとうございました!!!
道の駅どなり、最高! それでは今回はここまで。長文駄文失礼。したらなー。
ちなみに……
ちなみにいただいたケーキは翌朝(11月10日)の朝ごはんとして食いました笑
超可愛いイチゴのショートケーキで超旨かったです(*´▽`*)
俺が思うにこれは完全完璧に商売度外視の、真心からの、俺のためのサービスだと思うのだよ。だからこそ、もともと超旨いお菓子屋さんみずほのケーキだけど、いつもの1000倍旨かったもんね。
道の駅どなり関係者の皆々様、心より厚く御礼申し上げます!!!!!!
これからもその冒険心、挑戦心あふれる企画を心より楽しみにしつつ、応援しております。もし俺に何か協力できることがありましたら、何でもご相談ください。それではまた忘れたころにやってきますので、よろしくお願いします<(_ _)>