……うむ、チーズっぽい香りはするが、藍染の汁みたいな香りはないな。
匂いチェックが済んだところで、ひと口かじる。
サクサクとした食感と、いかにもチーズの風味が鼻孔をくすぐる。はて、これは何チーズなのだろう。何気なく原材料名に目をやる。チーズ粉末は入っているようだが、チーズの形状をなすものは見当たらない。ということは、これはチーズ以外の何かでチーズを再現しているということ……。
何かしらの工夫が施されているということになるが……。
原材料名とにらめっこしつつ、ゆっくりと味わってみる。藍の風味は感じられない。限りなくチーズのような味わい。表面の部分、いわゆるラングドシャの部分はチョコというかココアっぽい控えめな甘さ。チーズっぽい部分の謎は……。
謎をとくべく、様々な食べ方をしてみた。
まず、割ってみて、ラングドシャの部分とチーズっぽい部分をわけて別々に食べてみた。
すると、原材料名に書かれていたあるものと、俺の味覚がピーンと一致した。
「発酵バターか……?」
正直、発酵バターが何なのかはよく知らないが、チーズが発酵食品であることを考えると、似たような乳製品系統の発酵もので再現するのは、ありえるのではないだろうか。そこに色々足して、チーズを再現したのだろう。よくわからないけど、めちゃくちゃ意識しないと普通にチーズ食べてる感覚だったから、相当クオリティにこだわって作ったんだろうなと素人ながら感じた。
まあ、こんなごちゃごちゃ考えないで普通に食べるのが一番旨いんで、あとの2つは普通にパクパクサクサク食べたけどね。
食べてて藍感はわからなかったけど、多分見た目で藍感出してて、あとは旨いお菓子として楽しんでくれっていう感じだから、個人的にはすごくオススメ出来るお土産ですな。
さて、ここからは信じるか信じないかはあなた次第です的な、お菓子関係ない話。
写楽が実は徳島県民だった?って話。