記念すべき平成最後の更新らしく、少し気合いれた記事をごらんあれ。
GW初日の午前10時。
俺は季節外れの雪山と化した霊峰剣山を登っていた。
遡ること30分前
俺は鼻歌まじりで剣山登山に向かっていた。
GWは剣山に行こうと決めていたのだ。毎日指折り数え、とても楽しみにしていた。
前日、いやリフト乗り場付近までは、新緑満載の陽気な山登りをイメージしてワクワクしていたんだ。
ところがリフト乗り場に近付くにつれ、奇妙なことが目立ち始めた。周辺の木々が軒並み白く、しだれていたのだ。
最初は「直前のどしゃ降りで濡れたのが白く見えてるのかな」と思ってたんだけど、違った。完全に雪だった。枝葉に積もった雪が木々をしならせていたのである。
だけど、幸い道は凍結していなかった。
この段階で自分がイメージしてた新緑の、ぽかぽか陽気の楽しい山登りは幻だったことを悟った。同時に極寒の山登りに対する覚悟を決めた。
駐車後、警備員さんに「寒くないで?」と心配されつつ、「はい、大丈夫っす」と強がりを言いつつ、すぐにチケットを買いに向かった。
そう、ポカポカ陽気を予想していた俺は雪積もる山に入る格好とは程遠い薄着をしていたのである。
吹き荒ぶ極寒の風にガタガタ震えながらリフトに座り、15分。「日を改めりゃよかったかな」と後悔しつつ、リフト利用者にとってのスタート地点へ到着。