思ひ出懐古録 雑記

【14年目の窮地】我が愛しのiPodが拒んだギブアップ【不死鳥iPod】

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不穏な表示 Please Wait, Very Low Butter

静かに横たわり点滴を受ける愛機。

眠る前にiPodで録音したラジオや怪談を聴くのが日課というか、毎晩の楽しみで、昨夜も「さて、そろそろiPodタイムに入りますかな」と思いながら起動させた。


ところが「電池が全くの空っぽですよ」を意味する、「Please Wait, Very Low Butter」の文言が液晶に表示された。

「そうや、昨日聴きっぱなしで寝てもうたけん、電池切れとるんか……」

そう思って、いそいそと自室のパソコンのUSB充電コードをつないで、iPodに突き刺した。液晶にはまだPlease Wait, Very Low Butterの文字。「こりゃしばらく時間かかるな」と思い、とりあえずAmazonプライムで「有田と週刊プロレスと シーズン2」を2本連続で観て充電されるのを待つことにした。

恐怖の表示 Please Wait, Very Low Butter

おい、嘘だろ。嘘だと言ってくれよ!

「まあ1時間くらい充電すりゃ今晩聴くくらい分の充電は余裕であるだろう」と思い、iPodの液晶を覗き込む。ところが相変わらずPlease Wait, Very Low Butterの文字が表示されていた。


嫌な予感……。これってもしかしてiPodの寿命ってヤツが来ちゃったんじゃ……。本体に入ってるバッテリーがもう逝ってしまったか何かで充電ができなくなってしまったのかもしれない。


でも、そうは思っても「はい、そうですか」とはすぐにはなれないよね。


何せこのiPodとは14年もの付き合いがあるんだから。(しかも、うっかり2回も洗濯機で回しちゃってから5年目に突入している)

眠る前の悪戦苦闘


諦めきれず、再起動(Menuボタン+センターボタン)させてみたり、ホールドのオンとオフを繰り返してみたり、調べて知ったディスクモード(再生ボタン+センターボタン)にしようとしてみたり。(あと「平らなところに置いてみる」なんてアドバイスもあってやってみた)

でも、うんともすんとも言わない。

試しにコンセントから直に充電してみたが、アップルマーク、プツン、アップルマーク、プツン、アップルマーク、プツンの繰り返し。。。効果無し!

コンセントから直に充電するとディスクモードに切り替えられるが、パソコンに繋ごうとするとプツン……。コンセント→ディスクモード→パソコンへ→プツン→コンセント→ディスクモード→パソコンへ→プツンの無限ループに某アニメの地獄を思い出した。


2時間、3時間粘ったのかな。でも、どうにもならず、「とりあえずパソコンUSBでつないで、充電しっぱなしで置いておいてみよう」と、その日は諦めて静かな夜を過ごした。(もしかすると、iPod手に入れて使わないで眠った夜は7,8年くらいぶりだったかもしれない)


そして、翌日、期待と不安が入り混じりながらiPodを覗き込んだ。

絶望の液晶 Please Wait, Very Low Butter


現実は、そう甘くないことを痛感した。

約7時間みっちり充電されていたはずのiPod。しかし、昨晩見たのとまったく状態が変わらず、Please Wait, Very Low Butterの文字が表示されているではないか。

さすがに一晩充電してダメだと、俺も諦めかけたよ。。。

そんで思いついた。「バッテリーがダメなら換えれば良いじゃない!」

男は、相棒を蘇らせる準備をはじめた

実際、検索かけてみたら自分で修理する方法とか、容量を大きくする方法とか、バッテリーの換え方がたくさん見つかった。見てみるに、さほど難しそうには思えなかった。

俺はすぐさまAmazonを覗いた。

愛用する2005年製のiPod(第5世代 ipod with video 60GB)に適した、換えのバッテリーを発見。1600円程度と思っていたより遥かに安くてホッとひと息。

すぐにカゴに入れ、あとは注文を確定するだけ……。

その時だった!

iPod、不死鳥伝説

まさに注文確定ボタンを押そうとマウスに力を込めた瞬間、コードに繋いだまま手元に放置しておいたiPodが突然起動。iTunesが開き、同時に充電が始まったのである。

信じられない奇跡を目の当たりにした俺は、思わず天を仰いだ。

iPodにそっと手を触れてみる。すると、昨晩はどんなに充電しても冷たいままだったコイツが温かくなっているではないか。

そうか、まだやれるって言ってんだな? まだ俺と一緒にいてくれるんだな?

まるで3カウントを本能レベルで拒むプロレスラーのような復活劇に心が震えた。

そして、見事な復活を果たした我が愛しのiPodはそれから3時間後、俺にふたたび音楽を聴かせてくれたのである。

幼少期のプラムも満足げだ。

ミスタージョブズ、サンキュー、サンキュー

タイトルにもあるとおり、俺がこのiPodを手に入れてから今年で14年目になる。初めて手にしたときは、まだ俺も17歳だった。

10代後半から20代は丸ごと経て、31歳となる今年まで現役で頑張り続けてくれている我が愛機iPod。

途中にも書いたが、俺はうっかりこの愛機を2回も洗濯機で洗ってしまっている。とんだ大間抜け野郎だと思う。それだけじゃない。それこそ日本各地に持ち歩く中で酷使した。使って使って使いまくって、時には思い切り地面に落としてしまったこともあった。(毎晩毎晩使ってもいるしね)

だが、それでも愛機は頑張り続け、ついにはバッテリーの限界ギリギリの状態にまで陥ったというのに、ふたたび立ち上がり、ファイティングポーズをとったのである。(どういう理屈かはまったく不明だが)

これだけの精密機械で、これだけの頑丈さを誇り、ユーザーを満足させられるメーカーはそんなに多くないのではないかと思う。(某社のゲーム機は高いのに、よくわからない壊れ方をする上に保証も曖昧で、矛盾点も少なくない。おまけに大勢の個人情報を流出させる大失態をおかしている。。。)

このiPodを生み出したApple社には本当に感謝してもしてもしきれないほどの恩を感じている。このiPodを世に送り出してくれたApple社と、生みの親スティーブ・ジョブズさん、本当にありがとう。おかげで色味の少ない毎日に彩りが与えられています。

会社とすれば、新しい機種が出るたびに頻繁に買い換えるユーザーのほうが直接的な利益になってありがたいだろうけど、俺のようなかたちで感謝しているユーザーもいることをお伝え申し上げたい。(絶対に関係者の方はこのブログを見ないだろうけど笑)

誰も見てないだろうけど、ひそかにここでm(_ _)m

追記:デザインの仕事をしていながら、Windows使っていてごめんねm(_ _)m

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