コロナウイルスに気を付けるべく、実践すべきは「徹底的に3密を避けること」と考えた俺は、休日に家を飛び出し山に飛び込むことにした。
草をかき分けながら突き進むような冒険をしていれば、きっと人と会う確率はほとんど皆無に等しいだろうと考えたからである。
我ながら、とんだ馬鹿野郎である。
今回向かった先は、上桜城跡だ。
徳島県立川島高校に向かって伸びる坂道を上り、高校を超えて更に上り続けていくと、某宗教団体の立派な建物が見えてくる。それをさらに超えて上り続けていくと、「吉野川市リサイクルセンター」へと続く少し狭い道に入れるようになる。
そこをひたすら進んでいくと、わかりやすい入口の目印が見えてくるのだ。
史跡周辺などでは、よく見かけるタイプの掲示板。これが目印だ。
ちなみにこの辺りには駐車場はないので、車で来る場合は路駐するしかないので注意が必要だ。(交通マナーをしっかり守りましょう)
徳島県指定史跡 上桜城跡 平成元年12月8日指定
上桜城は、戦国時代の末、篠原紫雲長房が、その実践の経験を生かし、この天然の要害に築いた。山頂の本丸は、二の丸、三の丸を廻らし、西の丸には北と南に空堀をもつ。
元亀3年、長房はざん言によって主君三好長治の率いる兵7千によって攻められ、7月16日の激戦の後、城兵全員が悲壮な戦死をとげ落城した。いわゆる上桜の戦で、城跡の麓には両軍戦死者の慰霊碑がある。
付近掲示板より
そんな歴史があったとはな。不勉強で全然知らんかった。。。
しばし、黙とう。
……さて、冒険するでか。
ちなみに↑がスタート地点である。
草ボーボーやないか。。。徳島冒険駆け出しのころの俺なら、「うわあ蜘蛛めっちゃおりそう。。。」と心が折れてたかもしれんな笑
でも、数多の冒険を乗り越えてきた俺の歩みを止めるほどのものではない。
辺りを見回し、良い感じの棒を手に取り、「手頃だね」と装備。そいつを片手に、GoProで撮影しながら突き進んでいくことにした。
草をかき分けて進むと、わりとすぐに歩きやすい道に切り替わった。うんうん、ありがたいね。ぼろっぼろの運動靴の俺には非常に助かる。(右のソールがはがれて、ほぼ裸足状態なのだ)
よくわからないけど、人工的なコレを横目に、汗だくになりながら歩いていく。
手頃な長さの棒きれをぶんぶん。蜘蛛の巣払いに使いながら進んでいく。すると、前方に倒木を発見。
倒木を跨ぎ、辺りを探索しながら歩いていくと、ふたたび俺に試練が襲い掛かってきたのである。
うーん。。。行く手を阻む、ボーボーの草が見えるなあ。
まさか、ここにきて、もう一度草をかき分けゾーンがあるとは思わなかった。でも、さすがに引き返すのはバカバカしい。こうなりゃ棒と顔面で蜘蛛の巣を強行突破してやる。
周辺を蜂が飛びながら追いかけてきてるのが気になるが、気にせず進むぜ。
それにしても青々とした綺麗な葉っぱたちだな。綺麗だ。
しかし、長い棒をぶんぶんしているにもかかわらず、顔にかかる蜘蛛の巣はどうにかならんものか。。。もしかして、俺が棒で巣を絡めとった直後に、蜘蛛のやつが糸を俺の顔面に向かって発射してるんじゃないだろうな。。。
そんなくだらないことを考えながら突っ切ると、とうとう……。
草をかき分けながらスタートし、草をかき分けながらゴール。
すると、祠と石標がお出迎えしてくれた。
そうか。ここが上桜城の本丸があったところってわけかな。
というわけで、ふたたび黙とう。
時代によって「戦」っていろいろなパターンがあるだろうけど、どれも悲しいよな。勝っても負けても物悲しさがついてまわるような気がする。とくに8月も半ばに差し掛かり、終戦記念日が近づくと、そういう思いがより一層強くなる。
なんの気なしに訪れることを決めたわけだが、ここにやってきて良かったと思う。
かすかに虹がかかってんだけど、見えねえかなあ笑
祠側にある細い木と、右端に映り込んでいる松の木の間の雲のあたりに、うすーく虹が写ってるんだけどな。。。
ちょっと薄すぎるか笑
ここは晴れ晴れとした良いお天気の日に来るのがオススメだね。吉野川市や阿波市が展望できるし、なかなか良いスポットだ。
ただ、大勢でわらわらやってくるような場所ではないね。少人数で静かにやってくるのが良いんじゃないかと個人的には思う次第。
以上、上桜城とその周辺の探索でした。
動画も一応載せておこう。