突然ですが、あなたはどんな時に冷や汗脂汗をかきますか?
「急激な腹痛のとき」? 「テスト回収直後に全部解答欄がひとつずつズレてるのに気づいたとき」? なるほど。たしかにそれも冷や汗脂汗があふれ出るシチュエーションだ。間違いないね。
俺は「山を冒険し終えて、『さて、帰るか』という段階で愛車・鉄の棺桶3号に乗ろうとするも、ポケットにもリュックにも鍵が見当たらず、『あれ? これ、マジヤバくね? 帰れなくね? こんな山奥までレッカー車読んだらお金ヤバくね? そもそも、ここまでレッカー車来れなくね?』となったとき」である。
これが「あるある」なのかはさておき、このシチュエーションはマジで洒落にならん。
何しろ俺は冒険時に自由気ままに歩いているし、草をかき分けて突き進んだり、場合によっては川や滝に浸かりながら移動したり、わけもなく転んだりしているのだ。そんな状況で鍵を落としてしまったら、それを見つけるのは至難の業というもの……。
圧倒的絶望な状況といえるだろう。
そんな状況になっちゃった話をしていこうか。。。
まず前回までのあらすじをおさらいしとこうか。
2年ぶりに大釜の滝を訪れた俺は、テンションがあがって滝に近づくべく水に浸かりながら移動をした。んで、岩に上って、水を汲んで飲んだ。で、帰りも同じように岩を下り、水に浸かりつつ戻っていったというわけだ。
そして、「そうだ、せっかくだから手掘りトンネルも撮っとこう」とカメラをまわしながら、トンネルに入るんだけど、前から軽トラがやってきた。車一台しか通れない狭いトンネルなので、大慌てで元来た道を走って逃げる俺。
あきらめて車に乗ろうとしたら、車が開かないわけ。本来鍵を持った俺がボタンをポチったら、ガチャコンと鍵が開くはずなんだな。でも、最近調子が良くなくて、たまに「鍵を取り出して直接ロック解除ボタンを押さんと開かない」パターンもあったから、「またそれだな。しゃーねえな」と鍵を取り出そうとポケットに手を突っ込む。ない。
「あれ? 左のポッケか?」と手を突っ込む。ない。
「あー、リュックん中か」と中身を全部出して調べてみる。ない。
このあたりから身体の至る所から冷や汗脂汗がタラタラタラタラ……。
鍵、落としたんか? 俺……!?
「俺、最近車運ないからな」という思いが頭をよぎった。(俺は今年に入ってから、これまで一度もなかった脱輪と交通事故を起こしているのだ。。。)
「マジか……嘘やん……」
しかし、でも、だが、途方に暮れていても鍵は見つからない。なければ見つかるまで探さねばならない。それはもう徹底的に草の根を分けても探し出さねばならない。
俺は吸い込んだ息を大きく吐き出し、気持ちを落ち着けた。そして、「とりあえず覚えている限り通ったルートをもう一度通ってみよう」と決めた。
もう一度階段を降り、滝に向かって進むことにした。
長い階段を一段一段。よく目を凝らしながら確認しつつ降りていく。鍵は落ちていなさそうだ。
となると、もう一度濡れねばなるまい。この日に限って俺は靴のままジャージのまま水に浸かって移動したのだから。だが、この時点で「水に浸かったときに落としてたらマジアウトやな」という考えが頭に浮かんだ。
でも、進んでみるまでわかるものか、と少し前向きにとらえ、「きっと見つかるはずだ」とどぷんと着水。
GoProのRECボタンをONにした。こういうときこそ楽しんでみようと考え方を変えたのである。
そして、ふたたび進み、さっき水を飲んだ岩の上に登る。
すると……あった!! 鍵、あった!!!!
岩の上にぽつーんと置いてあった(´;ω;`)
マジ良かった!!! 良かったよおおおおおおおおおおおおっ!
っていう後半の様子を捉えたのがこちらの動画です笑(この日3度目の着水状態から)
鍵を発見するところまでを捉えた貴重な映像である笑
さーて、みんなは冒険中にこんな目に遭わないようにちゃんと鍵を保管しておこうね。信じられない部位から冷や汗脂汗がぶわ~っと噴き出してくるはめになるからね。本当に気を付けよう!