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【東祖谷】宿酔いで訪れたる蕎麦屋・そば道場でやまかけそば【祖谷そば】

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いきなりだけど、やまかけそばとろろそばの違いって知ってる? 

正解は記事の中に練り込んであるよ笑

それでは本編スタートです。

前回記事(おのみやさんでの失態談)の翌日の話。

宿酔いと書いて、「ふつかよい」と読む。宿酔いで軽い頭痛と軽い吐き気。何よりダルさを覚えつつ、失態の翌日を過ごしていた。何となく気だるい午前を過ごし、正午を迎える頃には少し復活した。

小腹が空いた感覚を覚えた俺は、「おや復調の兆し」とほくそ笑んだ。

昼食時に腹が減るというのは、熱を計って36度4分を計測するよりも、お医者さんが「アンタは健康だ」と太鼓判を押すよりも、より確実な健康状態の尺度であるからだ。

とはいえ、自分で何かを作って食べるほどの余裕はない。

ということで、俺はつい先日訪れたばかりの蕎麦屋さん、そば道場に向かった。

「何を食べるか」はそば道場に向かって歩き始めた瞬間から決めていた。戸を開け、厨房に向かい、お姉さんに向かって、決め打ちしていた注文を言い放つ。

「すみません。やまかけそばをお願いしやす。あとごはんも」

やまかけそばとろろそばの違いって知ってる?

どちらも基本的には一緒で、擦り下ろした山芋(とろろ)をのっけた蕎麦なんだけど、厳密に分別すると、温かい蕎麦の上にとろろを乗せたのをやまかけと言い、冷たい蕎麦の上にとろろを乗せたのをとろろそばと言うらしい。

もっとも地域によって呼び方が異なるようで、あくまでも「諸説あり」の注意書きを添えた方がよさそうだな。海原雄山みたいなおっかない蕎麦通にいきなり雷を落とされるおそれもあるから笑

覚えたてのウンチクを披露したところで、注文したやまかけそばとごはんが完成。

やまかけそばとごはん

食べるのは初めてなんだけど、「これこれ~」と内心にやにやしながら両手を合わせた。いただきます。

やっぱりね、飲み過ぎた次の日というのは内臓へのダメージが蓄積されているのよ。ゆえにこういう「いかにも優しそうなメニュー」で体を労わってやらないと。

伸び縮みの問題があるゆえ、まずはやまかけそばからいただく。

いいね。てゅるんてゅるんでふわふわのとろろ。こいつが出汁と絡んで大変嬉しい存在感。蕎麦との相性も非常によく、旨い。きめ細かに擦られた山芋。ほとんどメレンゲ状態なとろろが、するすると喉元を滑り落ちていく。

どちらかというと、普段は冷たい蕎麦のが好きなんだけど、こういうズタボロのときには温かい蕎麦が良いね。ゆっくり染み入って、体の内側からじんわり温めてくれる。

そして、忘れてはならないのが、さりげなく乗っかっている刻み海苔。これが良い。

というのも、この海苔にはアルコールを分解するために必要なタンパク質が豊富に含まれているのだ。その数値、実に100グラム中に41グラム含まれ、同じ量で見てみると大豆や卵などを大きく上回るというのだ。

しかもタウリンなど必須アミノ酸も含まれまくっていて、打倒宿酔いには欠かせないのがこの海苔なのである。

途中、出汁をすすりつつ、水分塩分も補給。なんて旨い補給!笑

ごはん

普段のお昼はお弁当(自分で炊いたご飯をタッパーに詰めて、ふりかけかけるのみ)を食べてるんだけどさ、お弁当に詰めるご飯は基本水分少な目にして硬く炊き上げてるのね。何となく水分多いと傷むのが早くなる気がするから。

だけど、個人的には水分多めに炊いた柔らかいご飯に馴染みがあるのよ。母親の炊くご飯がウェットタイプだったからね。

で、そば道場のご飯はそのウェットタイプで俺個人的には「非常に安心感のある炊き加減でホッとした」ってわけだ。

梅酸っぱく漬けたタケノコと、おしとやかな塩加減で漬けたタクワンをかじりかじり、ゆっくりご飯をかきこんでいく。やっぱ米いいねえ。とくに人に炊いてもらった米、旨い! 自炊してると有難みの増し加減が半端ではない。

あっという間にごちそうさまでしたの瞬間が訪れた……。

旨いものというのは、一瞬で消え去っていってしまう。いったいどこに消えてしまったのだろう。

とにかく! やまかけそばとごはんとお漬物のおかげで完全完璧に回復した俺は、意気揚々とお会計を済ませ、お店の人に最敬礼をし、出ていくのであった。

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