徳島企画 徳島市 徳島県民による徳島観光 文化

四星球20周年企画&アスティとくしま開館 30 周年記念プレイベント四星球「徳島ジッターバグ」前夜

更新日:

四星球(すーしんちゅう)。

一般的にはドラゴンボール用語として認識、認知される単語であるが、徳島県としては、また異なる意味合いを含む単語である。

四星球とは、「日本一泣けるコミックバンド」を自称するバンド名でもあるのだ。

この四星球、実は我が故郷・吉野川市でもライブに来てくれたことがある。

俺が知らないだけかもしれないが、少なくとも1回は来てくれたのは間違いない。何しろ、そのときのチケットをもぎっていたのは俺だから間違いないのだ。

たしかライブ会場は吉野川市鴨島町の小さな公民館だったように思う。そこにいくつかのバンドがやってきていて、そのオオトリみたいな感じで四星球が登場するみたいな構成だったんだろうと思う。

俺は、当時公民館で働いていた友達の誘いを受けて、ひたすらチケットをもぎり続けていたのでライブ自体は一切観たり聴いたりしてない。だが、四星球とはかなり小さく、細いけれどご縁がある。

というのも、俺が粗方チケットをもぎり終えて暇になった頃。振り返ると物販ブースと化したフロアが目に入った。ほとんど人影はなかったが、ひとりだけ一生懸命額に汗を浮かべてテキパキと働く青年がいた。

当時19か20歳くらいだった俺は、おそらく少しお兄さんであろう、彼に近づき、声をかけた。

「バンド、盛り上がってますね」

すると、腰をかがめて段ボールからグッズを取り出していた手を止め、青年は顔をあげて俺を見た。そして、閉じられたライブ会場の扉のほうを見やり、

「そうですね~」と笑った。

そこから本当に短い時間だったが、会話を交わした。青年は作業する手を止めることなく、しかし、愛想よく俺と話をしてくれた。

俺「変なこと聞きますけど、やっぱり音楽好きなんですか?」

青年「え? まあ、はい。大好きですね」

俺「へえ。俺ね、音楽聴くのは好きなんですけど、バンドとか音楽とか詳しくないんす。でも、楽器出来る人ってマジ凄いと思うんすよね」

青年「あははは」ガサゴソガサゴソ

俺「実は俺もバンド組んでたことあって、ベース担当してたんですけど、結局弾けずじまいで今に至るんですよ~」

青年「あははは」ガサゴソガサゴソ

「ちなみに楽器とか演奏できます?」

と俺が何気なく聞いたときだった。それまでガサゴソと物販での仕事の手を休めることのなかった青年の手がピタリと止まった。もっとも彼の手が止まったのは、1秒か2秒程度の超短時間だったと思うが、たしかに止まったのを明確に覚えている。

そして、青年は俺に満面の笑みを浮かべて、

「ドラム……ドラムできます」

と教えてくれた。俺は「へえ! ドラム! すげっすね! 練習するのも大変そうやし、リズム感もめっちゃいる大事なパートやないですか」みたいなことを、音楽知らない人間ながらも言った気がする。

彼は変わらぬ柔和な表情を浮かべたのち、ふたたび作業に没頭しはじめた。

それから5分と経たないうちに、青年は段ボールガサゴソする手を止め、

「じゃあ、いってきます」

と言ってその場を立ち去った。

俺は「トイレかな?」なんて呑気に思いながら、何気なく青年の背中を見送った。

それからライブが終わるまで、彼が戻ってくることはなかった。(と記憶している) 

しかし、「なげートイレやなあ」と思うこともなく、何の疑問を抱くことなく、そのままライブが終わるのを椅子に座って待っていた。

そして、ライブ終了後。

俺はイベント運営に駆け回っていた友達と合流し、「物販ブースのお兄ちゃんとお話をした」という話をした。「ほなけどさ(でもさ)、その人、途中で『いってきます』とか言って、そのまま帰ってこんかったなあ」というと、友達は怪訝そうな顔をして聞いていた。

結局、その青年は四星球のドラム担当の人だったらしいことが発覚。時期などを念頭において、Wikipediaなどを調べて当てはめてみると、おそらくドラム&ポセイドン担当のモリスさん(当時新メンバーとして加入したかしてないかくらいの微妙な時期だったと思われる)のはずである。

つまり、俺はイベントのチケットもぎりとして最も失礼無礼な言動をしていたことになる。だって、そのイベントのオオトリを飾るメインのバンドのメンバーに、

「楽器できるんすか? すげっすね」

と何も知らなかったとはいえ、不躾すぎることを言ってしまっているのだから。

もちろん当時の青年(たぶんモリスさん)が、そんな出来事を覚えているとは思わない。けど、俺からすると10年以上経った今でも四星球が活躍しているのをみかけるたびに、20歳前後の自分をぶん殴りたくなるわけである。

さて、今回どうしてこんな記事を書こうと思ったか。

実はここからが本題である。

今月29日30日は、そんな四星球20周年を記念する音楽イベント「四星球20周年企画
&アスティとくしま開館 30 周年記念プレイベント四星球「徳島ジッターバグ」」
が、アスティとくしまで開催されることになっている。

俺は、10年以上前の失礼無礼のお詫びの気持ちと、彼らが呼びかけたアーティストたちの豪華絢爛さに惹かれて、人生初の音楽ライブを観に行くことに決めたのである。

しょうもないポリシーとしてね、俺は「音楽はライブじゃなくてイヤホンやヘッドホンで聴くスタイルで良い」という天邪鬼をこじらせたものを、ずっと持ってたの笑

だけど、俺も30超えて我ながら「何、そのくだらないポリシー? いる? そのこだわり。っていうか音楽でもお笑いでも生の臨場感味わえるなら味わったほうがよくね?」と思うようになり、でも、どうせ行くなら「この人たちこそ俺の初めてにふさわしい!」というアーティストを探し求めて待っていたというわけ。

それが四星球。何しろ徳島県を代表するバンドだからね。しかも、長々と書き散らかした個人的な思い出もあるバンドでもあるから。

四星球なら俺の初めてを捧げる価値のあるバンドだ。というわけでチケット(お土産付きのほう)を購入し、準備万端でライブ前日にこの記事を書いているのである。

でね、俺がチケット買ったのが昨日(27日)なわけ。

それでもチケットがまだ売り切れてないわけ。

四星球の記念すべき20周年ということで、本人たちはもちろんのこと、集まってくれた豪華絢爛この上なしなアーティストたち(29日ORANGE RANGE / 氣志團 / Creepy Nuts / 高橋優 / 橋本絵莉子 / Hump Back 30日ガガガSP / クリープハイプ / 四星球 / Dragon Ash / 04 Limited Sazabys / BRAHMAN / ROTTENGRAFFTY)にも、なんか申し訳ない感じがするじゃん!

ちなみにMCはマキシマム ザ ホルモンのダイスケはん。すげー豪華でしょ?

せっかくのドでかいイベントだし、幸い土日で休みの人も多かろう。ちょっとここらで音楽の力を拝借して、また翌日以降の活力をもらってみようぜってことで勝手に宣伝記事にしてみた。

多分まだチケット買えるから、興味があるかたは是非チケット買って、アスティとくしまへ! 

で、俺こと徳嶋ダイスケを発見して、「てめえが言うから来てやったぜ、がっはっはっはっは」と言って、飯をおごらせてみようではないか。俺は全力で逃げるけど、本当に俺を見つけた人には飯をおごるつもりだ。先着1名様で笑 (チケット買って金欠なのよ笑)

ちなみに俺が観に行くのは、29日のほう。世代的に気になるアーティストがより多いというのもあるし。なので、明日が今から楽しみでならんよ!

それでは、今回はこのへんで。明日のために早めにおやすみしようと思う。

それではまた。次回記事でまた会おう。したらなー。

-徳島企画, 徳島市, 徳島県民による徳島観光, 文化

Copyright© 週刊トクシマ , 2024 All Rights Reserved.