2022年11月9日 PM6:47
お姉さんの左手には、ルカ・ドンチッチ専用フリスビーのようなものが乗っていた。
よく見ると、それはお皿で、聞けば「ぼたん鍋のおかわりの具材」だという。まさかぼたん鍋のおかわりがあるとは……。驚愕しつつも、「そういやまだ味変してなかったな」と思い、お礼を言いながら受け取った。(どうやらお姉さんの中では俺は大食漢の印象があるらしく、気遣って持ってきてくれたようだ)
同時にノンアルコールビール2本目を置いてってくれた。俺も気づいてなかったことだが、先ほどの1本目が空になっていたのだ。おそらく「そろそろ無くなっているだろう」と思って持ってきてくれたに違いない。プロの心遣いに驚くとともに感動する34歳の俺であった。
スープの補充をしつつ、お姉さんが「またお鍋に具材を入れに来ましょうか?」と聞いてくれたものの、何度も来てもらうのも申し訳ないというのもあって、「自分でやってみます」と言った。
正直いうと鍋を綺麗に整えながら、見栄えを考えつつ作るのは苦手だった。お肉をどう配置して、この野菜をどう並べて、つみれはどうで、焼き豆腐はどう置くか……と整頓するのが出来ないのだ。
だが、「まあ食べるのは俺だけなんだから、見栄えは気にしなくていいか」と、とにかく絶対に火を通さないとヤベェ食材をどぼどぼ鍋の中の温められたスープに入れつつ、次に鷲掴みにした葉物野菜などをポンポン放り込み、つみれや焼き豆腐を隙間を埋めるように詰め込み、とりあえずふたをして中火で煮込み始めた。
数分待つ。
「もう大丈夫だろう」とニンジンをかじると、半生でガジガジなったので黙ってもう一度ふたをして待った。短気は損気。さらに待つこと数分。さすがにもう大丈夫だろうと、もっかいニンジンをかじってみる。うん、いい感じ。
そうこう試行錯誤しつつ、2杯目のぼたん鍋を食べ始める俺。
(そういや小松島市のイノシシ、どうなったかな?)なんて思いつつ。。。
ああ、やっぱうめえわ。でも、ちょっと味変。ノーマル味噌と白味噌をブレンドしながら溶いてみた。うん、より食欲を刺激する濃いめの味付けに変身した。これを入れても旨いね。
だけど、半分くらい食べ終えたころくらいから、「さすがに完食するのは無理っぽいな」と感じ始めた。俺ね、生まれて初めて「お腹が破裂するんじゃないか」と思ったのよ笑 だって、お腹(胃袋あたり)が服の上からでもわかるくらいポコって膨れてるのがわかってさ、そんな経験初めてだったから、めちゃくちゃ驚いた。
20代前半の頃、友達と焼肉食べ放題で2キロ+にほん昔話的山盛りご飯+生中飲みまくりでも平気だった俺なのになあ笑 誕生日に老いを感じて一瞬寂しくなった。でも、旨いし、真心こもりまくってるし、食べ物粗末にしたくないから食べられるだけ食べた。
7~8割くらいは食べられたかなと思う。(後でお姉さんには詫びを入れた)
さて、食事が終わったら、夜の道の駅どなり探索冒険タイムのスタートである。