初っ端から悲しい話で恐縮だが、徳島県には遊園地がひとつしか存在しない。
その名も「とくしまファミリーランド」という。
かつては俺の生まれ故郷である吉野川市に「吉野川遊園地」なるものがあったが、現在では取り壊され、でかめの病院に変貌を遂げてしまっているため、2023年6月現在、徳島県に現存する遊園地らしい遊園地は、この「とくしまファミリーランド」のみとなるのが現実である。
恥ずかしながら、俺はこのとくしまファミリーランドに行ったことがなかった。
ちょうどワケあって平日に休みがとれたので、念願かなって行けたのでレポート的記事を残しておくことにしよう。
とくしまファミリーランド
とくしま動物園、とくしま植物園などに併設されるとくしまファミリーランドは、徳島市渋野町入道にある遊園地である。
正直言って、遊園地がある場所としてはかなりヘンピなところにある。
だだっ広い駐車場はもちろん有料で、310円を支払い、好きなところに駐車する。平日なのでどこでも好きなところに停め放題である。
梅雨入り直後というタイミングゆえ、貴重な晴れの日ということもあり、平日にしてはまずまずの客入りだったが、それでもすべての乗り物が並ぶことなく楽しめたのは大きなポイントだった。
ちなみにとくしまファミリーランドは、入場料などのシステムはない。ゆえに入場するだけならば無料。何かアトラクションに乗りたければ、チケットが必要になるのだが、せっかくなので、少しお得な感じのする11枚綴りのチケット(3000円)を入口付近で購入。
ちなみにこのチケット、使いきれなかったら次回以降に持ち越せるシステムらしい。つまり、次に訪れた際に使えるので、無理に当日に使い切る必要はないということだ。素晴らしいシステムだ。
そうそう、遊具運転時間なんてのも決まってて、朝10時から夕方4時半までってことになってるのもお忘れなく。
とりあえず事前に「苦手なジェットコースター系に挑戦しよう。そして、それを動画にしよう」ということと、「四国唯一のスケルトン観覧車には乗ろう」ということ、「阿波砦という迷路っぽいアトラクションがあるらしいので挑戦してみよう」と思っていたので、片っ端からチャレンジ開始。
まず手始めに、ジェットコースターっぽいのに挑戦。
小学生男子に人気!ローラーコースター
誰も並んでいないので、俺が現れたタイミングでスタッフの方がやってきて、チケットを回収。そのときに念のため、「あの……動画撮影とかってしても大丈夫っすかね?」と恐る恐る確認してみた。この確認が地味だけど重要であることは、YouTubeなどをされている方ならわかってもらえると思う。
「はい、自撮り棒的なものじゃなければ大丈夫ですよ」
とのお返事をいただいた。幸い自撮り棒的なものではなく、自分の握力に任せてGoProを握りしめて撮影するスタイルのため撮影の許可がおりた。安心して撮影しながら、一番先頭の車両(?)に乗り込む。ちなみに俺以外に乗客はいない。
安全バーがおり、しばらくしてスタート。
「所詮、子ども向けのジェットコースター」と侮っていた俺は、正直調子をこいていた。かつて、テントウムシ型の子ども向けジェットコースターで、安全バーが下りないまま発車されるというトラウマ必至の経験があったというのに……。
一応子どもがひとりで楽しめるくらいのスリルを楽しめるというテイのジェットコースターだったが、思いのほかスリルがあり、悲鳴を上げそうになるのをこらえるのに苦心した。
ちなみにその際に撮影した動画がコチラ。
なかなか迫力ある映像が撮れたと思う。スタッフのお兄さん、許可をくださりマジありがとうございます。
GoProが飛んでいかないように、かつしっかり動画も撮れるように必死で握り込んで撮影したよ笑
もうひとつのジェットコースター・マッドマウス
名前の由来はまったくわからないが、ローラーコースターのほかにもうひとつジェットコースターっぽいのがあったので挑戦することに。
このマッドマウスは、いくつかのマシンが連なるような従来のジェットコースターとは異なり、単体のマシンが発射されてソレに乗っていくスタイルのジェットコースター型アトラクションである。
これも誰も並んでいなかったため、スタッフのお姉さんに「あのう、動画撮影しても大丈夫っすか?」と確認しつつ、一番前の車両を確保。無事撮影許可を得たので、意気揚々とマシンに乗り込む。
帽子が飛んでいくおそれがあるとのことで、とりあえず帽子は装備から外して、お尻の下に敷いて、GoProを握りしめてスタート。ちなみにGoProがなかなかセッティングできなかったため、「あっ、ちょっとスタート待ってください」というのが出来たのも、平日で自分以外にお客さんがいなかったことによるラッキーだった。
無事カメラを起動させ、「はい、スタートオッケーです」と伝えたところで出発進行。
なかなかないよな、たったひとりのお客のために出発のタイミングを合わせてくれるアトラクションなんて笑 でも、マジで助かったし、ありがたかった。これが土日祝などの繁忙期なら撮影もままならなかったことだろう。
さて、このマッドマウス……。思いのほか細かな衝撃が多く、ムチウチが治りかけの俺としては非常によろしくない衝撃が短く、細かいスパンで連続で襲い掛かってきて、なかなか大変だった笑
でも、アトラクションとしては非常に楽しく、俺のような絶叫系が苦手な人でもギリギリ楽しめるジェットコースター系アトラクションだった。
さて、お次は何に乗ろうか……。
なんて考えるよりも先に、観覧車に向かって歩きはじめる俺。もちろん狙いは……。
四国唯一のスケルトン観覧車
これは乗っておかなアカンででしょう。ということで、完全スケルトン観覧車に乗ることに。
高所恐怖症ではあるんだけど、スリルを求めちゃう矛盾ある体になっちゃってる俺としては、乗らないわけにはいかないのがこの、スケルトン観覧車。しかも、四国唯一なんて言われちゃうとね、乗るしかねえだろと。
スタッフの方に「通常とスケルトンどちらになさいますか?」と聞かれ、即答で「スケルトンに乗りたいっす!」とかぶせ気味に言う俺。
ちなみにこの観覧車、通常のだとチケットは1枚だけど、スケルトンだと2枚必要なので注意が必要。
このとくしまファミリーランド、なかなかに商売上手といえる笑
ほんで乗ってみたよ、スケルトン観覧車。
なかなかのスリルというか、絶景というかを楽しめた。
通常の観覧車なら観ることのない景色が見られるので、高いのが平気で、まだスケルトン観覧車を未経験の方がいるなら、ぜひ一度乗ってみて欲しい。渦の道のガラスの床みたいなスリルが楽しめる。
しかし、観覧車におっさんひとりで乗るというのも寂しいものがあるな。でも、良い景色が眺められたので良しとしよう。
さて、次は何のアトラクションを楽しもうかな……なんて迷うことはなかった。あらかじめチェックしておいた、アレに挑戦することに。
オリジナル脱出ゲーム? 脱出!阿波砦
木をベースに作られた脱出ゲームがあってさ、それがこの脱出!阿波砦。
俺が挑戦する直前に子連れお母さんがたがクリアしてたのを見てたので、「なるほど難易度はさほど高くないだろう」なんて高を括っていた。
が、いざ挑戦すると……。
正直、めちゃくちゃ迷った笑 思いのほか難易度が高く、全部で4つのスタンプを見つけて押して、スタート時に貰った専用用紙に押していくんだけど、
結局1つだけ見つけられないまま、ゴールしちゃった。
20分か30分くらいさ迷った挙句に完全クリアならず。これはなかなか悔しかったな笑
でも、思いのほかやりごたえがあって、子どもたちが挑戦するのにしてはかなり歯ごたえがあるのではなかろうかと密かに思うのであった。
謎解きもどことなくゼルダの伝説をプレイしているかのような、頭の柔軟性が求められるし、どことなくトルネコの大冒険をやってるみたいな同じダンジョンぐるぐる歩き回る感じが楽しかった。
ちなみに途中でギブアップも出来る救済措置が用意されているので、迷子になっても安心。
でね、脱出!阿波砦を終えた段階で、正直他に乗りたいもの、挑みたいものがなくなったので、あまったチケット4,5枚をその辺の子どもにあげようと思って探してみたんだけど、ちょうどお昼時で誰もいなくなってて、結局チケットは持ち帰ることにした。
こうして、徳島県唯一の遊園地、テーマパークであるとくしまファミリーランドを単独で満喫した俺は、あまったチケットをバッグに詰め込みながら、ランドを後にするのであった。
「せっかく来たんだから、隣接する動物園にも行ってみよう」
と思いつつ。
それでは今回はここまで。それではまた、したらなー。