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【阿南市】隠れ家的名店・木具屋にて中華そばをすすり、お腹と心満たした話【徳島ラーメン】

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リハビリのため、病院に通う俺の楽しみは帰りにラーメン屋さんでお昼を食べることだ。

今回はTwitterで相互フォローになりながらも、まだ一度も訪れることが出来ていなかったラーメン屋さんに行ってみることにした。そのお店の名は……、

木具屋

この木具屋さんは、俺の苦手な不定休というスタイルのお店なのだが、Twitterで「本日が定休日」なのか「本日営業します」なのかを教えてくれるので安心だ。

それに俺の分析が正しければ、「本日が定休日」の場合は比較的早め(午前9台~午前10時すぎくらい)にはその旨がツイートされ、「本日営業します」の場合は比較的ゆっくりめ(午前10時30分から10時50分前)にその旨がツイートされる。

つまり、午後10時30分の段階で特にツイートが投稿されていなければ、高確率で「本日営業します」のパターン。店先のベンチに可愛い招き猫たちが「おいでおいで」しているはずなのである。(木具屋さんの店先にはベンチがあり、開店時には招き猫たちが「おいでおいで」しているのだ)

その木具屋さん必勝パターン攻略法に気づいた俺は、その説が正しいことを証明すべく、お店のTwitterを確認しつつ、腕時計を見つつ、その日を「本日営業します」の日だと信じて車を走らせた。

すると、ドンピシャ。

店先のベンチに招き猫たち。「中華そば」の暖簾。そして、駐車場から店に入っていく先客ご夫婦の背中という「本日営業します」確定の3連コンボを目の当たりにした。

「よっしゃ!」と勝利を確信しながら、店の正面にある駐車場に車を停めた。

だが、ふと腕時計を見ながらおかしなことに気が付いた。「あれ? まだ10時45分。開店は11時からのはずなのに……」。途端にいろいろなことが頭をよぎる。「もしかして先に店内に入ってったご夫婦は『本日木具屋を貸切にした』主催者的お客さんで、準備等々の都合で早く来ていて入っていった。そして、俺が入ると大将とご夫婦が気の毒そうな顔をしながら『すいません、今日は貸切でして』みたいなパターンじゃないだろうな?」などと思いながらも引き戸を開けていく。

すると、中から冷房でほどよく冷やされた空気が俺を優しく包み込んでくれた。

「こんにちは。いらっしゃい。11時開店やけん、それまで座ってお待ちください」

一目で「この人がここの大将だ!」とわかる男性がにこやかに出迎えてくれ、心底ほっとしたのを覚えている。「この人があのTwitterの人なんやなあ」と妙に感動。そんな俺は、必要以上に大きな声で「はい!」と返事し、お言葉に甘えて開店より15分も早く店内で待たせていただくことにした。

潔いメニュー

正面にラミネート加工されたメニューがある席に座った俺。しげしげとメニューを眺めて、「おお~見事なまでに中華そば一択やなあ」と感心。中華そば、中華そば(肉)、替え玉が2パターンと、めしも2パターン。餃子や炒飯などのサイドメニューは見当たらない。

店を訪れたらわかるのだが、どうやら木具屋さんは大将のワンオペ。だからこそのシンプルメニューなのだろう。水や注文したものの受け取りなどが完全にセルフなのもそれが大きな理由だと思われる。

大将にご挨拶すべきか一瞬迷ったが、お仕事の邪魔をするわけにはいかない。ここは、ひとりのお客さんとして中華そばを堪能すればいいと決めた。

レンゲに割りばし。そして、梅干し。それから写ってないんだけど、七味か一味唐辛子、水の入った容器などがテーブルに置かれている。たまに梅干しが置いてあるラーメン屋さんがあるが、ラーメンに入れるのだろうか? それとも普通にご飯のお供にするのだろうか? ちなみにツイートから察するにこの梅干しは、どうやら大将が干したものらしい。

天井を見上げれば、喫茶店などで見かけるクルクルがゆったりと回転していた。

やがて、11時がきて、先客の注文を終え、「そろそろ俺かな」なんて思っていたら、「おひとりでお越しのお客さん」と声をかけられた。「俺の番か」と振り返ると大将は麺を湯切りしながら、「麺は多めでいいですか?」と笑顔。「おおっ、もう俺のラーメンのターンは始まっていたのか」と驚きながら、「はい! ありがとうございます!」と再び必要以上に大きなお返事。

それからしばらくして「お待たせしました。前からお渡しします」的な大将の言葉があって、「はい」と振り返りながらカウンターまで取りに行く。

器の底にはスープの受け皿が添えられていた。

「いただきまーす」と言いながら受け取り、再び席へ。

中華そば

いいね。気さくな大将のイメージにぴったりな気取らず気さくな印象の中華そば。何より旨そうだ。スープがたっぷりなのは、かえ玉を楽しめるようにする配慮だろう。

具材は、モヤシ、海苔、豚バラ肉、刻みネギ、かまぼこ。麺は細すぎず太すぎずな、やや細麺

まずはスープを。豚骨ベースのあっさり? いいですね。こってりラーメンも好きだが、あっさり中華そばも大好き。染み入るスープ。

続いて麺をすする。うまい。すする。うまい!

モヤシと刻みネギはしゃきしゃき。海苔はとろとろ。豚バラ肉は塩気の利いたスープと相性がよく、かまぼこもいいアクセントになっている。

ヤバイねえ。何がヤバイって、俺の中の好きなラーメン屋さんランキングがここ最近で大きく変動しまくってるからさ。別に順位つけながら食ってるわけじゃないけど、やっぱりどこか頭の中にブログや動画のことが引っ掛かってるから、中華そば食べながら「やべーな」って笑

ちなみに俺はスープは飲み干さない派。健康に気を付けてのことだ。「ラーメン喰うのにこまけえこと言ってんじゃねえ」と聞こえてくるが、それは違う。健康であらねば未食のラーメンを喰えなくなるかもしれないじゃないか。なので、健康第一。どんなに美味しいスープでも、「飲みたい」と思っても、基本我慢して丼と箸とレンゲを置く。そして、手を合わせて、「ごちそうさまでした」と呟く。

いやあ、マジで旨かった!!!

で、最後にお会計して出るだけって段になって、もうひとつビックリすることがあった笑

食べ終えた器を持ってカウンターに置き、会計をしようと財布から1000円札を持っていると、それに気づいた大将が、「ああ、おつりは置いてあるので、取って帰ってください」と笑った。まさかレジまでセルフだとは笑 見ると、たしかにおつり入れる青い容器には、100円玉や50円玉などがたくさん用意されていた。なので、俺は1000円札が飛んでいかないよう容器を重しにしつつ、

「あれ? 俺が食ったのは中華そばなのかな? 大なのかな? ん? 大盛りの料金はどうなんだろう」

と考えつつ、忙しそうにしている大将に聞くのも悪いなと思い、とりあえず150円おつりをいただいて「ごちそうさまでした。旨かったっす」と言い残し、お店を後にするのだった。

木具屋さんもオススメラーメン屋さん。中華そば自体も旨いが、大将の温かさも味わえる。お腹も心も満たされるお店である。

だけど、先述のとおり不定休なのでTwitterは要チェック。それから俺の分析による「読み」が外れることもあるかもしれないので、そのときは「すまん!」ということで。

あと、この木具屋さんは売り切れ次第閉店スタイルで、早いときだと開店から1時間経たずに売り切れて閉まっちゃうこともあるみたいなのでご注意ください。

それではまた、したらなー。

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