潔いメニュー
正面にラミネート加工されたメニューがある席に座った俺。しげしげとメニューを眺めて、「おお~見事なまでに中華そば一択やなあ」と感心。中華そば、中華そば(肉)、替え玉が2パターンと、めしも2パターン。餃子や炒飯などのサイドメニューは見当たらない。
店を訪れたらわかるのだが、どうやら木具屋さんは大将のワンオペ。だからこそのシンプルメニューなのだろう。水や注文したものの受け取りなどが完全にセルフなのもそれが大きな理由だと思われる。
大将にご挨拶すべきか一瞬迷ったが、お仕事の邪魔をするわけにはいかない。ここは、ひとりのお客さんとして中華そばを堪能すればいいと決めた。
レンゲに割りばし。そして、梅干し。それから写ってないんだけど、七味か一味唐辛子、水の入った容器などがテーブルに置かれている。たまに梅干しが置いてあるラーメン屋さんがあるが、ラーメンに入れるのだろうか? それとも普通にご飯のお供にするのだろうか? ちなみにツイートから察するにこの梅干しは、どうやら大将が干したものらしい。
天井を見上げれば、喫茶店などで見かけるクルクルがゆったりと回転していた。
やがて、11時がきて、先客の注文を終え、「そろそろ俺かな」なんて思っていたら、「おひとりでお越しのお客さん」と声をかけられた。「俺の番か」と振り返ると大将は麺を湯切りしながら、「麺は多めでいいですか?」と笑顔。「おおっ、もう俺のラーメンのターンは始まっていたのか」と驚きながら、「はい! ありがとうございます!」と再び必要以上に大きなお返事。
それからしばらくして「お待たせしました。前からお渡しします」的な大将の言葉があって、「はい」と振り返りながらカウンターまで取りに行く。
器の底にはスープの受け皿が添えられていた。
「いただきまーす」と言いながら受け取り、再び席へ。