木枯しに抱かれてが聴こえてきそうな色味。
海を横目にタラタラ歩く。
こういうキャンプを補助してくれる設備を見かけるたびに、専門学生の頃を思い出す。クラスの皆でバーベキューして、野球っぽいことやって楽しかったな。
巨大な海賊船のような遊具っていうのか、これがとにかくよく目立っていた。
何人かの子どもたちや、そのお父さんお母さんも楽しそうによじ登ったり、滑り降りたりして遊んでいる。
それを眺めているうちにまとわりついていた寒気もどこかへ行ってなくなり、元気を取り戻していた。
何気なく時計を見る。午前11時前か。
さて、次はどこへ向かおうか。そろそろ昼飯かな……。
少しワクワクしながら駐車場へ向かった。