国道11号線を走るたびに気になってたお店のひとつが、「太子庵」。
何のお店かと言うと、豆腐屋さんなのである。
昭和生まれ平成育ちの俺としては「豆腐はスーパーで買うもの」という認識しかなかったため、「豆腐屋さん」というものに強い好奇心を覚えた。まるで吸い込まれるようにして入店。
太子庵
スーパーの売り場のような空間。さらにその奥では豆腐など加工するスペースが広がっていた。そこでは数人のお店の人が忙しなく動き回って、細かい作業をしているのが見えた。
もめん豆腐や焼き豆腐、きぬ豆腐。ざる豆腐なんてのもあった。
それから厚揚げ豆腐や豆乳、何故かわらび餅やお惣菜っぽいのもあったな。とりあえず気になった商品をいくつか手に取り、レジへ向かう。
店員さんが「お持ち帰りにどれくらい時間かかりますか?」と訊ねてきたので、「大体50分くらいかかりますかね」と答えた。すると、「それなら氷をサービスしておりますので、ご自由にお使い下さい」と出入り口に置いてある発泡スチロール箱を指さしてくれた。
なるほど。こういうサービスはありがたいね。
とりあえずビニール袋1袋分に氷を詰めて、万が一にも傷まないように持ち帰ることにした。
帰宅後、さっそく食べてみることにした。
戦利品
とりあえず買ってきたものを紹介してみようか。
太子屋 豆乳
飲む豆腐って感じで、「乳感」は少なめ。非常に豆々していた。
あと豆腐感が強かったので、「ちょっと醤油たらしたら旨いんじゃね?」と試しにやってみた。
すると、これが想像通り。笑ってしまうくらい合う。ちょっと奮発して買ったお豆腐の冷奴飲んでるみたいな感じだった。
原材料を見てみれば、「国産大豆」のみ書かれている。道理で豆の存在感が強いと思ったら、最初から豆しか存在してなかったんだね。
さすが本家豆腐屋さんの扱う豆乳は良質にてございまして、大変美味しゅうございましたm(_ _)m
うず潮 生ざるとうふ
初めて食べたんだけど、めっちゃ大豆の甘味みたいのが凝縮されてる豆腐だ。水っぽさがまるでなく、隙間なく大豆大豆大豆という感じだ。
少しねっとりとしており、大豆製の濃厚なクリームチーズみたいな……そんな豆腐。普通の豆腐以上にボリュームを感じる。
豆腐に感動するのは、男前豆腐を初めて食べたとき以来かもしれないな。
太子屋 もちもち わらび餅
3時のおやつにいただいたが、その原材料を見て衝撃を受けた。
タピオカ澱粉って書いてある!! このわらび餅はタピオカと同じ成分からできてるってことか。
付属されているのは、「大量のきなこ」「黒蜜」「突っついて食べるための棒」。
先にかけた「きなこ」が後からかけた「黒蜜」をはじいてイメージ通りの画にならず残念だったが、ひと口食べたらすぐ満足。
たしかにもちもちっとしているんだけど、普段食べているものと比べると歯切れがいい気がした。ベースとなるデンプン質の違いが出ているのかなと予想。
味も「きなこ」「黒蜜」の塩梅がちょうどよかったらしく、とても美味しかった。
まとめ
このご時世に「豆腐屋」さんという、ピンポイントな商売をしてやっていけてるのは、その高い品質と美味しい味があるからなのかなと思った。
総合力の高い大手デパートなどにはない、突出した得意分野を伸ばして戦う感じが何だか良い。そう思うのは、俺が限りなくフリーランスとして働いているから、安易なシンパシーを覚えているに過ぎないのかも知れない。
だけど、そういった専門分野に突出した会社が現代を生き抜いていることに対する感動はホンモノだろう。
ところで俺は一体何を言っているのだろう。それもこれも美味しい豆腐に魅了されてメロメロになっているからに違いない。
ごちそうさまでしたm(_ _)m
あと金額を載せようと思って、レシートを見たら……。
全部豆腐扱いで笑った。