お前、いつまで美術館のネタ引っ張るんじゃ!という声を聞き流しつつ、今回も大塚国際美術館の記事です笑(;・∀・)
ゲルニカ(パブロ・ピカソ)
ピカソの「ゲルニカ」。壁一面に描かれたシュール極まりない画風。俺のように不勉強な人間でも「あっ、さてはピカソの絵だな」とわかる感じだ。
でも、やっぱり生で原寸大で観ると凄いね。俺が知ってたのは、あくまでも教科書や画集といった縮小されたサイズの印刷物でしかなかったんだと痛感したね。
いかにレプリカと言えども、ピカソの息子さんが検品に関わっただけあって細かい部分までしっかり再現されているだろう。それだけに圧倒された。それと同時に「これ、もし本物観ちゃったら俺はどうなっちまうんだ?」と恐ろしくなった。
瞬きする絵??
壁一面に描かれた人物画。色味も鮮やかで、人々の表情にも個性があるように見えた。「いいなあ」と思いながらスマホでパシャっとやった、そのときだった。
スマホにあり得ない文字が表示されたのである。
『誰かが瞬きした可能性があります。ご確認ください』……。
気づけばそのフロアに人の気配がなくなっており、俺だけがポツンといた時だっただけに妙に恐ろしくなった笑
セオリーを越えた現代アート
地上1階、2階はというと、それまでの「お上品な作品」とは一線を画するような、挑戦的でセオリーを取っ払ったような作品がポンポン並んでいたような感じだ。
それから面白かったのが、「だまし絵」だ。
トロンプ・ルイユ(だまし絵)
それから、こういう「トロンプ・ルイユ(だまし絵)」という目の錯覚を利用した作品が並ぶコーナーがあって、楽しませてくれた。
ただ写真として観るよりも、明らかに生で観ることで本来の醍醐味が味わえるので是非美術館で観て欲しいね。
何より大塚国際美術館は陶板複製だから触れるから、他の美術館とはまた違った味わいがあると思うね。
舟遊びをする人たちの昼食 (ルノワール)
ルノワールの描く女性はふくよかで丸みのある方が多い。きっと俺の好みとよく似ているんだろうと昔から勝手なシンパシーを感じており、ルノワールの作品は結構好きだ。
庭園
また地上1階では庭園という広場があって、外に並べられたテーブルと椅子で休憩をとることも出来る。
さて、ここらへんで俺の心を打ちまくった作品をいくつか紹介してみよう。
ゲインズバラ「犬と水差しを持つ田舎娘」
断トツで引き込まれたのがゲインズバラの「犬と水差しを持つ田舎娘」だった。何でもゲインズバラという絵描きさんは、ファンシー・ピクチャー(空想で生み出した要素あるいは話の筋を含む風俗画)という描き方を好む人だったらしく、それが独特な魅力をもたらしているのではないかと思った。
愛らしくも淋しげな少女と子犬。少女の憂い顔に射抜かれてしまった。そして、何より犬が可愛い。
同じフロアに飾られていた同じくゲインズバラの作品を観て、「ははん、さてはゲインズバラは犬好きやな」と嬉しくなった。
帰宅後調べてみたら、展示されていた作品の他にも犬が登場する絵が多数あることがわかり、「うちのプラムも描いて貰いたいなあ」と思った。
アドルフ・モッサ 「彼女」
わりと「怖い絵」として紹介されることが多い、「彼女」という作品。
俺はこの絵にまつわる話であるとか、これを描いたモッサという人がどのような人だったのかはまったく知らない。でも、妙に引き込まれるのは、描かれた女性の何とも言えない目から、目が離せなくなったからだと思う。
ジェームズ・アンソール「死者と仮面たち」
俺が抱いた感想は、「この絵は現代においても痛烈な風刺として成立するんじゃなかろうか」という感じ。ジェームズ・アンソールが何を思って描いたのかはわからないけど、得体のしれない不思議な魅力を感じた。
何かしら皮肉めいたものを込めて描かれたのかなと思った。
美術館の何が良いって、いろいろと観ていくうちに「こんな凄い絵があるんや」「これめっちゃ好き。なんでやろ」とグイグイ引き込まれる作品とばったり遭遇することがあることだ。
正直、ここに来るまでゲインズバラもモッサもアンソールも全然知らなかった。でも、知ることが出来て更に好きになれた。これが一番大きな収穫だったかなと思う。
さて、最後のまとめのような文章を打ったものの、実はまだまだ終わらない。
まさかまさかのまたもや続く