すっかり温泉に癒された俺は、空きっ腹を満たすべくレストランのある方向へ向かって歩いていた。
レストランへと続く渡り廊下の途中で、スリッパに履き替えなければならない。ちゃんとルールに従い、スリッパをお借りし、装備する。
レストランかわせみ
スリッパでペタシペタシと歩いていくと、一直線上に見えてくる「レストランかわせみ」の文字。ここだ、ここだ。
うんうん、なんか良さそうな雰囲気じゃないか。
お邪魔しまーす(*´▽`*)
まだ午前11時台。俺以外にお客さんはパラパラいるくらい。
ほとんど貸切状態で、のびのびできた。
とりあえず入り口付近の2人掛けのテーブルに着く。そして、メニューを開き、吟味。すると、「どれにしよう……」と思わず頭を抱えたくなるほど、豊富なメニューに圧倒された。
一番気になる神山温泉そば……。もう少し寒ければ鍋焼きうどんやカレーうどんも良いが、シンプルな大判きつねうどん(そば)とか「かけうどん(そば)」も捨てがたい。
決めかね、とりあえずページをめくってみる。
またもや選択肢が倍増。。。なんということだ。。。「新」という文字が協調される「四季の里膳」、「神山げんこつ定食」に「ぼたん鍋定食」。。。どれもこれも気になるメニューばかり。。。
俺ってこういうの迷わない方なんだけどなあ笑
結構即答で感覚のままに注文するんだけど、ここは本当に迷った。
サイドメニューに徳島県名物「そば米雑炊」や「こんにゃく刺身」があるのも見逃せない。。。なんと素敵なラインナップだ、かわせみよ。。。
しかし、いつまでも悩んでいるわけにはいかない。一か八かメニューが決まる前に店員さんを呼ぶことにした。そうすることで、気を遣い、勢い余って選ぶことが出来るだろうという強硬手段をとったのである。
「すいません……これをひとつ!」
待つこと10分足らず。やってきましたるは、こちら!
神山唐揚定食
名前が示すとおり、神山町出身の鶏である「神山鶏」を使った唐揚げをメインにした定食である。なんでも神山鶏は、すだちパウダーなどが含まれる飼料を存分に食べ、広大な平飼い鶏舎で動き回って育ったこだわりの鶏さん。
普段はベジファーストだけど、やっぱり「揚げ物は熱いうちに喰え!」ということで、問答無用でひとかじり。ザクッ!! そして、コンマ数秒遅れたころにじゅわ~。あははははははは! 思わず笑ってしまうほど旨い!!!!
小鉢のひじきの煮物。派手さはないものの、そばにいてくれると安心させてくれる友達のような存在だ。「お前がいてくれると、なんだか嬉しいよ」と声をかけたくなる。
箸休めにお馴染み、お漬物。一昔前の野球でいうなら、絶対的2番打者だな。絶妙で高い技術の小技を利かせて、主軸であるメインディッシュたちを輝かせるいぶし銀な存在。
ところがどっこい――。
このいぶし銀たち、意外なパンチ力も備えていた「バントをしない2番打者・カズ山本」的なお漬物だったのである。(野球に詳しくない方、ごめんなさい笑)
とくに右手に見えます、ゴボウの漬物。ゴボウの漬物って段階で俺の中では新しいんだけど、これは多分「梅ゴボウ」っていうやつなんだ。ぴりっと言うかちょっと酸っぱめというか。不思議な味わい。なんでも神山産の梅を使っているらしく、地産地消のお漬物でござい。
そのほかのお漬物は……正直よくわかんなかったんだけど、旨いのよ笑
いけない。。。食べるのに夢中で味噌汁と茶碗蒸しの写真を撮るのを忘れてしまった。。。食い意地が張ってると、こういうミスをしちゃうからいけねえ。
味噌汁は、刻んだネギとわかめ、油揚げが入ったオーソドックスなタイプなんだけど、非常に旨い。変に奇をてらわない感じが好印象。味噌汁は変に着飾らないのが良いね。
そして、茶碗蒸し。子どもの頃は「ニセプリン」と侮っていたものだが、年齢を重ねるにつれて、この優しい味わいに有難みを感じるようになってくるね。出汁の風味。えびや銀杏たちの控えめな主張。お腹に優しい逸品。
いやあ、食べた食べた(*´▽`*)
とりあえず満腹になりながらも、ドリンクメニューなんか見てしまう俺。。。
結構充実してるよね。神山の梅酒、焼酎もそろってるし。とくに焼酎なんかは俺の好きな芋の鳴門金時置いてあるし。チューハイやウイスキーも。
あと忘れちゃいけない、神山ビール。ここ数年気合いれて推してる感が凄いビールなのだよ。いろいろ挑戦しているビールで、さまざまな好みに合わせて頑張ってるんだな。神山にきたら是非試してほしい。
あと温泉というか保養所に来たら頼みたい「湯上りセット」ね。生中とちょっとしたおつまみのセットで、風呂上がりに火照りに火照った体を大喜びさせるやつ。(ただ俺はおひとり様のドライビングおじさんだから、指をくわえてメニューを眺めるのみである。。。)
さてさて、充分満足満腹したところでごちそうさまでした~(*´▽`*)
次は違うのも食べてみたいなと思いながら、かわせみを後にする俺であった。