そこで大中小の独身おじさん3人組が見たものとは……!?
それはそれは可愛い男の子と
それはそれは可愛い女の子だった。
最初こそ大中小のおじさんに戸惑い、近づいて来なかった子どもたち。
しかし、我々が、薬にもならない代わりに毒にもならないことを鋭い感性で見抜いた子どもたちは、たちまち懐いてくれた。
やれ飴の袋をあけてくれ。
やれベビーチーズをあけてくれ。
やれゼリーのふたをあけてくれ。
やれゼリーを食べるから容器をもってくれ。
やれお菓子をとってくれ。
やれ椅子からおろしてくれ。
やれ絆創膏をはがしてくれ。
ありとあらゆる彼ら子どもたちの願いを片っ端から叶えていくおじさんたち。天使のような笑顔にでれでれであった。
そして、奥さんが用意してくれたすき焼き用の黒毛和牛を、あえてしゃぶしゃぶにして食べたんだが、まあ旨い。当たり前だが、マジ旨い。
さらにカニまで用意してくれててさ、まさに至れり尽くせり。
あっという間に3時間が経過していた。時刻は午後8時半過ぎ。
(本当はこの間に様々なトークが展開されたが、諸事情により自主規制です笑)
小さい子もいるし、そろそろお暇しようとなり、「おじゃましましたー」
奥さんが簡単に帰り方を伝授してくれた。いやあ素晴らしい夫婦だ。夫である友次郎も当然のように良いやつなのだが、いやあステキ夫婦だ。ありがたい。
「バイバイ、またな!」
そう言ってお別れ。
そして、今回の冒険は友彦くんを明石駅で降ろして、友蔵と共に徳島に帰り、やつを実家に届けて、俺も棲みかに帰っておしまい。
……のはずだったのだが、まだまだ冒険の序章に過ぎなかったことを、このときの我々はまだ知らなかった。
続く