幼帝の逸話
実は祖谷には平家落人伝説というものがあり、安徳天皇が隠遁していたとかいないとか。
こんなことを言うと不敬なのかもしれないけど、描かれるエピソードがまあ可愛らしい。
「栃の実」をオモチャの代わりにして遊んでいた安徳天皇。剣山からの帰り道でそれを落としてしまい、家来たちが拾い集めてくれたんだけど、どうしても1つだけ見つからない。でも、安徳天皇は探してくれたことに、丁寧にお礼を言ったそう。
それと「蛙の声のする所で暮らしたい」と望んだというエピソード。
いやあ、可愛らしい話。思わずほっこりしてしまった。でも、同時に悲しくもなった。
というのもこの安徳天皇は若くして亡くなってしまうのだ。幼くして帝となり、源氏に追われ、怖い思いをして、若くして病で亡くなったと言い伝えられている。もちろんこれが真実なのかどうかはわからない。
全部デタラメで、怖い思いをした幼帝などいなかったら良いのにと思わないではいられない。
全部本当なら、あまりにも可哀想だもんな。
平家の家紋・向かいあげは。
ちょっと調べてみたんだけど、この模様と一致する画像が出てこなかったんだよな。なんでだろう。
そんなこんなで、気づくと2時間以上経過していた。
俺たちは思わず顔を見合わせた。
「2時間……経過しちゃいましたね」
苦笑いしながら、退館する我々は社用車に乗り込み、次なる目的地を目指すのであった。
ちなみにこの東祖谷民俗資料館敷地内にはこんなものもある。
コインランドリー。10円玉や50円玉は使えない。100円玉を用意しよう。
今回はここまで。続く!