徳島の隠れたソウルフードと言えば、イリカスだろうな。
なまこマンさんのブログに詳しいので、きちんとしたことは読んでもらうとする。簡単に言えば、牛や豚のホルモンを炒ったヤツである。多分イリカスのイリは炒りで、カスはホルモンなどを指すフレーズから来ていると推測する。
これを塩コショウ振って、チャチャッと炒めるだけでまあ美味しい。
でも、それをそのままやっちゃったんじゃ、なまこマンさんの真似っ子。それじゃ素っ裸で町中を歩くようなものだ。非常に恥ずかしい。
ってなわけで、少し違った食べ方をしたレポートを書いてみることにしよう!
肉勢 鮎喰本店
徳島県に30年くらい住んでると、どの肉屋さんにイリカスが売ってあるか何となくわかってくる。これはもう感覚のレベルの話だから、説明のしようがない。「はは~ん、ここにイリカスがあるな」と徳島県でのみ通用する嗅覚が反応するのである。
俺の中ではイリカスを置いてある肉屋さんは、その地域に昔から深く密着したステキなお店だと思っている。(別に置いてないからといって、ダメってわけじゃないよ。単純にそれなりの歴史がある感がするって話ね)
そんな徳島県民歴30年の俺の嗅覚が、「ココニイリカスガアルヨ」と教えてくれたのが、この肉勢 鮎喰本店。
入店するなり、案の定ドンッとイリカス様が目に入った。
良いね~。存在感あるし、オーラが違うね。
嬉しい誤算としては、店員さんがめちゃくちゃ優しく接してくれたことね。たくさん並ぶ美味しそうなお肉たちを眺めている俺を、優しい笑顔を浮かべて見守ってくれていたのに、気づいていたよ。
内心、「コロッケも気になるなあ」と思いつつも、軽すぎるお財布を思い出して諦め、「イリカス、牛と豚を100ずつお願いします」と注文。
そして、さらにその隣にあった「肉ようかん」なるものに気づいてしまった。
なんだ、肉ようかんって。。。魅惑の響きにもほどがあるではないか。。。トゥルントゥルンのゼリー質なもののなかに、イリカスっぽいお肉がプァンプァン浮いている感じ。。。こんなの気になるに決まってるじゃないか!!
ってなわけで、イリカスの牛と豚を100gずつと肉ようかんを1パック購入。そして、ウキウキした気分でお店を出た。
それからスーパーやコンビニに寄りながら、イリカスを満喫するための材料を買い集めながら自宅に向かっていく。
イリカスクッキングお料理Cuissonタイム
とりあえず、イリカスってのは脂の多いジューシーな食べ物だ。だから、オリーブオイルを少なめに慣らしたフライパンで炒めることに……。
と言いつつ、思いの外ドボドボ流れてって大変なことになりつつ、ジュージュー焼いていく。
とりあえず、牛イリカス(多分)から焼いてみる。
言ってもイリカスはホルモン、内臓だ。半端な火加減で生焼けなんていうのは恐ろしい。なので、しっかり火を通す。表面がカリカリになるほうが好みだしね。
その間に用意した調味料を並べて用意しておく。
ゆず塩、ブラックペッパー、ローストガーリック、ホースラディッシュ(西洋わさび)というラインナップで試してみるぜ。
しかし、アレですな。
男ってのは、どうして様々な調味料が並んでいるのを眺めると買わずにいられない生き物なでしょうな。ワクワクが止まらんのです笑
とりあえず1つのトレイに用意した全4種の調味料をセットしつつ、焼きあがるのを待つ俺。同じフロアにいるので、プラムが「寄越すんだわん、寄越すんだわん」と鳴いてやかましい。
そんなこんなで5,6分ほど経っただろうか。
「ソロソロオイシーヨ」と肉が叫び始めたので、火を止める。
そして、手前のゆず塩をつけて食べてみる。。。ふむ、旨いは旨いが、遠慮がちに付けたのでは物足りぬ。イリカス自身の脂の自己主張に呑まれてしまう。。。なので、少し「ちょっと多くない?」くらいの量をまぶして食べるのが良いだろう。
それから、順番にブラックペッパー、ローストガーリックと試していく。
どれも肉によく馴染み、合うが、イリカスの脂に負けないようにするためには、どれも「ちょっと多くない?」から「ちょっと付けすぎじゃない?」くらいが丁度いいと判断する。
さて、用意した調味料のうち、もっとも「うおっ!」と言わせて大健闘したのは、ホースラディッシュ。西洋わさびである。
こちらも多少「ちょっと多くない?」くらいにベットリ肉に乗せて食べてみたら、これがまあ合うなんてものじゃない。濃厚な脂がわさびのツーンを封じ込めて、ほどよい風味に早変わり!!
こいつぁ良いやってことで、バクバク食べていく。
とりあえず、クリアアサヒの「秋の宴」で始めて、それも合うんだけど、それを飲み干した後は、セブンイレブンのカップワイン(赤)。
これがまたよく合うんだ(*´∀`*)
で、パクパク喰ってる間にひらめいた。
これって、アレと合うんじゃね? って。
伝家の宝刀 自家製にんにく醤油
Twitterでは何度か登場しているんだけど、我が家にはいただきもののニンニクを醤油に漬けたのが常備されている。
そのにんにくエキスをたっぷり吸った醤油は、まあ強力な調味料に変身しているわけだ。このジューシーにも程があるイリカスに合わぬはずもなかろう。
にんにく醤油。。。このシンプルながら強力な組み合わせは、日本が世界に誇っていい最強クラスの調味料だろう。そして、これまた想像通り、否、想像以上のイリカスとの相性!!
あまりの旨さに思わず笑ってしまったよ。
しかし、この日の俺は天井知らずの好奇心でいっぱいだった。禁忌を犯して神の逆鱗に触れたアダムとイブ以上の業の深さを発揮した。
「にんにく醤油……。醤油。。。醤油と来たら、コレも試さぬわけにはいくまいて」
ひとりキッチンでほくそ笑む俺が手にとったものは……。
ホースラディッシュ。にんにく×醤油×西洋わさび。
ふははははッ! 合わぬわけがなかろう、こんな組み合わせ!!
少し古い若者言葉を用いれば、鬼旨いわ!!
ただ、選んだイリカスの状態が良くなく、少し脂身の少ないイリカスに大量にホースラディッシュ乗せたから少しむせちゃった笑
ちょっと大人しめにローストガーリックを乗せたのをパクっ。これもまた控えめながら、不思議な上品さをまといおったわ!!
上機嫌で食べ進め、飲み進めていくと、いつしかフライパンは空っぽに。
なので、俺はイリカス天国第二弾に打って出ることにした。
イリカス 豚 投入!!
牛(多分)のイリカスも相当に美味かったが、豚(多分)の香ばしい香りにも食欲をかきたてられる思いがした。
今度は少しブラックペッパーとローストガーリックをまぶしながら、こんがりカリカリに焼き上げてみることにする。
ほほう、こんがりカリカリに焼き上がったわ。
もう、こうなったら止まらない。カップワインぐいぐい。イリカスばくばく。
最後は、にんにく醤油にブラックペッパーとローストガーリックを少々混ぜたのを使って、仕上げのバクバクと洒落込んだ。
こりゃ旨いね。
イリカス。。。10年ぶりくらいに食べたけど、これはまたリピートせねばなるまいて。
こんなのも貰ったし(*´∀`*)
イリカス、オススメの食べ物です。徳島に来た際には、ぜひお召し上がりくださいませ。