徳島には剣山(つるぎさん)という西日本で2番目に高い山がある。
ソロモンの秘宝が隠されているんじゃねえかとか、キリストが隠れてたんじゃねえかとか、悪縁を断ち良縁を結ぶパワースポットがあるとか、旨い湧き水があるとかで知られているらしい。
小学生の頃に家族で行ったらしいが、ほとんど記憶にない。
「剣山に行くかな?」と思い始めたタイミングで、徳島のローカル番組で剣山の特集を観たので「よし、行こう!」と決まった。
不安半分期待半分の山遊び
とりあえずリュックと上着(長袖)を新調し、登山漫画を読んで気持ちを上げながら前夜を過ごした。
そして、当日(8月4日)は快晴のもと剣山に向かって朝6時出発。まずは「剣山へと続くリフト」乗り場に行かなくちゃいけないのだ。
家から約2時間。山道をひた走り、リフト乗り場に到着。9時前にもかかわらず駐車場には車がたくさん停まっていた。が、立体駐車場の屋上には余裕があり、何とか停められた。ちなみに駐車場は無料だから安心だ。
で、車からおり、フル装備してリフト乗り場へ。受付でチケットを買って、リフトに乗る。リフトの構造上、リュックは背中ではなく、抱えるようにするよ。(チケットは往復1860円)
そこからしばらく宙ぶらりん状態で15分程度。1700メートルくらいまで運ばれていくんだけど、なかなか怖い。行きはよく高さがわからないから大丈夫だけどね。
到着。いよいよ山歩きスタート。
なんだけど、剣山にはいくつかのルートがあるんだな。俺はよくわからなかったので、リフト乗り場(上)の裏側からいけるルートを選んだ。
端的に言うと、
これがいけなかったな笑
想像以上に足場が悪かったり、横が崖だったり、ヘビが出てきたり、斜度がきつかったりと、なかなかにハードだった。
(帰ってきてから調べてみると、遊歩道ルートといって一番時間のかかるルートっぽかった)
途中、分岐点があり、
とりあえず「御神水から頂上」を目指してみることに。
(これも帰ってきてから調べてみたんだけど、これによって最長ルートから中くらいのルートに変わったらしい)
若返りの水 御神水
さらに斜度が上がり、足場も悪くなったが、たどり着いたよ。御神水。小さな祠の隣に湧きまくる水。すくって触ってみたら、めちゃくちゃ冷たかった。正直、頭からかぶりたかったくらいだ。
若返りの水っていわれてる。ペットボトルに入れて持ち帰ってもいいらしいよ。
冷たい水に触って回復した俺は、さらに先へと進んでみた。
大剣神社
すると、大剣神社なるところに到着。この前にあるベンチで休憩した。ちなみにここには20円で覗ける望遠鏡があるよ。
そこから山頂目指して上がってくと、変わった形の岩を発見。
この岩が「剣山」の名前の由来になってるとかなってないとか、るるぶか何かで読んだ気がする。
写真撮ってるとマダム3人組が話しかけてくれたので、休憩がてら話してみる。「大学生?」と言われ、本気で髭を生やそうかと思ったのはここだけの秘密だ。
熊笹と握手するように進みながら、少しずつ登っていくと、頂上ヒュッテが見えてきた。
頂上ヒュッテってのは、新居さんって方が登山者のために山頂付近で建ててくれた宿泊・飲食可能な施設だ。
そこが見えると山頂もすぐそこ。
と思いきや……。
ここに来ての階段!鳥居をくぐり、一段一段。
それを乗り越えると!
頂上ヒュッテ!
でも、さらに階段が続く。
人だかりの頭上にある祠を遠巻きに撮影しつつ、真の山頂を目指して歩く。すると、こんな光景が。
すげーよな。
こんな高いとこに誰かが板を大量に運んで、組み立てて、安心な足場を作ってくれてるんだもんな。
で、ようやく山頂に到着!
山頂でひとり満喫
ここらへんが山頂ポイントかな。
山頂から眺められる光景の一部を載せておこう。
ちなみに電波はしっかりと届いているので、少なくとも俺のスマホ(docomo)は連絡が取れた。
気温は大体20度前後。なかなかに快適だ。
写真ぱっしゃぱっしゃ撮り、先程のマダム3人組を撮ってあげたりして過ごした。
いたるとこにあるテラス(と言う名のベンチ)に腰掛け昼飯。予め買っておいた「塩むすび」だ。絶景を見下ろしながらぱくつく。うまい。
が、当たり前だが全然足りないので、ヒュッテに何か食いにいく。
11時前なのでまだ空いていた。
とりあえず「カレーライス」を注文。
燃料補給が完了!
写真撮り忘れたけど、ここでは湧水をいただくことも可能。
二度見展望台へ
力がみなぎった俺は、「二度見展望台」に向かった。飲み水もわずかになっていたので、二度見展望台経由でリフト乗り場へ戻りたいと思ったのだ。
しかし、二度見展望台まで遠かったな。
数百メートル下ったんだけど、まあ道中不安だった。何しろ誰もいないんだもの。
※展望台といっても、ただ少し広めの空間があって、ベンチがおいてあるだけ。
でも、展望台で休んでいると、集団で登山してる人々や親子連れに会えた。彼らを見送ってから、今度はリフト乗り場を目指しておりてくことにした。
長々と降りていくと、朝に通った道に出た。さらに進んでいくと、先程見送った集団が休憩所で固まっていた。どうやら目的地を見失ったらしい。話を聞けば、俺にも案内出来るところだったので、思い出し思い出し説明した。
普段、道に迷って助けられてばっかりなので、少し役立てて良かった。(あの説明で大丈夫だったかな。心配だ)
さらに歩き進めてくと、今度は外国人グループとすれ違う。「こんにちは」には「こんにちは」、「ハロー」には「ハロー」と挨拶しながらすれ違う。
その後も、すれ違う人たちと挨拶をかわしたり、「お気をつけて」と気遣いあったりを繰り返しながら進んだ。
不思議なもんで、疲労困憊でも誰かと接すれば足取りが少し軽くなるんだ。山を歩いてると何か人が好きになるよ。ちょっと山登る楽しさがわかったかもしれない。
そんなことを感じつつ歩いてると、とうとうリフト乗り場(上)に帰ってきた。
チケットを見せて乗って、衝撃を受けた。
めちゃくちゃ怖い。。。帰りのリフト
なんだよ、この高さ。この角度。
徳島ってさ、高さが売りのスポットが半端ないんだよ。かずら橋、渦の道のガラス張り、エスカヒル鳴門のエスカレーターとかね。
成人してから高所恐怖症になった俺からすると、恐怖症を乗り越える冒険だよね。
手汗かきつつも、下りのリフトから見られる景色をカメラにおさめた。
ストラップもつけてないから、「つるりん滑って落としたらどうしよー」とビビりながら撮影しながら到着。
ふらつきながら、リフト乗り場(下)を降りて、1階にあるガラガラのお店に入る。ちなみにガラガラというのは、お客がいないことだけではなく、商品が「俺がちょっと頑張りゃ買い占められるんじゃないか?」ってくらい少ないのだ。
そこで登山記念バッジを購入。
充分満足した俺は、くりぃむしちゅーのオールナイトニッポンを聴きながら帰宅するのだった。
おまけ
なかなか雰囲気あるね。
近寄れなかったけど。