弟が東京へ行くので松茂町にある、阿波おどり空港まで送ることになった。
空港内をうろつき、弟を見送った後、とくにやることもなかった為「ラーメン喰って帰ろう」と決めた。
ちょうど松茂町には、前々から「行こう行こう」と思っていたラーメン屋さんがあった。
中華そば ひろっちゃん である。
何を隠そう、このひろっちゃんは今は亡き大杉漣さんも訪れたラーメン屋さん。ラーメン大好きな漣さんのブログ、恐らく最後に紹介された徳島のラーメン屋さんである。
そして、俺がメニュー(金額を書いたプレートだけね笑)を作成したお店でもある。
つまり、アレだ。
漣さんも俺が作ったメニューを見たはずなんだな。それを前日たまたま「夜汽車の男(世にも奇妙な物語)」を観て、ふと思って「ちょうどいい。行ってみるか」と決めていたのである。
開店(午前11時)まで、あと5秒ってところで駐車場に到着。待機していると、それからドカドカと他のお客さんもやってきた。
「負けてられぬ」と慌てて入店。
お客さんのお客さんとして入店。
(初めて表玄関からお邪魔した笑)
帽子を目深にかぶり、俺だとバレないようにこっそり。だが、いつものクセでカウンターに座っちゃった笑
で、カウンターに置いてあるメニューを見れば良かったのに、またまたクセでカウンター上に掲げられたメニューを見上げて熟考してしまった。
途中から「バレてもいいや」となりながら、「肉入り中華そば(中)」を注文。
で、しばらく時間もかかるだろうと余裕綽々でTwitterを開いたり、自作メニューを見上げ直したりしていたら、何と注文から2、3分でラーメンがやってきた。(開店直後だったからだろうか?)
俺の記憶が定かならば、これは過去最速タイムのはずだ。何ならカップラーメンより早いタイム。
早さにも驚いたが、ラーメンそのものにも驚いた。何にって、おまはん。ラーメンのうまそうな佇まいに驚いたのさ。
たっぷり乗った豚肉。これがまあ甘辛く、ご飯ものを本能レベルで欲しがらせる魔性の味付け。さらに豚そのものの甘さも相まって威力抜群だ。
麺は細めで俺好み。じんわり染み入るような味わいのスープとよく絡み、するするゾゾゾゾ箸が進む。
「こりゃ(大)にすりゃ良かった」と後悔したこと以外は大満足な逸品だった。
このラーメンなら自信持って「あそこのラーメンは旨いよ」と紹介出来るね。
言い訳っぽい本音
あと一応俺のプライド、沽券に関わるから書いておくが、俺は「自分のお客さんだから良く書いておこう」とは一切思わない人間だ。
これは何に対しても同じで、例えば大好きな歌手であれ芸人であれ作家であれ、もし「何だこれ」「あれ? つまんねえぞ」「良くないな」と思ったら絶対に褒めない。
それは、リスペクトは盲目的に崇拝し心酔することではないと思うからだ。憧れ、尊敬する相手を甘やかすことは、その相手に対する冒涜だ。
良いものは良い。
ダメなものはダメ。
たとえ俺以外の全人類に流行っていても、俺が「いや、全然ダメだ」と思ったら絶対に褒めないし認めない。「全人類、変わってるなあ」と思うだけだろう。
さて、これだけ書いとけば忖度しない男だと信じてもらえるかな笑
それだけ、ひろっちゃんのラーメンは俺の口に合った美味しいラーメンだったのだ。仮にうちのお客さんじゃなくても、この評価は変わらないことを約束しよう。
中華そば ひろっちゃん
ぜひ徳島県にお寄りの際は空港からも近いのでどうぞよしなに。