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【山奥のサウナ】谷のサウナと晩秋の冷たい川を行ったり来たり大満喫した話【釜茹地獄と極寒地獄】

投稿日:2019年11月23日 更新日:

インターバルは水風呂という名の川で

外に出て涼んでいると、シモノロ・パーマネントの若いスタッフさんが可愛らしいお子さんと手をつなぎながら近づいてきて、

「水風呂というか、川はどうです? はしごを降りて川に入られる方もいらっしゃいますよ」

と提案してくれた。なるほど。たしかにテレビでも観たことがある。熱いサウナで充分に熱された身体を、水風呂で一気に冷やすことで血管を収縮させて何かしらの効果を得る方法みたいなの。

しかし、今は11月。。。さすがに川はどうだろう……。

と逡巡したのもつかの間。「ここまで来て川に入らないのは有り得ねえ!」と実は風邪気味だったことも忘れて、はしごを降りて、川に入った。

キンッキンに冷えてやがる!!!

またたく間に感覚が無くなっていく足。すぐに引き返そうと思って振り返ると、先程のお子さんが俺を見下ろしながら仁王立ち。

「なんだ、人生の先輩。根性ねえな~。そんなんじゃ、この先の人生何も成し遂げられねえな。這いつくばるだけで終わっちまうの確定だぜ、おい」

と言われているような気がして、「何苦楚(なにくそ)、あと10秒耐えてやるぜ」とひとり意地を見せて、川に浸かったまま歩き進めた時だった。

コケまみれの石に全体重をかけたものだから、見事に足を滑らせてひっくり返ってドボンしてしまった。全身ずぶ濡れおじさんの完成である。

幸いスマホは、「こういう可能性もあろう」かと思って置いてきていたので助かった。

ずぶ濡れのまま「どうだ、お子! おっさんの濡れ姿は! これぞ、大人の本気の姿ってもんだぜぇぇぇ!」という顔で、お子さんを振り返ると、もうそこには誰もいなくなっていた。世知辛いもんだ。

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