普通は10年以上も借りられてない本は、表舞台から姿を消すわけだ。たとえば奥の倉庫的なところにまとめて置かれてたり、処分されたりして人の目につかない状態になっちゃう。
それをここではプロ野球で言うところの、1軍2軍のようなシステムを取り入れてるわけだ。
「読まれなくなった本にもう一度チャンスを与えてる優しい図書館」。そんな印象を受けた。
そのときに教えてもらったのは、海南図書館ではどうも懐かしの貸出カードシステムが生きてるらしい。学校の図書室が採用してたアレだ。それを見れば、その本が最後に借り出されたのかが一目瞭然なのだ。(ん? これってローカルルール的な話になってないよね?)
また「へー」と驚いたのが、ハードカバーの本って「あらすじ」的な文章がないんだけど、ここでは司書さんが一冊一冊「あらすじ」が書かれたシールを本の裏の内側に貼っていくんだって。
でも、ここでふと湧いた疑問は、
えっ、じゃあこの「あらすじ」は誰が書いてるの?
えっ、誰かがここにある本全部読んで、「あらすじ」をまとめて書いてあるの?
ってことだ。それをそのまま質問してみたところ、それはさすがにオオモトの管理会社が「あらすじ」を打ち込んだシールを送ってくれて、それを図書館側が貼っていくのだそうだ。(でも、やっぱり実際に読んで書いてる人がいるってことだよね? 多分……すげぇな)