去年くらいから密かに人気の幅を広げている、徳島県における新麺がある。
その名も……土柱麺(どちゅうめん)。うどん粉にもち麦を加え、「徳島ラーメンと讃岐うどんの良いとこ取り」な麺として話題になっている新麺だ。
そんな土柱麺を全面に押し出しまくったイベントが、今年(2022年)8月28日(日)に、道の駅どなりで開催されたのだが、そのイベントに参加したお話を書いておこうと思う。
さて、どんなふうに土柱麺を全面に押し出しまくったイベントなのかというと、
「わんこ土柱麺」という、わんこそばスタイルで食べまくるスタイルのイベントとして打ち出されたのである。俺、徳嶋ダイスケはそもそもノーマルなわんこそば未経験者だった。ゆえに「俺、早食い大丈夫なのだろうか?」という心配も無きにしも非ずであった……が、よく考えてみたら俺は元々早食い気質で、早死に気質なので特に問題がないことがわかった。
しかし、さすがは飛ぶ鳥を落とす勢いな土柱麺。わんこ土柱麺というスタイルだけでは終わらない。さらにプラスアルファで「コスプレしてきても良いよ」とコスプレの許可までしてくれたのだった。
これには俺も「ここまで挑発されたら、真っ向から挑むしかない」となり、意気込んで参加表明。(まあ仕事の都合などで紆余曲折はあったが割愛しとこう笑)
職場のある祖谷の山奥から高速道路を利用し、安全運転で爆走すること約100キロ。途中で弟マーを撮影係として拾う形で合流し、運転交代(コスプレの都合上)。
ちなみに今回俺がやったコスプレは……。
はい、「なんや、この怖いん」でしょ笑 まったくの同感です。
最初は徳島県に関する妖怪のコスプレか、阿波踊りの男踊り女踊りの格好のハイブリッドにするか、囚人にするか色々悩んでたんだけども、迷い過ぎてテーマが「和装サイコ・ピョンキチ」に落ち着いてしまったという塩梅。
でもまあ、決めちゃったもんは仕方ないってことでこの格好で道の駅どなりまでやってきたわけだ。
道の駅どなりに到着したのは、午前10時前。
まだ開店前だったが、駐車場はほぼ満車。とりあえず空いてたところに停めると、テレビトクシマの車がお隣さんだった。「ほう、カメラ来てんのか」と密かにほくそ笑む俺。チャンスがあったら話しかけようと思っていた。
で、結局俺は事前に主催者のコンソメさんという方に、メールで参加表明してて、事前にわんこ土柱麺に出場する旨を伝えてたのね。そんで「それじゃ徳嶋さんは10時半からお願いします」と聞いてて。
で、ややサイコなコスプレ状態でハイになった俺は、弟マーを引き連れて道の駅どなりを我が家のように闊歩しつつ、顔見知り顔なじみっぽい方にいつもの倍以上丁寧に挨拶してまわって過ごした。(何しろ顔が見えないから、「やべーやつ」だと思われたくない一心だった笑)
そして、うろうろしつつ、知らないおじいさんに「その恰好は暑いやろ、冷えピタとか貼ったらええんちゃうか?」と至極まっとうなアドバイスをいただいたりしつつ、誰もいない2階?3階?スペースを利用して、ファッションショーごっこをして楽しみながら時を待つことに……。
決戦の10時30分を迎えた。
わんこ土柱麺
決戦の場は、2階のいつもだったら「たらいうどん体験が出来るスペース」だった。
そこで3人1組ずつのペースでディスタンスをしっかりとりながら、行うという徹底ぶり。
俺は窓際の席に通され、弟も撮影係として許可を得て俺の真正面に陣取った。すると、ちょうどそこにいたテレビトクシマの方が、「撮影させていただいても構いませんか?」と声をかけてくださった。
こちらに断る理由などない。むしろ、「ぜひともこの徳嶋ダイスケの悪人顔をおさえて、徳島にもUMAがいたんだ」と広めてくださいましとばかりに、「ぜひよろしくお願いします」と快諾。(その際名刺交換をさせていただけた♪)
こうして、俺はプロとアマチュアのカメラマン2人にみられながら、必死に初対面の麺をすすり続けることが確定した。願ってもない面白くなりそうな展開である笑
やがて公式わんこ土柱麺スタッフの方が、簡単なルールの説明をしてくれた。
①メインのお椀の蓋をとじるとギブアップと見なす。
②30秒動きが止まるとギブアップと見なす。
③わんこそばは最大で30分間続く。
というものだった。とくに難しいルールはないので、俺でもすぐに把握出来た。それからしばらくして、30分間のカウントダウンがはじまり、スタートした。
READY FIGHT!
記念すべき1杯目。ずずっ。あっ、旨い!
が、すぐに予想だにしないことが発覚することに!
イメージしていたよりも麺にコシがあり、「しばらくは丸呑みしてけば杯稼げるんじゃね?」戦法を早々に断念せざるを得なかった。なるほど。讃岐うどんの魅力がここにきて俺の卑怯な戦法をつぶしてくるとは、さすがは香川県。侮ったことは一度もないが、やるではないか。
少し噛んでは呑み込み、少し噛んでは呑み込みを繰り返す。
実は1杯目を食べた瞬間に、立ち上がって、あの大食い女王・菅原さんがやってた「熊落とし」をやるという小ネタをやろうかと密かに思っていたんだけど、そういう空気でもないなと思い断念。気付かれずにスルーされても悲しいし、何よりテレビカメラの前でスベるのはいかにド素人な俺でも怖かった。
ただひたすらに、真摯に土柱麺と向き合うことにした。
ずずっ、旨い。ずずっ、旨い。
恐ろしいことに何杯食べても土柱麺は旨かった。ただ少しずつ腹に溜まってくる感じだけが増幅されていくのがわかり、「あっ、だんだん胃袋が圧迫されてきとるな」というのを感じた。
ずずっ、旨い。ずずっ、旨い。
で、だんだん「そろそろギブかな」「いや、もうちょい頑張ってみよう」という逡巡する心境に代わっていくのね。そのどっちつかずな迷いの境地に差し掛かって、ちょっと苦しい状態で、それでも土柱麺をすすってたのよ。
そのときだ。俺の心をへし折る、とある人物のひと言が発せられたのは……。
すみません。こっちもう1ケース追加お願いします!
公式わんこ土柱麺スタッフのお姉さんのひと言だった。
俺ね、性格的に「出されたものは全部食べなくちゃいけない」って思っちゃうんだな。そうなると、「もうそろそろお腹いっぱいだな」と思い始めた段階で次のケースがやってきちゃうと、「残しちゃ悪い」っていう妙なところが出ちゃうんだ。
そこで「あっ、もう1ケース来ると多分大惨事になるな」と反射的に思い、お姉さんを見上げて、
「ギブアップで」
と渾身の低音ボイスで伝え、お椀を抱え込むようにして隠すのだった。
こうして、俺の初わんこ体験は終了した。
その直後、ずっと俺の雄姿を撮影してくれていたテレビトクシマの方が数秒ほどのインタビューをしてくれたんだけど、満腹中枢がアレになり、ただでさえ緊張しいなのもあってグダグダになったから、多分放送されることなく「なかったこと」になっていくのだろうと思う笑
もし、テレビトクシマをご覧の方がいらっしゃいましたら、南海ホークスのキャップをかぶってグダグダなことを言ってる若いんだか若くないんだかわかんないヤツが映っているのを観た際には、すぐにお忘れください笑 さもなくば夢に現れますので(*´▽`*)
おまけ
無事食べ終えると、こういう賞状がもらえる。
ちなみに俺のわんこ土柱麺は48杯。ヤクルトスワローズの主砲・村上選手の本塁打数に並んだ(8月28日現在)ので合格とする!笑
気になってイベント終了後に「1位の人は何杯食ったんだろう」と思って調べてみたら、101杯!
俺の倍以上!
しかも、101杯が2人いて同率1位なわけだ。超人。ぜひお会いしてみたかったなあ笑
でも、無事コンソメさんにお会いできたし、握手もできたし、個人的には満足で楽しい1日となったのであった……ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!
コンソメさんに名刺渡せんかった。。。鳴門屋さんにも挨拶出来んかったし。。。
よし、またイベントあったら是非参加して次こそは……。
というわけで今回はここまで。それではまたしたらなー。