ちょいとした野暮用があって、徳島市内をうろついていた。
その日はちょうど台風が最接近していて、朝から少しの雨と少しの風が吹いていた。
しかし、台風というには貧弱だったため、とくに問題なく野暮用をこなしながら、愛車・鉄の棺桶3号を運転していた。
時刻は11時過ぎ。
そろそろ小腹がすいてくるころである。
次の予定は12時。ちょちょいと腹に何か入れておきたいと思った俺は、すぐさま近隣のラーメン屋さんをググった。
すると、豚骨ラーメンが食べられる「てっぺん」というお店が近場にあることがわかった。台風最接近ということもあり、通常通り開店しているか心配しつつもお店に向かった。
駐車場付近にある看板。
そして、パトランプがくるくると点灯しているのを見てホッと一安心。お店に入ると、先客が新聞紙を広げて常連オーラをかもしだしているのがわかった。
店に入るなり、客の目の前に立ちはだかるのは、大きな食券機。ふむふむ。どれも美味しそうな感じ。どれにしようかしら~。
とワクワクしながらも、頭の片隅には次の予定12時というのがあるから、あまり注文から時間がかかりそうなメニューは選択肢から排除。(食べてみたいのはいっぱいあったんだけどな)
とりあえず最もオーソドックスっぽい「豚骨醤油ラーメン」を選択。
そして、テキトーな席に着きながら、食券をお姉さんに渡した。
「麺の硬さはどうされますか?」とお姉さん。
「ほえ?」※徳嶋ダイスケは麺の硬さには無頓着なのだ!
「…………普通でお願いします」
「かしこまりました」
いつの間にか出された水を飲み、「へえ、ここはこういう感じなんやな」と思いつつ、店内を眺める。
目の前にはこんな張り紙。
「店主からのおすすめ薬味」。ガーリックチップに、紅しょうが、辛もやし。どれも食欲をそそる薬味たち。ウキウキするラインナップだな。そのほかにも「おろしにんにく」が欲しい場合は、お店の方にいえば用意してくれるらしい。うれしいサービスだね。
なかなか充実した卓上調味料たち。
でも、12時からの予定は人に会う約束だから、うまそうなニンニク系は我慢我慢。
さて、ラーメン到着まで何をしながら過ごそうか、なんて思っているうちに、
「お待たせしました~」とラーメン到着。
注文してから体感5分と経過していない気がするタイミングでのラーメン完成。なんという神業。早業か。でも、あと20数分後には約束の時間な俺としては、早い分にはありがたさしか感じない。「助かります」と思いながらラーメンをうけとり、
「いただきます!」
いいね。ネギたっぷりてんこ盛り。メンマにとろとろチャーシュー。そして、煮卵。麺も心持細くて、俺好み。スープをひとすすり。旨い。からの、麺ずずずー。
濃いめの味付けが「ごはんも頼んでおくべきだったか」という小さな後悔をさせるが、今は過去を振り返っている場合ではない。一心不乱にいただくのみだ!
チャーシューもメンマもほどよく柔らかく、いい感じだ。煮卵なども絶妙な感じ。
ラーメンはあっという間に胃袋の彼方へと消えて行ってしまった。しっかり手を合わせて「ごちそうさまでした」をしたのち、店の奥に向かって坊主頭を深々と下げ、もっかい「ごちそうさまでした」と声をかけて店を後にした。
ちなみに大将らしき男性が何故かお見送りしてくれて驚いた。
こちらこそ台風最接近の中、お店をあけてくださりありがとうございますです。
今度は違うメニューも食べてみたいなと思いつつ、てっぺんの駐車場を後にし、約束のビルへと向かう俺なのであった。
腹の減り具合からして、もう少しごはんものとかサイドメニューとかも付けとけば良かったかなと思いつつ笑