マイルドな湧き水「龍王水」をテイスティングした俺は、その水源がどうなっているのかを確かめるべく、龍王水より奥側に進んでみることにした。
奥に進むと、謎のお墓みたいなものが並んでいた。
その横をすり抜けると、そこから降りていけそうなスポットを発見。しかし、良い子のみんなはマネしないように!
あたりが竹林ということもあり、頑丈な竹、根っこを軸に足場としてゆっくりと下へと降りてみることにした。やっぱり冒険はこうでなくちゃな。体をバキバキにはってナンボだ。
岩と岩をそろりそろりと降り、やたら太いツルに助けられながら、頑丈な倒木に支えられながら、無事水源へと続く河原っぽいところに上陸できた。
そこからも足場に気を付けながら、慎重に冒険を続けた。
やたら倒木が目立つ。つまり長らくの間、人の手が入っていないということだろう。聞いた話によれば、「森藤ふれあいパーク」自体は、「Googleマップ的には閉業扱いされている」らしいから、無理からぬことか。
龍王水が汲めるスポットの真後ろではデカいクレーン車が工事をしていたしね。
さて、冒険冒険。らんらんらん。
辺りを眺めると、ふいに遠い昔の記憶がよみがえってきた。
というのも、この森藤ふれあいパークに自治体の子供会みたいな集まりで、30年近く前に遊びに来ていたからだろう。
当時はまだBBQが楽しめるスペースもあって、子供もそれなりに多くてね。高学年のお兄ちゃんお姉ちゃんと一緒に川遊びをした思い出があるんだ。だけど、このあたりで遊んだのかどうかは定かじゃない。ちょっと思い出すのには記憶が古すぎるからね。当時の俺が幼すぎるというのもあるし。
しかし、倒木だらけだ。
が、そのおかげで反対側の足場に進むことが出来た。気づけば汗だくになっていた。もう11月がやってこようとしているというのに、夏場のように汗だくだ。そんな天然のアスレチックルートを通りつつ、軽く岩を上り下りしつつ、進んでいく。
流れる水のせせらぎに癒されながら、子どもの頃の記憶にたそがれながら。
何気なく川を眺めてみると、10センチ前後の魚が泳いでいるのが見えた。年甲斐もなく胸が高鳴ったよ。昔、用水路でフナやドジョウ、ヨシノボリを網で捕まえて遊んでいたのを思い出したからかもしれないな。
懐かしさを噛みしめながら進んでいくと、いよいよ奥地にたどり着いた。たまに山奥の水辺で見かける、水の流れる穴あき壁。正式名称はわからないけど、それに行き当たった。
うーん、この下で滝行ごっこをしているお兄ちゃんたちを見ていたような記憶が……。気のせいなのかな。まあどっちでもいいか笑
それはさておき、ここが奥。これ以上進むとすれば、鉤付きロープでもなければいけないだろう。というわけで今回はここをゴール地点だとしておこう。
さて、うろうろ写真や動画を撮りながら探索してみよう。
10分から15分くらい探索してたのかな、とくに「何」というものが発見されることもなく、「何」ということが起こることもなく笑
でも、ただただ懐かしみの強い冒険だったな。
多分俺、この川というか沢というかで初めてサワガニと遭遇したんだよ。
この日は一匹も遭遇しなかったけども。もしかすると、初めて山ん中の川冒険が、この日思い出していた記憶の日だったかもしれない。つまり、俺の山ん中の川冒険のルーツってわけか。
そう思えば、何となく感慨深いものだ。
ただ、感慨深いのはその体験経験をしている俺だけで、今、この記事を読んでくれている貴方にとっては全然感慨深くない、内容のない記事なんだろうな笑
ごめんなさいね、やたら俺ばっかりが「懐かしいなあ、懐かしいなあ」しちゃって。
でも、久しく訪れずにいた思い出の公園が、約30年の時の流れの中で大きく変貌を遂げていっているさまを噛みしめられる、良い冒険になったと俺は思っている。
時の流れの残酷なまでの平等性を感じざるを得ない。何しろ俺も前回から数えて30年近く歳を食ってるわけで、水源地に向かうだけでゼェゼェ汗だくになって、歩きながら筋肉痛になっているんだから笑
やっぱりアレだね。何事も今を大切にしなきゃダメだね。
だって今、存在してたって、明日には存在しないかもしれないもん。そういう当たり前だけど、大切なことに気づかせてくれたってことで。
みんなも、行きたいところがあるなら行っとけ。会いたい人がいるならいっとけ。言っておきたいことがあるなら言っとけ。そんな風なメッセージを残しつつ、今回の冒険記録報告を終了することにする。
水源に関する情報は、もともと何の知識もないから現場に降り立ったところで何も得られなかったよ笑 いつか水のプロに質問してみたいものだ。「竹味の水はありますか?」とかね。
今回はここまで。したらなー。