第2部 色絵巻特別レビューショー
2部は先程の人情噺のお芝居とは違って、彩り豊かな様々なショーの連発で、これまたオモチャ箱をひっくり返したような賑やかなイベントだった。
とりわけ印象に残っているのを紹介していこう。
何に使うのかはわからないが、マジックなどではよく見かけるスティックを使ったダンスを観た。男性によるダンスなのだが、これが非常に凄いんだけど、文章で書き表すのが難しい。。。スティックを体に這わせるように転がしたりするんだけど、相当練習しないと出来ないようなアクロバティックなダンスで観客も(当然俺も)大喜びで拍手喝采だった。
また、女性ひとりと男性2人が歌に合わせて激しいダンスってのがあった。このBGMが初音ミクの「千本桜」なんだけど、良いね。非常に良く合ってると思った。所狭しと駆け回りながら、踊りまくるのが良かったし、若者に向けた新たに楽しめる催しだったと思う。
それから、途中で立川談志さんのモノマネをする人が座布団だけ持って出てくるんだけど、インパクトあったね笑
上手な客いじり。急に挟み込む切れ味鋭い踊り。下ネタで引かせてしまう場面もありつつ、それすらも愛嬌のある感じに見えるのは、談志さんのキャラクターのおかげだろうか。
座布団持ってきて、置く場所にこだわったにも拘らず、一度も座らずに持って帰るのも良かった。
それと最後のほうに椿欣也氏が若者4人と一緒に和太鼓を叩いて演奏するのがあるんだけど、まあ格好いい。最近になって「カスタードも良いけど、あんこも良いな」と思えるようになった俺にはよく響いたね。
そして、最後の挨拶を終え、役者さんが全員集合して出てきて、お辞儀をして幕が降りてきて終わりなんだけど、そのお辞儀が本当に綺麗だった。お辞儀って人柄が出るんだなと驚いた夜となった。
帰ろうとロビーに出ると、もうすでに椿欣也氏たちはやってきていて、帰っていく我々にお礼と挨拶をし続けていた。俺も大勢の椿欣也ファンに囲まれながら、軽く会釈して、あわぎんホールを後にした。
駐車場に向かう道すがら、煌々とした明かりに照らされるそごうを横目に、「来てよかったな」と思う俺であった。
やっぱり25年もやっている人の芸には、何も知らない、この若造にさえ伝わる説得力のようなものがあり、それがプロフェッショナルなんだろうなと思えた。それがこの日一番の収穫だったような気がする。