漂流物で作ったらしきオブジェ
多分流れてきた、据わりのいい木とロープを引きずったブイを組み合わせたもの。これが偶然引っかかってココに流れ着いたのか、はたまた誰かが見つけてきて組み合わせたのかは定かではない。
ただ、意外としっくり来るコンビに見える。
海の王の席
背もたれもあり、冷たい浜風を遮る壁もある、海の王の席。ここに腰掛けて、10分ほど海を眺めた。が、背もたれはゴツゴツしており、背骨の隙間に尖った部分がめり込んでくるので長居は無用。
海の王は背中が硬い鱗で覆われていなければならない。
ここまで探索したところで、猛烈な空腹を覚えた俺。
「そういえば、ここに来る途中に店があったな。よし、そこで腹ごしらえするとしよう。まだまだ時間はあるからな。そこでまず一服して、万全の状態で引き潮の時間を迎えるとしようか。そうだ、そうだ。それがいい。そうと決まれば善は急げだ。さーて何を食べようかしら」
と独り言を言いながら、来た道を戻るのだった。
つづく……。