午前中なので、飲み屋さん的にはおやすみの時間である。だから、当然中に入ってみることは叶わない。とりあえず看板や外観を眺めて楽しむことにした。
乱男
おおっ、なんか凄そうな店名見っけ。もしかして、もしかするのかなと思いながら、扉を見てみると、
なるほど。なるほど。ニューハーフの方やゲイの方のお店か。そういえば思い出すな。大阪で専門学生だった頃、何軒かハシゴして、ヘベレケになりながら訪れたバーで、いわゆるオネエさんと居合わせて、ごちそうになったことがある。
俺や友達のしょうもない話を聞いてくれ、自分の体験をいろいろ話してくれ、「就活頑張れ」的な激励をして、その方は去っていった。
それから、我々もお開きとなり、お会計しようとレジに立った際、「お代はいただいております」とマスター。心当たりと言えばひとりしかいない。めちゃくちゃスマートで格好いいごちそうの仕方で、随分憧れたっけな。お礼を言いたくて、友だちと何度か同じバーを訪れたが、結局再会することはなかったな。ホンマにありがとうございました。
何度か真似をしようとして、全部失敗に終わったな笑
あの人みたいに格好いい大人になりたいもんだ。
そんな懐かしい思い出に浸りながら、ふと時計を見る。
「よし、そろそろアソコにいってみようか」
そう。実はこの近くに「ぜひ一度行ってみたいところ」というのがあり、せっかくだから行ってみようと密かに思いつつ、大銀店街をうろうろしていたのである。
だけど、長くなったので、またもや続く。