図書館 徳島県民による徳島観光 文化

【阿波の図書キチが征く】徳島県の図書館めぐり 西ノ陣

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※これは2019年の話である。

タイトルの通り、図書館好きの俺がゆく、徳島県内図書館めぐりの旅の県西部版である。

前にも書いたように、俺は図書館が大好きな男だ。

この記事は、そんな男が図書館に紛れ込み、持ち前の節穴2つを駆使して観察してきた記録である。

なお、前回の図書館記事同様、館内での写真撮影を一切していないため、やたらと文章が続く記事となっているので、予めご了承いただきたい。

美馬市立図書館

美馬市立図書館は、美馬市地域交流センターという複合的な施設2階にある。

これまで訪れた図書館と比べて、ココは非常に新しく誕生した図書館だ。それゆえに新しい試みをたくさん見つけることが出来た。

まず、テーブルの工夫が素晴らしかった。たとえば子ども用のテーブルなどは三角になっていて、子どもが絵本など大きな本を広げて読みやすくしてあった。また角のスペースを利用したテーブル空間。角に向かって座って読書が出来るため、集中した読書が楽しめそうだ。(もちろん照明もしっかり明るい)

それから学びのハコ2というガラスで仕切られた空間は、静読室として使われている。(精読ではなく、静読である)ちなみに◯◯のハコというのは、この施設内でのスペースの呼び名として使われているフレーズだ。

正方形の畳×24枚で構成されている、タタミのハコなどは靴を脱いで本をじっくり読むことのできる癒やしのスペースとなっている。

他にもWi-Fi有り、図書消毒機有り、隣接するカフェ有りとかなり至れり尽くせりな図書館となっているのがポイント。

もっとも気になったのは、本棚の高さ。館内に並ぶ本棚はどれも140~150センチ程度で統一されており、低い。

これは子どもでも本が取りやすい工夫というだけではなく、万が一地震など災害が起きた時に本棚が倒れたりする危険性を少しでも抑える効果があると見た。重心が低いと倒れにくいし、中の本が溢れるにしても低い分危険性も少しはマシになると思うし。

いやあ、相当気合の入った図書館だった。美馬市が羨ましいと心から思うね。

東みよし町図書館

今度の図書館は、三加茂中学校の敷地内にある図書館。(正直、入った途端にサスマタ持った学校の先生が追いかけてくるんじゃないかとヒヤヒヤした)

中に入るのに靴を脱いで、スリッパに履き替えるシステムは斬新だった。館内も周辺もマメに掃除をしているらしく、きれいで清潔感抜群だ。

絵本が多く、マンガは一切置いていない。

志賀直哉作品であるとか、赤塚不二夫氏による子ども向け絵本、「高倉健インタヴューズ」なる本とか、気になるものが多くある印象。不器用であまり語っているイメージのない高倉健さんが、インタビューで何を語っているのか、凄まじく興味がある……。

名前を失念してしまったが、東みよし町出身の作家のコーナーがあった。

ちなみに図書館を出てすぐの通りの景色はこのとおり田んぼや畑である。

井川図書館

ふるさと交流センター内にある井川図書館にやってきた。

どことなく駅地下にある本屋さんのような雰囲気があって、なかなか居心地が良い。

ここの特徴は、「学習室」と「DVD」、そして「参考図書コーナー」に有りだ。

まず学習室。朝10時から夕方6時30分まで利用出来る学習室は、図書館と隣接するだだっ広い部屋を利用している。9つもの学習机が一定間隔で離れるように、四方の壁に向けるようにして並んでいる。

机上には辞書、電気スタンド、鉛筆削り器が完備されており、その他不要なものは一切ない。完全に学習に集中できるような空間となっているのだ。

それから、DVDのラインナップも良い。

「カメラを止めるな!」「のぼうの城」など比較的新しい映画のDVDが多く並んでいる。「武士の家計簿」「英国王のスピーチ」もあった。VHSも含めると、「釣りバカ日誌」「キッズ・リターン」「図書館戦争」など有名邦画が多くラインナップされていた。(もちろん洋画や海外ドラマもあった)

参考図書コーナーも良かった。

たとえば「ごみの大百科」「鉄道六法」「いけばな辞典」など「一体何が書いてあるんだろう」と興味をそそられるものが、本棚いっぱいに並んでいるのが良かったな。

ちなみに、ここもマンガを一切置いてないようだった。県西部の図書館はあまりマンガを置いてないところが多い気がするな。

阿波市立図書館

阿波市もここ数年で文化的発展を遂げつつある気がする。(いずれ触れるけど、アエルワホールとかね)

入ってすぐに広がるフロアでは、長机の上にたくさんの本が並んでいた。図書リサイクル市といって、保護期間の過ぎた本を1人10冊まで持っていって良いという試みをしているのだ。

日和佐の図書館でも同じような試みをみたような気がするな。

そして、ちょうどラグビーのワールドカップ直前だったこともあり、ラグビーの特集コーナーがあった。

また、図書館員オススメ本の専用本棚も用意されており、図書館員さんたちの本への熱量の高さを感じざるを得なかった。

こちらはマンガも豊富に置いてあり、なかでも俺の目を引いたのが「名球会COMICS」。これはプロ野球の名球会が出版した往年の名選手たちの自伝的マンガのシリーズで、俺も全巻持っているヤツである。

まさか図書館に全部置いてあるとは思ってもみなかった。昭和のプロ野球史に興味のある人なら、一度は読んで損は絶対にないシリーズだ。

館内天井には、正方形の大きなライト?が20以上あって、とても明るい。きっと読書する上で重要な明るさが保たれており、目の疲れにも効果があると思われる。→結果として滞在時間を長くするのに一役買ってる?

まとめ

このように今回は図書館めぐり西ノ陣を満喫したわけだが、これがなかなかおもしろかった。県南部とは少し違った趣を肌で感じたり、明らかな違いを発見し、それをメモにとるのが楽しかったな。

だが、まだまだ図書館はこんなものじゃないだろう。まだまだ発展途上の世界と見た。

to be continued...?

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